シニア犬飼い主さん27人に聞いた!食べムラ&食べない!を解決させた方法

7歳

最近食いつきが悪くなりました。オヤツは食べるので細かくし、フードの下の方に入れて与えていますが、ずっとそれでよいのかわかりません。今は食べ始めは2~3粒手に取り、手からあげています何度か繰り返すとお皿から食べ始めてくれます。あと、たまにですが鶏の茹で汁をかけると喜んで食べます。
神奈川県/高野茶太郎(オス・7歳)

食べる量が少なく、ペットフードを積極的に食べません。なので、オヤツをひと口、ふた口あげながら、フードの方に誘導して心理的にごまかしたり、チーズや牛乳を少し入れることも。
千葉県/河野茶豆(オス・7歳)

いつもバクバク食べていますが、水分をとらせたい時は無糖ヨーグルトのホエーをあげています。悩みは同じフードを与え続けてよいのかどうか。ヒューマングレードなら大丈夫でしょうか。
埼玉県/高橋ペコ(メス・7歳)

8歳

食が細く食べムラがあります。シニア期に入ったため、もっとしっかり栄養をとらせたいです。今は好きなオヤツを細かく切ってフードに混ぜると食べてくれますが、本当はフードだけでもりもり食べてほしいです。
福島県/武藤小町(メス・8歳)

療養食を食べていますが食べムラが多く、フードを出してもおいしいトッピングしか食べないことが多くて困っています。魚のアラが安いので、水で煮てほぐしてトッピングすると食いつきがいいです。煮凝りができるので、水分も取れて一石二鳥だと思います。
長野県/寺本小太郎(オス・8歳)

食べムラがある時は、砂ずりをゆがいて細かく切ってトッピングしています。
大阪府/井坂虎太朗(オス・8歳)

ドッグフードに飽きてしまうので、焼いたさつまいもなどをふりかけにしてあげています。その他、ウェットフードを混ぜて食べやすくしたり、野菜やチーズなどをトッピングしています。
千葉県/矢嶋芽里(メス・8歳)

9歳

フードを何種類も試したことがないので、本当はどれが合うのか試したい反面、下痢などしたらかわいそうかなと思うのが、食にまつわる悩みです。まだ幸いムラもなく食べていて、今は腸内環境が良くなるサプリとアンチノール(錠剤)を与えています。
千葉県/中村あずき(メス・9歳)

ドッグフードを食べないので、ほぼ手作り。総合栄養食となり得ているか不安があります。最近では深い犬用の食器では食べてくれなくなり、浅い人用の小皿に少しずつ入れてあげると食べるようになりました。口まわりが汚れるのが嫌だったようです。
宮城県/榎本ジーマ(メス・9歳)

12歳

普段食べているドライフードを犬用の牛乳でふやかし、さらに犬用チーズを細かくしてあげると食べます。プレーンヨーグルトを少し添えても食べてくれます。
埼玉県/丸山 風(オス・12歳)

はなはフードが嫌いで飽きっぽいです。犬用鰹節を混ぜたり、ササミを茹でたものを混ぜますが飽きてしまいます。できるだけ細かくできる珍しいオヤツを混ぜるとよく食べます。最近よく食べる傾向としては、お皿に少なめにフードを盛ってオヤツを混ぜると食べてくれます。人間と一緒で「見た目、こんなにいっぱい食べれないよ」と思うのでしょうか。見た目が変わるお皿にしたり、フードも違うものを混ぜたりするのもいいのではないでしょうか。
神奈川県/安田はな(メス・12歳)

年齢的なこともあり歯もだいぶ抜け落ちてしまっているので、ドライフードをお湯でふやかして与えていますが、やはり歯触りも欲しいのか拒否する日もあります。そこで3日に1回は少量、硬いままのものも与えたりしています。うちでは鶏肉を乾燥させたジャーキーを手作りしているのですが、それをドライフードをふやかす際にお湯と一緒に入れると食べます。うちではそれを〝鶏茶漬け〞と呼んでいます。
山形県/新関はな(メス・12歳)

フードは手作り食も混ぜながらあげていますが、オススメのあげ方などがあれば知りたいです。全く食欲がない時は食べてくれることが第一なので、ベビーフードやカステラ、アイスなど人間の食べ物をあげます。少しでも口に入り胃が刺激されると食べたりしてくれるので。
京都府/福永つらら(オス・12歳)

シニアですが今のところ体調も良く、太ってもいないので、若い時と同じ食事でいいのかを知りたいです。食べムラがある時は鶏肉の茹で汁でフードをふやかしたり、ヨーグルトを混ぜたりするとよく食べます。
神奈川県/杉藤むぎ(メス・12歳)

