犬びより

大好きなのになぜ吠えられる?犬に嫌われる人のメカニズムを徹底解剖!

2019/03/06

人間同様、犬の好みも千差万別。しかし、犬が警戒するタイプにはある傾向がある。そこで今回は犬から愛される人になるための工夫を徹底的に検証してみた。
 

 

犬に嫌われる人の特徴

犬に嫌われる人

1.作業服の人
郵便配達、宅配便、警察官、ガードマンなど制服や作業服を着ている人を嫌ってしまうというのは、普段あまり見かけない服装に犬が違和感を抱いて、警戒したり、怖がってしまう場合が多いため。それにプラスして、配達関係の人たちの共通点としては、動きが激しく、いつも急いで動いている気配がある。例えば、郵便や荷物を持って家を訪ねてきて、用件が済めばダダダッと急いで帰ったり、道で見かけても常に走っていたりと、通常の人たちに比べ、スピード感やドタバタした雰囲気が犬にとって怖い気持ちを起こさせてしまうようである。工事現場の人たちについても、作業服の他に何かをかついで動いていたり、大きな声を出していたりと、やはり普通に道を歩いている人とは違う動きや雰囲気を感じているためと思われる。

 
2.棒状のものを持つ人
枝や傘などの棒状のものに対して、すべての犬が嫌うとは限らないが、動物は危険から自分の身を守るという習慣がある。あれが動いたらどうなるのか予測がたたない不安を抱いたりすれば、杖や傘などを怖いと思うようになる。また、例えば子犬の頃のトイレトレーニングの最中に、トイレと違う場所で排泄したら、新聞紙を丸めて棒状にしたもので床を叩かれたことがあったり、過去に棒を振り回されて怖い思いをしたという経験があれば、棒状のものを見るだけで怖いと感じるように……

 
3.しつこい人
犬に対してしつこい人というのは、たいていの場合、犬好きだったりする。「あら、かわいい」と寄って来て、犬側が少し警戒したり、怖がっているにもかかわらず、いきなり撫でてくる。犬の性質として、特に日本犬は相手に挨拶する際には相手を直視しないで少しずつ近づき、また距離を置くなどのけじめを持っているため、強引でしつこいタイプの人はどうしても嫌ってしまいがちに。

犬に嫌われる人

 
4.子供
予測ができない動きをするものに、犬は危険を感じて警戒したりするが、子供もやはり犬にとって予測せぬ行動をとる相手であるためイヤがる犬は多い。小さい子供の場合、突然自分のそばに正面からやってきて、いきなり触ろうとしたり、急に大声を出すなど、犬にしてみれば、相手が次にどんな行動をとるのかわからず、不安や恐怖を感じてしまう。小学生ぐらいの子供が集団で寄ってくるのも、犬にとっては圧倒されて怖いと思うことも。子供が怖くないという犬にしても、少し追いかけられたり、手を舐めただけで奇声をあげられれば、イヤな思いをして次からは警戒するようになるかもしれない。動物が奇声を発するのは、危険や恐怖を感じたときのみなので、相手のそんな声を聞くと、犬は自分にも危険がくるのではと感じてしまう。犬にしてみれば、子供とは「急に近寄ってきて、急に騒いで、いきなり正面から触ろうとする」犬の苦手な要素がそろっている相手である場合が多い。
 
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5.車いすに乗る人
予測のつかない動きをする機械ものに対して、たいていの犬は最初は怖がってしまう。車いすは機械のものであると同時に、そこに人間が座ったまま動いているということで犬にとっては見慣れない物体である。自分の予期しない方向に動いてくるような感じがあったり、普段見かけるものとは違うと思えば、犬的には好きではない部類に入る。

 
6.サングラスをかけている人
サングラスをかけている人をイヤがるというのは、目の部分が真っ暗で、相手の表情がわかりにくいという理由が考えられる。人間でも、相手がサングラスをかけている時に、どこに視線があるのかわからないと不安を感じ警戒するのと同じ。帽子を被っている人が嫌われやすいのも、普通の人より頭の上にひとつ何かが多いという見た目の違和感と、帽子が陰をつくってしまい、相手の目線がわからず、表情がわからないという理由から。また、表情が読みにくいものとしてマスクもある、マスクの場合は、通常の人と見た目が違うのと、顔の下半分が隠れて、目だけがギョロッと出ているために、相手の視線を強く感じてしまいがちになる。直視されることが苦手な犬にとって、やはり警戒心を抱くような相手になってしまうようだ。

