犬びより

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普段の生活の中で足腰強化!体力が落ちたシニア犬にオススメのケア方法は?

2019/02/04

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昔から「老化は足から始まる」というように、人間の老化は足の痛み、つまずきなど足に現れやすい。それは犬も同様だ。生涯現役であるためにも丈夫な足腰作りを習慣にしよう。

 

筋トレ以外の工夫

毎日散歩の中で筋トレ要素を組み入れてみよう。少しの工夫で効率よく足腰を強化できるし、犬も変化に富んで喜ぶ。

ジグザグ歩き
アジリティでもおなじみだが、公園の入口などにあるポールを使ってジグザグ歩きしてみよう。足だけでなく、体も使うので全身の運動になる。


等間隔に並んだポールの間を、スラロームしていく。うまくできない場合は、ごほうびを鼻に近づけて誘導しよう。

 
低い階段
階段を一段ずつゆっくり上ろう。幅が広い階段は一段ずつゆっくり落ち着いて上れるので、足腰が弱いシニア犬にもおすすめだ。


飼い主は犬と並行して歩き、一段ずつ誘導しよう。上りきったら同様に下りも行い、前後の足にバランスよく負荷をかけよう

 
坂道
坂の上り下りは足腰を鍛える効果があるので、散歩に坂道コースを取り入れたい。なだらかな坂をまっすぐ上らせ、下りは前足に負担がかかるので、斜め歩きやジグザグ歩きでゆっくり下ろう。犬の体力を考えながら斜面の傾度や、歩く速度に緩急をつけること。

 
後ろ足への意識
前輪駆動の犬は、後ろ足への意識がおろそかになりやすいので、後ろ足にヘアゴムや靴下を装着してみよう。


後ろ足の違和感から、犬は意識して足を上げるようになる。連続使用ではなく1回20分程度、2週間に1度でOK 。
※外し忘れや誤飲のないよう、飼い主さんは側にいること
 
 
▼筋トレとストレッチの記事はコチラ▼
若いうちからロコモ防止!愛犬の老化を防ぐ筋力トレーニング&ストレッチ
 
 

気をつけたい抱っこ

赤ちゃん抱っこや縦抱きは、重力の関係で腰に負担をかける。短時間の移動のための抱っこなら問題ないが、長時間の場合は横抱きが安心。

【OK】

犬の横に立ち、前足と後ろ足の間に手を入れ、飼い主側の体に引き寄せて抱き上げる。

【NG】

四肢で歩く犬の自然な姿勢からは日常ありえない、腹見せの赤ちゃん抱っこも腰に負担をかけるのでNG。

 

犬の足腰が弱ってきてもできること

ここからは体力が落ちたシニア犬にオススメのケアを紹介。

筋肉を優しくほぐす
温しっぷ

シニアになると筋肉が固くなりやすい。凝った筋肉をほぐして動きをスムーズにする温しっぷがおすすめだ。

【用意するもの】
・50℃くらいのお湯
やや熱めのお湯を用意しよう。タオルを浸して、絞ると適温の蒸しタオルになる。

・浴用タオル
長方形の浴用タオル(浴場などでもらう薄手のもの)を3~6枚用意しよう。

1.タオルをお湯に浸しホットタオルを作る
タオルをお湯に浸し、固めに絞ったら、温度が下がらないうちに、しっぷのように犬の体に巻く(やけどに注意)。

2.体の各ポイントに温しっぷをする

【前足、後ろ足の巻き方】


タオルの中央に足をのせ、足首が隠れるまで下側を折り込む。次にひざやひじを包むように左右を折り込む。

【背中、お腹部分の乗せ方】
背中は広げたタオルを、冷えやすいお腹は半分に折ったタオルを乗せて温める。

3.冷えたら取り替えるを約5~10分繰り返す
タオルを順に置くうちに、最初のタオルが冷えてくるので、再び1と2を繰り返す。

 
リラックス効果抜群!
健康スキンシップ

マッサージを兼ねたスキンシップで思うように体が動かずイライラする気持ちをリラックスさせよう。

1.後足の肉球を指の腹で刺激する
肉球の間を広げるようなイメージで、優しくマッサージ。次に指の腹を使って大きいパッドの上のくぼみを5~10秒指圧。力を入れすぎないこと。

