福と幸せをよぶ【妖怪さんと柴犬さん】 尾裂

Shi-Ba 9月号 尾裂(おさき)

尾が2つに割れた狐の妖怪。家に代々取り憑き、幸運や財産を運んでくるという。

贈り物をしてくれる狐といえば新美南吉の名作「ごんぎつね」が思い出される。あのお話を読むといまだに目頭が熱くなってしまう。

ヤンチャな子狐のごんは、兵十の鰻を盗んだお詫びにと魚や栗などを家に届けるが、兵十の誤解から悲しい結末に。

かつて先代犬ゴンにこの本を読み聞かせして「ゴン! 兵十の鰻を取らないでね」などと言って抱きしめては嫌がられたっけ。

 

【参考】
「絵でみる 江戸の妖怪図巻」善養寺ススム/江戸人文研究会 (廣済堂出版)

絵と文/影山直美

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