13歳以上

シニアになり朝も全部食べずにお昼のオシッコの後に、残りのゴハンを食べることが多くなりました。朝は基本的にフードにオヤツを細かく切ってトッピング。好きなものはササミ。そしてなぜか絹さやもお気に入り。夕飯では食べる食材にレベルがあります。第1段階=オヤツを入れる、第2段階=ササミのふりかけ(ハードタイプ)、第3段階=〝ちゅ〜る〞(ササミ限定)、第4段階=茹でササミ。たまにブロッコリーなども入れて食べます。お腹が減っている時は第1段階で食べます。これから暑い時期になるのでさらに食べムラが出るでしょう……。ササミの茹で汁とササミを入れてフードをふやかしてあげると食べやすいようです。喉がつかえるほど早食いしていたパピーの頃が懐かしいです。
愛知県/深川あんず(メス・13歳)

食べムラがある時は普段とは粒の大きさが違うフードを1/3位混ぜたり、市販の犬用ふりかけを足したり、ウェットフードをトッピング。食べ残した時はすぐに皿を下げたり、逆に置きっぱなしにすることも。その結果、朝の散歩前に食べ残した分も、帰宅後に皿を下げられまいと残りをパクパク食べるようになりました。食べなくても飼い主が不安にならず、人間も食欲がない時があるのと同じと思うようにして、神経質になりすぎないようにしています。そうすると気がついたら毎食完食するようになってたりします。今のところ……なのかもしれませんが。
神奈川県/鈴木真夏(メス・13歳)

我が家はドライフードがメインなので、食べムラが出た時は違うドライフードに一時変更し、〝味変〞します。
滋賀県/山口葉月(メス・14歳)

何でも食べますが、食べムラがあった時は、頭を下げるのが大変だったらしく、皿を口に近づけたら食べるようになりました。
東京都/橋本ねね(メス・14歳)、みみ(メス・8歳)

シニア用のフードは、探さないと見つからないのが食にまつわる悩みです。食べムラがひどい時はお湯でふやかしたカリカリフードとウェットフードを混ぜてあげています。
福島県/吾妻ももこ(メス・15歳)

最近、無添加の健康食に変えたのですが、味が薄いのか、気に入らないのか、全く食べてくれなくて困っています。最初の何口かは食べてくれるので、残したフードに粉ミルクか〝ちゅ〜る〞をかけると、最後まで食べてくれます。
東京都/西田オハナ(オス・15歳)

もなかはゴハンもオヤツもいつでも大好き。先代犬の風太は晩年食欲が落ちました。その時はヤ●ザキのアメリカンアップルパイを好んで食べました。アップルパイに切り込みを入れて縦長にし、前歯の間から縦長に入れてあげるとアムアムアムと上手に食べていました。
埼玉県/家﨑もなか(メス・15歳)、風太(オス・享年18)

くまはいつでもなんでもガツガツ食べるため、食べムラはないのですが、水を飲んでほしい時には、ヤギミルクの粉を水に入れると飲んでくれます。
静岡県/白石くま(オス・15歳)

血尿の治療で飲んでいた薬の副作用で食欲がなくなり、いつものドライフードを全く食べなかった時があります。缶詰のウェットフードと混ぜてひと口大の小さなおむすびのように握って口元に差し出したら、少し食べてくれました。投薬期間が終わると食欲は元に戻りました。今年の2月、突然立てなくなって吐いた時には家中でもうダメかと思いましたが、スタッフ犬・まる子ちゃんの記事を思い出し前庭疾患と気がつきました。薄めたイオン飲料やリンゴジュースで水分を取らせて凌ぎ5日ほどゴハンが食べられませんでしたが、今はふらつきながらも歩けるようになりました。記事のおかげでずいぶん助かりました!
埼玉県/戸口柴太郎(オス・16歳)

柔らかいオヤツが少ないのが食にまつわる悩みです。食べムラがある時は好きなものを食べさせるようにしています。蒸しパン、さつまいも、肉を茹でたもの、茹で卵、チーズなどです。
長崎県/島田ときろう(オス・17歳)

まろの食べムラには苦労しました。いろいろなメーカーのフードを少しずつ混ぜて与えていました。朝は犬用チーズや〝紗〞などをトッピングし、夜はウェットフードの缶詰を混ぜて与えていました。特に〝デビフ〞がお気に入りでした。
千葉県/柚木まろ(オス・享年16)

2022年に亡くなったジンとクー。ジンはなんでも食べてくれましたが、クーがドライフードを食べなくて苦労しました。特に泊まりに出かけた時と手術になり入院した時に食べなくて……。ウェットフードだけ口に飼い主が入れて、なんとか食べてくれました。2匹とも最晩年はウェットフードや缶詰のレトルト、総合栄養食を与え、最後は〝ちゅ〜る〞だけ食べていました。
東京都/安樂ジン(オス・享年17)、クー(オス・享年15)

