コラム

2020/7/27

福と幸せをよぶ【妖怪さんと柴犬さん】 尾裂

Shi-Ba 9月号 尾裂(おさき) 尾が2つに割れた狐の妖怪。家に代々取り憑き、幸運や財産を運んでくるという。 贈り物をしてくれる狐といえば新美南吉の名作「ごんぎつね」が思い出される。あのお話を読むといまだに目頭が熱くなってしまう。 ヤンチャな子狐のごんは、兵十の鰻を盗んだお詫びにと魚や栗などを家に届けるが、兵十の誤解から悲しい結末に。 かつて先代犬ゴンにこの本を読み聞かせして「ゴン! 兵十の鰻を取らないでね」などと言って抱きしめては嫌がられたっけ。   【参考】 「絵でみる 江戸の妖怪図巻」 ...

2020/7/8

福と幸せをよぶ【妖怪さんと柴犬さん】第12回 送り犬

第12回 送り犬   信濃国(今の長野県)や播磨国(今の兵庫県)に伝わる犬の妖怪。山中で出産した女と子供を狼から守り、女の夫を呼びに行って迎えに来させたという。 地方によっては同じ送り犬でも恐ろしいのがいて、夜道をいく人が転ぶとたちまち食いつくとのこと。ならば人々は転ばぬ様に気をつけて歩くから、最終的には送り犬のおかげで無事に帰宅できるということか。 そういえば郷土玩具の犬張子は安産のお守りで、子供の魔除けでもある。昔から犬は私たち人間を守ってくれる頼もしい存在であり、心のよりどころだったのです ...

2020/7/1

福と幸せをよぶ【妖怪さんと柴犬さん】第11回 人面樹

第11回 人面樹     山あいの谷に生えている木。その花は人の首のようで、物は言わずただしきりに笑う。笑いすぎると花は落ちる。辛いことがあった日は、人面樹に会えば気が晴れるだろうか。 人面犬に人面魚……。❝人面ナントカ❞はこれまでも人々の話題になってきた。我が家の近所の川にも頭に人の顔を持つ鯉がいて、犬の散歩の途中で気にして見ている。しかしそれを絵に描いたらバチがあたるような気がする。というのも私はその鯉を「神のお弟子さん」としているから。そして「そういうこと」にしておくと毎日の散歩 ...

2020/6/25

福と幸せをよぶ【妖怪さんと柴犬さん】第10回 迷い家

第10回 迷い家(まよいが)     陸奥国(今の岩手県)の山奥に、道に迷った人が行きあたってしまう無人の家がある。庭には花が咲き乱れ、家畜小屋には馬や牛がいる。家に入れば火鉢に置かれた鉄瓶から湯気が出ており、確かに人が住んでいる気配があるのに姿がない。この家に出くわしたら、何でもいいから家の中のものを1つ持ち帰ると運気が上がるという。         ちなみに、ある無欲の女が何も取らずに帰ったら、後日こんな幸運があったという。その女が川で洗い物 ...

2020/6/18

福と幸せをよぶ【妖怪さんと柴犬さん】第9回 出世猫

第9回 出世猫(しゅっせねこ)     化け猫の1つで、駿河国(今の静岡県)駿府城内の庭に潜んでいたとされる妖怪。老いた黒猫の姿をしており、目撃すると立身出世の望みが叶って幸せになるという。 化け猫というと人に取り憑くとか人を食い殺すといった恐ろしい伝承が多いが、このように幸運をもたらすものもいる。駿府城に出入りする武士たちにとって、出世猫は四葉のクローバー的な存在だったのかも。 身近な存在だけに猫にまつわる言い伝えもいろいろある。欧米では黒猫が玄関先にいたら幸せになれるとか、猫のクシ ...

2020/6/11

福と幸せをよぶ【妖怪さんと柴犬さん】第8回 瓶長

第8回 瓶長(かめおさ) 水瓶の付喪神(つくもがみ)。いくら汲んでも水が尽きることがなく、飲んでも飲んでも水が減らないありがたい水瓶。 【付喪神】長い年月を経ると、物にも霊が宿る。霊がついて妖怪になった物のこと。 水瓶が常に新鮮な水で満たされていたら、なんと楽でありがたいことか。そんなに大きくなくていいから、できれば愛犬の背が届くところに1つ置きたい。         瓶長はまるで、叩けばビスケットが増えていくポケットみたい。あの歌に親しんだ当時は、子供心にポケット ...

