犬びより

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声で伝わるお互いの気持ち。犬が鳴く時『家庭犬』の場合……

2019/03/13

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室内飼いによる生活環境が、柴犬の表現力を豊かにしているという。飼い主とのコミュニケーションを中心に声色を使い分ける、イマドキの犬たちが鳴く状況を見てみよう。
 

 

犬が鳴く時『家庭犬』編

犬の鳴き声

・要求
「要求吠え」という言葉がある。ご飯が欲しい時、散歩に行きたい時、玩具が欲しい時など、犬は飼い主に何かして欲しい時には、その目をジッと見ながら吠える。時には「キュ~ン」ってな甘え声を交えながら、飼い主が要求に屈するまで吠えつづける。一度このやり方で味をしめた犬は、その技巧にはさらに磨きがかかってくるようだ。
 
・満足
食欲も満たされ、たっぷり遊んでもらって大満足。そんな時、犬の表情にも満足した感じがありあり。もはや何も要求することはない。要求することがなければ、鳴く必要もないのだが……撫でてやると「フ~」と微かに吐息が漏れてくることも。これが、満足した時の声なのか? しかし、溜息にもよく似た感じで判別が難しい。
 
・楽しいぞ
興奮した時に犬は鳴く。だが、興奮にも種類は多々あり。怒って興奮するだけではなく、楽しい時にもまた感情のボルテージは急上昇。大好きな玩具を投げて遊んでやると「ワン、ワン、ワン」と鳴いて大はしゃぎ。この時の鳴き声は、不審人物に対する警戒の鳴き声とは違って、甲高い感じ。楽しそうな雰囲気は飼い主にも伝わってくる。
 
・構って
ゲージに入れられてる時、飼い主をジッとみつめながら「ワン!」とひと鳴き。鋭い感じはしないが、そこにはハッキリとした何らかの意志を感じる。「出してくれ」「俺と遊べ」と、これも要求吠えの一種だろうか。これも飼犬として暮らすうち、学習して覚えた意志の伝達方法だといわれるが……飼い主的には犬に命令されている感じが。

 

犬にとって声とは何か?

犬の鳴き声

Q.犬の鳴き声は人の言葉と同じか?
犬は鳴き声で何を伝えようとしているか、また、犬は人の言葉を理解しているのかといった研究は、近年になって始まったばかり。現段階では謎の部分が多い。しかし、犬は同族であるオオカミやジャッカルと比較して、頻繁に鳴くことがわかっている。「鳴く」という行為に、犬なりの理由があることは確実。それが「意志を伝えあう行為」というのは、理由としてもっとも有力だと思われている。

 
Q.犬は鳴き声を使い分けている?
犬の鳴き声には様々な音色がある。鳴き声を変えることで、様々な情報や自らの意志を仲間に伝えている。そうでなければ、鳴き声を変える必要はない。鳴き声の違いで他の犬の意志を察することができるということは、人が話す音色の違いから、感情を読み解く能力はあると考えられる。また、犬の音域は人の2~3倍あり、人には聞き分けられない声色を使い分けている可能性もある。

 
Q.声から感情を読む能力は先天性?
犬はまた、異種族である人類の言語もある程度は理解しているようだ。犬同士が鳴き声で意志を伝えあう能力は先天的なものだろう。犬はその能力を応用して、人の言葉を識別できるようになった。それはおそらく、人と接しながら学習して習得したものだろう。犬は人と共生して生きることで種を保存してきた動物だけに、飼い主の意志を知ろうという意欲も強いはずだ。

 
Q.犬種によって鳴き方は違う?
ニューギニアには、鳥が囀えずるように変化に富んだ遠吠えをする犬がいる。また、アフリカ産のバセンジーという犬種はほとんど吠えない。いずれも日本犬同様、系統的に最もオオカミに近い原始的な犬種だと思われが、鳴き方の傾向は真逆。犬の鳴き方は、系統の近さよりも環境による変化が大きいのかも。犬はもともと使役目的で飼われていた動物であり、狩猟犬や牧羊犬、番犬などその用途によって、鳴き方は違ってくる。また、同じ牧羊犬でも目で羊を威嚇して誘導するボーダーコリーと、鳴き声で羊を追い立てるシェルティとでは違う。ペットとして飼われる家庭犬もまた、室内外飼いの環境の違いで、鳴き方が違うことがある。たとえば、飼い主に甘え鳴きするのは、外飼いよりも室内犬に多い印象がある。
 

英語で表す犬の鳴き声

日本語と英語はまったく違う言語である。そりゃ誰もがわかる。ならば、日本の犬と英語圏で暮らす犬とでは、言葉も違うのか!? それについては不明だが、少なくとも日本語と英語とでは犬の鳴き声の表し方も違う。日本語で「ワン」に相当する鳴き方は、英語では「bark」。カタカナで表記すると「バーク」だろうか。また、日本語で「ガルル」といったうなり声は「growl」、「ワォ~」という遠吠えは「moan」となる。

 

室内飼いが犬の表現力を鍛える?

犬の鳴き声

環境に素早く適応して気質や身体を変化させる。それが生物が生き残るために不可欠な資質。

当然、犬もまた環境適応能力に優れた生物だ。番犬から愛玩犬に職種替えして、室内飼いされるようになった柴犬も、昔とはかなり違ってきてるようで……昔のように無口で無表情で「不器用ですから」ってな感じの高倉健さんみたいな感じの犬は少なくなった。

いまどきの室内犬は、みんな表情豊かなのだ。飼い主のアクションに対して、上島竜兵さんとか出川哲朗さんのようなリアクションをみせてくれる。こういった時、鳴き声もまた重用な表現ツールになる。

かつては警戒モードの時と相場は決まっていた柴犬の鳴き声も、最近では甘えたり、何か要求したり、遊びで興奮したり、様々な局面で微妙に声色を変えながら、豊かに感情を表現する。

また、鳴き声のボキャブラリーも、飼い主との濃厚な接触で増えてゆくものなのかもしれない。
 

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Shi‐Ba vol.82『声だけで伝わるお互いのキモチ 犬の鳴き声 飼い主の泣き声』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。