くうたは高齢になってからは、よほど具合が悪い時でない限り食べムラはほとんどありません。若い頃はカリカリに肉の缶詰を少し加える食事で食べない時が結構ありました。年を取ってからはササミか牛の赤身と白いご飯( 少量)を一緒に10分位煮て、アツアツのうちに療法食のカリカリフードを加え(腎臓ケアと肝臓ケアのフードをミックス)、ふやかして少し冷めてから水分をやや残したままあげるように。それからは、食べムラはほとんどなくなりました。このゴハンは水分補給にも役立っています。食事は柔らかくなりましたが、歯は17歳9ヶ月になった今でも抜けずに全て残っています。食事の皿は目が見えにくくなった16歳頃からよくひっくり返すようになりました。皿がすっぽりはまる台に乗せるようにしたら、うまく食べるようになりました。足腰が悪いので、座ったままでも食べることができる高さでもあります。たまに勢い余って縁を噛んで皿を吊り上げ、中身をぶちまけることもありますが(我が家では〝星一徹状態〞と呼んでいます)。
東京都/沢田くうた(オス・17歳)

Writer Comment

「『もういらない』って言うくらい、まる子に腹一杯食べさせてやりてぇ〜なぁ〜」とよく言っていたのは他界した父。それほどかつてのまる子(スタッフ犬)の食欲は底なしだった。
フードはもちろん完食。飼い主の食事時には必ず何かもらえるので誰よりも先に食卓に着き、時には猫の餌や排泄物にまで手を出す悪食ぶり。そういえば、夏はセミやトカゲも食べたっけ♪

そんなまる子も年には勝てず、2022年から食べムラがひどくなった。食にあれだけ貪欲だった犬がここまで食べなくなるとは正直思わなかったし、口の中に何かトラブルがあるのかもと思い、かかりつけの獣医師に相談するも、噛む危険性がある老柴の口の中は診てもらえないのが現実だった。

結局頼りにしたのは、取材で出会った獣医師や動物行動学の先生の話、シニア犬を介護した先輩飼い主の体験談。

シニアになっても食べムラなど全くない犬もいるだろうし、食べムラへの対処法はその犬の嗜好や体調、飼い主の考え方によって様々だ。
目下、まる子の食べムラと日々格闘する自分にとっては、とにかく多くの飼い主さんの「食べムラ対処法」を知りたい、その中から自分の家に合った方法を見つけたい、と思ったのが本企画を考えた理由だ。
で、お寄せいただいた体験談を拝見すると、やはり参考になるし、共感できる部分が多くて救われた気がした。

いや、正直な話、シニア犬が食べないと「死」の文字が自分の中で急に存在感を増してしまうのだよね。上記で紹介した飼い主さんの言葉に「神経質になりすぎないようにしています」とあったが、まさにその通り。
食べムラが始まった頃は毎日「どうしよう、このままだと衰弱しちゃう」と半泣き状態だったが今は「まぁ、朝食べなきゃ、夜大好きなうどんでも食べるかい?」といった経験値による余裕が出てきたのも事実。

さて、お寄せいただいた体験談、大まかには「大好きなものトッピング法」「フードの変更」「食べさせ方、器や盛り付け方の工夫」などに分けられるようだ。
食材としては、市販のオヤツ、ヨーグルトやチーズ、犬用ミルク、ヤギミルクなど乳製品、調理した肉、魚、野菜など。器を変えたり、少なめに盛り付けたり、小さなおむすびにしてあげているエピソードはその光景が頭に浮かんでくる。

また、我が家のように人間の食べ物をあげているお宅もあって思わず共感。

ちなみにまる子が2食続けてフードを食べない時は、減塩パンか無塩うどんを見せると、積極的に食べる。でも舌が上手に使えないので、食べるのに時間はかかるし、床にこぼしまくるが、好物の味や食べ方は認知症になっても覚えているようで、笑いながら食べていると思うのは気のせいか?
うちでは人間の食べ物を「食べる気を起こさせるきっかけ」として利用し、勢いがついたらフードに差し替えると、その流れでパクパク食べ始める。うどんやパンをあげすぎて翌日下痢になった苦い経験があるので、目下この方法を採用中なのだ。

まる子が前庭疾患の時にお世話になった〝ちゅ〜る〞で食べムラを克服したお宅も見られたし、実際に前庭疾患になった時にまる子の連載記事を思い出して参考にしてくださった方もいて嬉しかった。

で、最後に「うちと一緒」と思わず声を上げてしまったのが、器の縁を勢い余って噛み皿を吊り上げ中身をぶちまける「星一徹柴」さん。寝ていることが多いシニア犬だが、こんな猛々しい勇姿を見せてくれると、すっごく幸せ♡ 愛犬の食べる姿は飼い主に元気を与えてくれるのだ。

Text : Mari Kusumoto

Shi-Ba Vol.129「シニア犬飼い主さん27人に聞いた!食べムラ&食べない!を解決させた方法」より抜粋

-フード, 柴犬