寒い時期は要注意!愛犬がおしっこを我慢する原因と対処方法は?

犬のオシッコ

 

犬のおしっこに関わる主な器官

膀胱
尿を溜めておく袋状の器官。腎臓で作られた尿が少しずつ膀胱内に溜まり、徐々に風船のように膨らんでいく。一定以上に膨らむと、膀胱と尿道の神経と筋肉が刺激されて尿意をもよおし、排尿が促される。病気には、膀胱炎、結石、腫瘍、膀胱麻痺などがある。
 
腎臓
尿を作る器官。血液が腎臓でろ過されて原尿がつくられる。原尿は生体に必要な成分と、老廃物や毒素、過剰な水分との不要な成分とに分けられ、必要な成分は尿となる。この機能は体内を一定に保つ重要な役割を担っている。
 
尿道
尿を体外へ排泄するための器官。オスは生殖器の前立腺が尿道につながっているため、精液の通り道にもなる。メスはオスと反対で、生殖器である膣に尿道が開くので、尿は生殖器の一部を利用して体外に排泄される。尿道の尿道括約筋は排尿を調整している。
 
尿管
腎臓と膀胱をつなぐ管。腎臓で作られた尿を膀胱内へ送り込む。尿管は直径1mm前後の非常に細い管であるが、尿管と膀胱の境は弁状になっており、膀胱の尿は尿管に逆流できない。病気には、外傷性尿管断裂、異所性尿管、尿管閉塞などがある。

 

寒い時期のおしっこには気をつけて

排泄をしない=尿が出ないとは限らない。日本犬は外飼いであっても散歩の時間まで排泄をガマンする犬もいるため注意が必要だ。

あまりガマンをさせすぎると腎臓病や膀胱炎など病気の原因になる

また結石ができやすい犬の場合、膀胱に長時間尿を貯めるのは、結石が増える時間を作っているようなもの。

特に寒い時期は飲水量が減るため、膀胱に尿がたまるまでに時間がかかり、ガマンをする時間も長くなりがちだ。

結石で通院する犬は冬に増えるので、飼い主さんはより注意をしてあげよう。

 

おしっこと飲水の関係

犬のオシッコ
 
▼飲み水の成分を変えることで症状が改善されることがある

水は成分によってアルカリ性水・酸性水・軟水・硬水・純粋などに分けられる。ミネラルウォーターだけではなく水道水も地域によって成分が異なる。飲み水が病気を助長することもあれば改善することもある。

泌尿器系の病気や糖尿病の場合は食事療法が主だが、水を変えるだけでも効果はあると考えられている。

体内は酸塩基平衝と呼ばれる機能で、pHが一定に調整されているが、例えばアルカリ性の水を長く飲んでいる犬は、体内がアルカリ性に傾く。

また、シュウ酸カルシウム結石ができている犬にカルシウムが多い硬水を飲ませるのは、石の元を補給している状態。軟水などカルシウム含有量が少ない水をあげることが症状の緩和につながる。

ミネラルウォーターを飲ませるときは、成分を確認し、水道水の場合は動物病院などで水質検査をしてもらうのもひとつの方法だ。

 

日頃の注意

▼室内と外で排泄ができるようにトレーニングをしておこう

日本犬の場合、泌尿器系の病気の予防のためには、適量の水を飲ませ、まめに散歩に行って体の代謝をよくするのが一番

飲水量が落ちる冬は、水をぬるま湯にしたり、犬用ミルクを少量混ぜて匂いづけをしたり、犬が水を飲むように工夫をしてあげることが大切だそう。匂いづけに使うものは動物病院で相談した方が安心だ。

雨天の時に散歩に行きたがらず、排泄をガマンしてしまう犬もいるかもしれないが、健康のことを考えるとできればトイレトレーニングをして、室内と外の両方で排泄できるようにしつけておくと良い。

特に理由もなく排泄をしない場合、尿道閉塞のために尿が出せない状態になっていることも考えられる。犬が排泄の格好をしても尿が出ていない時は24時間以内に動物病院に行くこと。

 
健康なおしっこの回数や色は?愛犬の体調はすべてアイツが知っている!
【尿漏れ注意報、発令!】実は柴犬にめちゃくちゃ多い排尿障害の原因と対策
 
人気のキーワード:
#しつけ #ごはん #シニア犬 #健康管理
#性格 #散歩 #気持ち #病気 #おでかけ
#ケア #子犬 #性別
 
Shi‐Ba vol.46『愛犬の体調はすべてアイツが知っている!?教えて尿先生!』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。

-柴犬
-,