柴犬の中で最も多い『赤柴』。毛色の変わり方や疑問を徹底追求!

柴犬を代表する毛色といっても過言ではない赤毛。柴犬の大半の毛色を占めている。そんな赤毛だが、成長するにつれて毛色も変化するという。今回は赤柴の成長、選び方などを見ていこう。
 

 

赤柴という呼び名

赤柴

赤毛の柴犬を赤柴という。このような呼び名を持つ日本犬は柴犬だけである。

赤柴の名が浸透したのは昭和時代始めごろと推測されるが、詳細は不明。読み人知らずの和歌が広まるように、いつの間にか呼ばれるようになったのだろう。

日本人に親しまれてきた赤毛の日本犬、それが柴犬だった。

 

将来の被毛色を予測する

赤柴

□1ヶ月頃
黒っぽい毛色が赤に変わる
子犬の頃は赤柴も全体的に黒っぽい被毛色である。成長するにしたがって黒が抜けて鮮やかな赤に変わっていく。頭部の色が濃い子犬は将来の被毛色が濃くなるといわれる。血統によっては逆に子犬の頃が薄く、成犬時に濃くなる場合もある。

 
□3ヶ月頃
口まわりの黒い毛は徐々に抜けていく
子犬の被毛が抜け始め、少しずつ成犬の被毛に変わる。硬い表毛が生え、下毛も密度を増していく。口まわりの黒い毛は1歳頃には抜けるが、特に濃い犬は老犬になるまで残ることもある。

 
□1歳頃
体は成犬に近づくが顔の毛が若さを感じる
全身のバランスが成犬に近づき、骨格の良さがはっきりわかるようになる頃。顔まわりに薄く残っている黒い差し毛が若さを感じさせる。2歳頃には被毛色が落ち着いて良い色になる。

 
□3歳頃
完成された成犬の時期は個体差がある
美しい冴えた赤毛は完成された成犬のもの。だいたい成犬に達する年齢は2歳半とされている。柴犬の外貌が最も充実する期間は3~5歳といわれるが、大器晩成型の赤柴もいる。

 
□10歳頃
外見は衰えるが気力体力はまだ充実
8歳を過ぎた頃から少しずつ外貌に衰えが見え始める。人の老化現象と同じもの。被毛色は冴えやつやがなくなり、白い毛が増える。老いた印象になるが、日本犬は10歳を越えても気力体力が急に衰えることは少ない。外貌で老犬扱いしないように注意する。

 

もっと知りたい!赤柴Q&A

赤柴

Q.生まれつきの色素を濃くするには?
色素が現れる目縁や鼻などは黒々していた方が健全で良いとされる。しかし、色素が生まれつき薄めの犬や後天的に薄くなった犬の場合はどうすればいいのだろうか。

日光浴をしていない犬は、犬体も被毛色もすっきりしない印象。例えば、室内飼育で散歩の時間が短い犬は、目縁などの色素が薄くなることがある。外で遊ぶ子供が健康であるように、犬にも日光が必要。

また、体内でビタミンDを合成するためにも日光は欠かせない。ただし、浴びすぎは紫外線の悪影響が気がかり。日焼けで被毛の色が変わってしまうこともあるとか。日光浴は適度を心がけた方が良い。

 
Q.理想の赤毛と違う場合はどうすれば近づける?
柴犬は赤毛が8割を占めるが、頭数が多い分、個体差もある。

理想の赤毛に近づけるためには、柴犬にβカロチンを含む食材を与えれば濃くなるといわれている。犬が野菜を消化しやすいように、カボチャを軟らかく煮る、人参をすり下ろす、ミカンの皮を刻む、などの工夫もある。より良い犬を生み出す裏側には、涙ぐましい努力があるもの。

毛色が濁った色やレンガ色の場合は、工夫で理想に近づけることが難しい。おおらかな気持ちで個性を楽しんだ方が良いだろう

 

歳をとってもいい犬でいられるように

赤柴

柴犬を迎えるなら、やはり理想に近い冴えた赤毛を選びたいもの。

色素が濃い犬は被毛色もしっかりした犬に育つ可能性が高いので、歯ぐきを見ると良い。表に出ない口内まで黒い子犬は、鮮明な赤毛になることが多い。

ただ、いずれの被毛色であっても、成犬時にピークを迎え、やがて衰える。外貌に老化の波が押し寄せてきれいに見えなくなってしまう。

しかし、人だって年をとってもいい男、いい女はいる。愛犬がいい犬になるように育てよう。

 
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Shi‐Ba vol.80『柴犬中でも最も多い基本色 赤柴を極める!』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。

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