2020/6/5

福と幸せをよぶ【妖怪さんと柴犬さん】第7回 銭神

第7回 銭神     夕暮れ時に人家の軒先を走る薄雲のようなもの。銭の精が集まったものとされていて、声を発して走るのでそれを刀で切るとお金がたくさんこぼれ落ちてくるという。         卑しいといえばその昔、ある女が昼めし時に先輩女子社員2人から外食に誘われた時の話。女は切り詰めた生活をしていたので丁重にこれを辞退。しかし後から知った話では、先輩社員は拾った金で鰻重を奢ってくれる心づもりだったという。女がついてくると1人あたりの鰻重の単価が下 ...

2020/5/29

福と幸せをよぶ【妖怪さんと柴犬さん】第6回 はらだし

第5回 はらだし   酒好きで頭の大きな女の妖怪。古寺に泊まると夜中に数人で現れ、酒を勧めると喜んで飲んで滑稽な踊りをする。その踊りを見るといいことが起こる。 悲しみに打ちひしがれている人には腹踊りを見せて元気づけ、希望を持たせてやるという。     宴会芸といえば腹踊りだった時代があった。おじさんたちが何であんなに楽しそうに踊れるのか不思議だったが、もしかしたらあれは男版「はらだし」だったのでは? 「はらだし」、ピエロ、はだか芸人……。いつの時代も自らの体を使って人を笑わせ ...

2020/5/20

福と幸せをよぶ【妖怪さんと柴犬さん】第5回 獏

第5回 獏 もともとは中国に伝わる妖獣で、動物のバクとは別のもの。邪気を払うとされており、疫病が流行したら獏を呼び寄せて病魔を食べてもらうという。 日本では悪夢を食べると言われている。 熊のような体型をし、虎のような足と牛のような尾を持つ。またその顔もいろいろな動物の要素を持っており、鼻は象のように長く、目はサイのようだという。 獏よ、ヒッヒッとうなされている愛犬の夢を食べてやっておくれ。         獏に悪夢を食べてもらうには、その姿を描いた紙を枕の下に入れて ...

2020/5/7

福と幸せをよぶ【妖怪さんと柴犬さん】第3回 瓢箪小僧

第3回 瓢箪小僧   瓢箪の付喪神(つくもがみ)※。頭は瓢箪、体は葉っぱでできている。中が空洞のものは、そこに悪いものが溜まりやすいとされている。瓢箪小僧は魔物や病を吸い込んでくれる妖怪。 ※【付喪神】長い年月を経ると、物にも霊が宿る。霊がついて妖怪になった物のこと。     もし家族や愛犬が病気になったら、枕元に瓢箪を下げておけば、病を吸い取ってくれるかもしれない。 また6つで六瓢(無病)の語呂合わせから、縁起物としても位置づけられている瓢箪。手拭いや根付、器など身のまわり ...

2020/5/1

福と幸せをよぶ【妖怪さんと柴犬さん】第2回 座敷わらし

第2回 座敷わらし 陸奥国(現在の岩手県)を中心に全国に伝わる妖怪。家に棲みつき、繁栄を守っている。おかっぱ頭の女の子のイメージが強いが、男の子や老婆の場合もある。地方によっては同じ年の子供にしかその姿は見えないという。 座敷わらしが去った家は衰退する。     人間は座敷わらしと遊べなくても、犬なら遊べそう。座敷わらしの時間軸(そんなものないかもしれないけど)と犬のとは、結構近いのではないかと想像します。犬のオモチャを部屋の中に転がしておけば、夜中に一緒に遊ぶかもしれない。どうか座敷 ...

2018/11/12

【限定型紙プレゼント!】つまずき知らずの『いちばんやさしい手作りわんこ服』

これまでわんこ服作りを途中で諦めてしまった方も 何がわからなかったかを見つけられ、かゆいところへ手が届く! ずっと使える、手作りわんこ服の“教科書”とも言える1冊です。 はじめて「愛犬の服を作りたい」と思った飼い主さんにとって、 既存のわんこ服作りの本は少しハードルが高い傾向が……。 結局、作り終えることができず、本を開くこともやめてしまうことも。 日本ペット服手作り協会(R) 武田斗環氏が監修し、 わんこ服作りでの“つまずき”を余すところなく掲載しています。 縫う前からわからない生地のこと、型紙のことな ...

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