 
7.怖い人
例えば声が荒々しく大きいとか、怒り口調や感情的になりやすいなど、厳しくて怖い人の場合は犬に嫌われることが。人間でもいつも怒ってばかりいる人が嫌いなように、犬だってそれは同じ。安定感があり自分の命を守ってくれるという人をリーダーだと認める犬にしてみれば、感情的になったり、ましてや手をあげてそのような気配を持った人は、自分が信頼できる相手とは認識できないので、怖いと思ってしまう。また、犬にとって見た目が怖い人というのは、必ずしも、派手な服装やキラキラしたものをつけている人とは限らない。たまたま、その時の空気感や、得体の知れない服装や雰囲気だったり、急に大きな声を出されたりというのが複合することも。例えば若くてスキンヘッドにしている人が怖いという場合、見た目で判断しているというより、どちらかといえば元気で自己主張が活発なその人の動きに圧力を感じたりして犬からすれば怖いと思うことがあるかもしれない。

 

犬の嫌いな人の決め方

犬に嫌われる人

犬が嫌いになるかどうかは、自分にとって害があるかどうか、野生の勘的にみて、危険を感じる相手かどうかがポイントだ。

先ほど挙げた、作業服を着た人たち、帽子やサングラスを身につけた人など、すべてに共通して言えるのが、「家庭での生活の中でふだんはあまり見かけていない」ということだろう。

そのため服装や行動などを含め、いつも見ている人と少し様子が違う、犬にとっては突発的な動きをするように思える、甲高い声を出されることで身の危険を感じる、表情が読みにくいいでたちをしている、といった人を犬は怖がり、警戒するのだ。

また、犬によって違いはあるが、日本犬は自分がしつこくない分、相手からもしつこくされるのが嫌い。これ以上近寄らないで、とシグナルを送っているのに、相手がそれを無視して正面からいきなり近寄ってくれば、警戒心を示すのは当然のこと。

初めて出会って、怖いかなと不安と抱いているときに、イヤな思いをしてしまうと、犬はそのことを学習して、2回目以降は同じようなタイプを嫌いと判断してしまうことも。

また、見かけや行動などの判断材料の他、人間でも生理的にダメだ~という相手がいるように、犬にも同じように生理的に苦手なタイプがいることも考えられる

 

犬の“嫌い”を示すシグナル

犬は言葉で表現できないかわりにボディランゲージで自分の意思を伝えようとする。ストレスを受けたとき、相手にそれを伝えるために行うのがカーミングシグナルというもの。

まず嫌いな人に会った時にの最初の段階としては、目をそらす、体をブルブルッと振る、舌を出す、急に座る、背中を向けて動かなくなる、伏せるなどのカーミングシグナルを出す。この時点で「イヤがっているんだな」と気づいてもらえればいいのだが、それでもわかってもらえないと、次の段階では、唸る、吠える、噛むという行動に出る。

そして最終段階では、見た瞬間、恐怖のあまり逃走するようになってしまう。

飼い主にくれぐれも注意してほしいのが、もし犬が相手に唸ったとしても「唸ってはダメでしょ」と、犬を叱らないこと

唸るというのは、「これ以上近づいたら噛むよ」という犬の気持ちを表しているシグナルのひとつ。決して悪い行為ではないのだと、理解しておいてあげなければならない。

そして、怖い、避けたいというシグナルを送っている犬を、怖くないように、唸らないですむような方向へと上手く導いてあげるのが、飼い主の役割だということを忘れずに。

唸る行為を叱ってばかりいれば、「唸ってはいけないんだ、じゃあいきなり噛むぞ」と、突発的な攻撃に出てしまう犬になりかねない。

犬の気持ちを理解せず間違った捉え方をしている人間側の原因が、すぐに噛み付く犬を作ってしまうのだ。

 

犬の“嫌い”を“好き”にする方法

犬に嫌われる人

安心感を与えてくれる人を犬は好きになる。落ち着いた雰囲気で、声は甲高くなく、中低音。目線が凝視するようなこともなく、犬側にすれば、自分の気持ちを理解し、対応してくれる人。そんな人を犬は好きになることが多い。

いくら見た目がキレイでオシャレな感じの人でも、キャーと甲高い声だったり、「わぁ~かわいい~」と正面から走ってきて、顔を覗き込まれて、なでられたら、犬からすればそんなタイプの人はどうしても好きにはなれない

