まる子:2023年5月現在、15歳。8歳の猫兄妹と同居。6月に16歳の誕生日を迎える予定。快食快便快眠を実践中。猫を厳しく教育することが生きがい♪
この2〜3年で老犬用グッズも相当数買ったが、老いの進行が早かったり、本犬が気に入らなかったりで使えなかったものが多々ある。今回の記事がこれから老犬生活を送る際の参考になれば、と思う。
衣│冬の深夜の外排泄は寒さを凌ぐマントが大活躍
まる子も洋服は嫌いだったし、飼い主も「雨の日にカッパ着ればいいや」ぐらいに思っていたが、1年前から深夜の排泄タイムがスタート。冬は震えながら庭に出るので洋服を着せることにした。数年ぶりに服を買うので飼い主が舞い上がり、まる子も老齢で痩せたので様々なデザインの物を買ってしまった。
しかし、足を持って袖を通すタイプは本犬が怒りまくるし、脱ぎ着に手間がかかるのでNG。結局シンプルなマントタイプに落ち着いた。
寒い日は室内でもマントを着用して快眠♪
15歳になってからまる子はお腹を壊しやすくなった。寒い場所で寝てしまい体が冷えることが主な原因だと考え、寒い日の昼間や夜寝る時にはボアのマントを着せた(床暖房はあるが24時間つけっぱなしというわけにはいかないし)。一目惚れして買ったセーターは超絶かわいかったが、脱ぎ着が大変で着せるのを泣く泣く断念。
首に負担がかからないよう首輪はとにかく軽いものを
老犬になったら首輪はとにかく軽いものがオススメ。抱っこ、移動、食事など犬に触れる時に首輪を持つとラクに誘導できる。老犬は日に日に痩せるので、締まり具合はこまめにチェックしよう。
住│中古庭付き一戸建て、買っておいてよかった!
15年前にまる子と一緒に暮らすために買った家。当時で既に築25年。ボロボロだが庭があり、これが排泄時や運動に大変役立っている。散歩に出るとまる子は道で突然倒れたりするので、今は運動と排泄は庭オンリー。
天気の良い日には1日に10回以上庭に出て、草のにおいを嗅いだり、走ったり、トカゲを追っている。毎晩深夜の排泄もほぼ庭でするので、飼い主が外出用の服に着替える手間がない。ただし草むしりは必須。結構腰にくるのよ。
何これ? 古布ぐるぐる巻き♪
躁状態の時はすごい勢いで走り回り、庭では木に、室内ではテーブルの脚に激突する。夫の提案でよくぶつかる場所に不要な布を巻きつけたら、目印になるのかぶつかる回数が減った。ひと安心。
前の住人が置いて行った石以前から悩みの種(涙)
庭は大変重宝しているが、悩みの種は前の住人が趣味で集めた大量の石。自分達で動かせるものは移動してみたが、庭の一角には「賽の河原」コーナーが出現(涙)。まる子が石にぶつかったりつまずくことはまだないが、早急に「賽の河原」を囲いで覆うなど、なんらかの対策をしなくてはと思っている。石、マジで困る。
食べもの│よその犬には合っても愛犬には合わない物がある
前庭疾患を発症するまで食いしん坊だったのに、急に食への選り好みが出たり、食べても体に合わず下痢をすることが増えた。結局、飼い主が愛犬の体と嗜好に合うものを地道に探して試すしかないことがわかった。前庭疾患後、今のフードに落ち着くまで半年ほどかかった。
食べない→痩せる→点滴→食べ始める→下痢→点滴。こうして書くだけで思い出して涙出てきたよ。
合うドライフードとサポート食があると超安心
前庭疾患後に今まで食べていたドライフードを全く食べなくなった。探し回ってようやく左のフードに巡り合うもこれだけでは食べず。
缶詰やレトルトはお店にあるほぼ全種類、そして手作りトッピングも試したがダメで、絶望時に出会ったのがこのフードサポート食。よく食べるし、お腹の状態も安定。1食のドライフードにスプーン2杯分をかけたり混ぜたり、犬のその日の気分で。
強いにおいやハイシニア用が意外にも苦手なまる子
食べやすいハイシニア用のドロドロした食品をあげたりチーズやお肉の香りが強めのものを試したが、よほど嫌だったようで台所から走って逃げることも。犬=チーズや肉が好き、ではない!? 意外だ。
食環境│「食べる&飲む」は生きることの基本なので快適に
ここ数年まる子と暮らしていて、体の衰えを痛感させられたのは食事時。食欲、食べる時の姿勢、食べ方&飲み方にしんどそうな変化が見られたら、夫と相談し少しでも楽に飲食できるよう自己流で工夫した。
若い頃は食べる場所にこだわりがなかったが今は必ず台所。そして飼い主の手からでないと食べない。こだわりが強い犬にとっては食事の環境はかなり重要。とにかく食べて、1日でも長く生きてほしいのでこれからも注視&工夫していきたい。
滑らないマットを敷いてから食べる時の体勢が安定した
100円ショップで買ったシリコンのマットは必需品。これを敷いてからは滑らないから食べる時に足が開かないし、オスワリで食べても前足の踏ん張りがきくので集中して食べることができる。
飲む姿勢は変化するため段ボール台がベスト!
以前は床に直置きした器。2年前から飲みにくそうな様子を見せたので、市販の高さのある食器台を購入したものの、数ヶ月で高さが合わなくなった。結局いろいろな高さの段ボールをスーパーでもらってきて試し、汚れたら廃棄。今のまる子の首の位置にちょうど良いのが、通販で買ったマントが入っていた箱。これに少しくぼみを作って利用中。
近況:寝ている時間が本当に多くなった
■体重 6.4kg
■食事 1日に1回~2回
■飲む水 400~500ml
■睡眠 15~18時間位
■運動 庭を歩く&走る
■病気&ケガ 特になし
動物病院へは2ヶ月に一度、肛門腺絞りや爪切りなどで通院。その際に体重を測ると毎回300g位ずつ減少。昨年末から“食べるのに痩せる”状態が始まる。
この4月末からは朝の排泄後ぼんやり30分過ごし、ゴハンを食べずに寝ることが増え、1日1食の日も。でも食べる時はガツガツ食べるので、本犬のペースに合わせて暮らすことにした。
「生き物としての寿命が確実に迫っている」と感じるし、かつて犬を看取った人が「最後の方は食欲が落ちて何も食べなくなっちゃう。体の中をきれいにして旅立っていくんだね」と話していた会話の断片が頭をよぎる。しっかりしなくては。
今後の課題::なぜ、そんな所に挟まるのか、老柴よ
「えっ? なぜそこに挟まるか?」ということがこの1 ヶ月で急増。写真は庭に出る際、一瞬目を離した隙にエアコンの室外機の後ろに入り込んだ時のもの。痩せたので狭い所にスルスル入ってしまうのだ。
で、挟まるとブーブー怒ってるし、救出時は暴れるので大変。ほぼ毎日、家中の生活用具の配置を見直している状態だ。これから夏を迎えるので、飼い主のちょっとした留守中に挟まって、身動きが取れず熱中症になるのが一番怖いしね。気が気じゃないっす(涙)。
Text & Photos:Mari Kusumoto
Shi-Ba Vol.128『おとボケまる子日記』より抜粋