2.後ろ足、前足をまんべんなくマッサージ
後ろ足からマッサージ。ふくらはぎ→ひざ裏→太ももの裏(後側)を優しく揉んだら、次は前足へ。ひじ下裏側→二の腕の裏側→肩周りを揉む。各5~10回。

3.背骨を挟んで背すじの3ライン(※)をなぞる
首のつけ根からシッポの根元まで、背骨を挟んだ両脇を指の腹でゆっくりなぞる。下の写真を参考に、指の位置は少しずつ変えよう。

※1.背骨の両わき、2.1の指1本分外側、3.2の指1本分外側


背骨を挟んで、親指と人さし指の腹をあて、首のつけ根~シッポの根元まで指を滑らせる。各5~10回。下から上へは刺激しないこと。

4.シッポは優しい力で刺激する

シッポのつけ根を親指と人さし指で軽い力でつまみ、上下左右に動かす。10~20秒程度。

 

便秘のコにおすすめのマッサージ

あお向けのまま腸の動きをよくするマッサージを加えよう。人さし指と中指を揃え、指の腹でゆっくり下腹に「の」の字を描く。5~10回。


マッサージの起点はお腹の下約1/4の位置から。下腹に向って指を滑らせて最後に「の」の字を描く
 
 
▼犬の便秘についての詳しい記事はこちら▼
知っておくと絶対安心!犬が便秘になった時の家や動物病院での対処法

 

時間に余裕があれば取り入れたい顔マッサージ

目の周り、鼻筋、口の周りを、親指の腹で優しくマッサージ。顔周りの筋肉をほぐしてリラックス。愛犬の笑顔を引き出そう。


マズル~耳のつけ根まで親指の腹を滑らそう。5回程繰り返す。


口の両脇に親指の腹をあて、そのまま耳のつけ根まで滑らせる。5回。


鼻筋に親指の腹をあて、目の上を通り、耳のつけ根まで5回程マッサージ。

 

来るべき老犬生活のために足腰を今から鍛えよう

小型犬に比べると体が重い日本犬は、足腰が弱り、思うように歩いたり、動けなくなると、徐々に立っている時間が短くなり、寝たきりになりやすい。寝たきりになれば脳への刺激も少なくなり、認知症が進むこともある。

また、日本犬の場合、自分で歩きたい意志が強く、思うように歩けなくなると、その現実を飲み込めず、ストレスや不安から吠える、夜鳴きなどの問題行動につながることも。若くして介護状態になれば、それは長期にわたり、飼い主さんも犬も辛いもの。

『ある日突然、犬が歩けなくなった』と来る方もいるが、その前兆は、動きに出ている『足の衰えから愛犬の老化が進行する?ロコモを防ぐ環境の見直し対策!』で紹介したような症状を発見できるのは飼い主さんだけ。日頃からスキンシップをとり、変化に気付いたら、できるだけ早めに対策を練ろう。

老化は避けては通れない。いつか来る日であっても、日頃の心がけ次第で、ずっと元気な“一生現役”の体はつくることはできる。だからこそ足腰を鍛え、五感を刺激し、脳を活性化させる意味からも、日課の散歩をおろそかにしてはならないことを肝に銘じよう。

意識して運動量や歩くバリエーションを増やして、足腰強化に努めることも大切だ。こうした心がけを続けるうちに、犬はもちろん飼い主も足腰が鍛えられ、お互いの健康に磨きがかかることだろう。犬も人もロコモ対策で、一生現役を目指していこう。
 
 
関連記事:【シニア犬 Q&A】高齢になっても快適な生活を送るために実践したいこと
 
 
Shi‐Ba vol.85『足の衰から老化が進行する!?ロコモティブシンドロームの予防 筋トレ ストレッチ』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。