では、犬がすでに嫌いになってしまった人を好きにさせることはできるのだろうか。

犬が嫌うタイプの人の要素を、飼い主が取り除いていってあげよう。犬が受け入れられる人間や対応の仕方を、飼い主はよく理解しておき、犬が嫌うような対応をしてきている人には、まずは飼い主が先に気づいて、犬が好む方向にもっていく努力をすることだ。

具体的に飼い主はどのようにして気をつけていけばいいのだろうか。

例えば、正面から走って犬に近寄ってきそうな人がいたら、まず自分の犬の向きを変え、直視されないようにする。

そして、「うちの犬は怖がりなので、近づく時はゆっくりとお願いします」と相手に伝えたり、いきなり撫でそうな人ならば、先にフードを出して、「撫でられるのを少し怖がるので、これをあげてやってください」と、相手に与えてもらってから立ち去るなど、飼い主が間に入ってさまざまな工夫をしながら人を怖がる必要はないのだと、少しずつ教えていってあげよう。

また、犬がその人を見つけたときに怖がるなどの場合は、まずは犬が許容できる距離はどのくらいかを知っておくこと

5メートルまでは自然と近づけるけど、それ以上はダメというなら、5メートルまで近づけたらごほうびをだす練習を繰り返し、徐々に距離を短くしていく。

この場合に注意したいのが、そろそろ犬が怖がるかなという時に、「大丈夫よ」などの声は掛けないこと

犬が怖いと思っているなど、平常心でない時には、人間の声は言葉として理解できず、単なる音としか感じられない。さっきまで何も言っていなかった飼い主が、その人を見つけたらサイレンを鳴らしているととらえ、より犬を怖がらせることになってしまう。

相手のいる位置から離れて、犬が安心した時点で「よくできたね」とほめてあげよう。

 

笑顔の人が好きなのは犬も人間も同じ

犬に嫌われる人

もしかして、自分は犬に嫌われている?と思ったら、今まで犬に対して自分はどのような行動をとってきたのかを振り返ってみよう。

犬に出会って「キャ~かわいい」と甲高い声を出していなかったか、犬がイヤそうな素振りをしているのに、「私は大丈夫だから」と自分本位で犬を触ろうとしていなかったか、など。思い当たる行動があるのでは。自分では気づかない行為が、犬側にすれば嫌う要因になっているのかもしれない。

洋犬と日本犬では本来その犬がもっている性質には違いがある。もちろん同じ柴犬でも固体差はあるのだから、全部の犬が同じタイプの人を嫌うとは限らない

犬は相手の表情をよく見ている。笑っている表情の人を犬が好きなのは、笑うときに目を細めるというのが、犬にしてみれば自分に敵意はないんだという、相手からのカーミングシグナルととらえているのだ。

また、飼い主が笑っているときには自分にも楽しいことが起こるという、日常生活の経験からも影響する。

一緒に生活をしていくうちに飼い主は、だいたい愛犬がどんなタイプの人を嫌うのかがわかってくるはず。飼い主は犬の気持ちを理解し、少しずつ時間をかけて、イヤだという人が好きになるような工夫をしていこう。

例えばマスクの人を見たら、犬をほめる、ごほうびを与えるなどして、いいことが起こるようにしていこう。

まず好き嫌いの判別がわからない子犬の社会化期のときに、犬が嫌いになりそうなタイプの人やモノに対して、好きになるよう学習をさせていくことは大切。

できるだけたくさん良い経験をさせてあげよう。

 

犬に好かれるための7カ条

犬に嫌われる人

1.犬に近づく時は、犬の目を直視しない。そしてゆっくり近づくこと。

2.犬が恐怖や不安を感じようなモノを持ったまま、近づいていかない。

3.声をかける時は、やや低めの声で落ち着いた口調にすること。

4.いきなり手を出したりせず、犬がイヤがっている場合は、無理に撫でようとしないこと。

5.犬の前では、帽子やサングラス、マスクなどこちらの表情がわからないものははずす。

6.決して犬を凝視せずに、笑顔で接すること。無表情や怒ったような顔はNG。

7.犬が心を許してくれたなら遊んであげる。遊び上手な人が犬は大好き。
 
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Shi‐Ba vol.30『「犬が大好き」なのに嫌われてしまう人必見!犬に嫌われる人 その理由』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。

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