ガールズケイリン選手としてトラックを駆け、大活躍した高木真備さん。現在は保護犬や保護猫の過酷な実態を変えるために、保護活動の勉強をしている真っ最中。
そんな真備さんと、実際に現場で活動する専門家をゲストに、保護犬や保護猫の現状について語るトークイベントが2022年7月2日(土)、「Pocem Cafe Dining」にて開催された。
イベントには20名以上が来場。真備さんのファンをはじめ犬猫の保護活動に関心がある方々の参加が多く見受けられ、会場は満員に。
第一部では、保護猫の譲渡会を積極的に行う、猫カフェ「ミーシス」の能勢店長との対談からスタート。人間のエゴで作出された種は、奇形を伴って生まれやすい実態に触れ、結果的に売れ残り保護猫として団体に引き取られることも多々あるそう。
「保護される猫のなかにも、いろいろな要因が背景にあることを知った」という真備さん。
能勢店長いわく「大きく旗を降るのではなく、『それだったら保護猫はどう?』というように、選択肢があることを周囲に伝えていくことが大事」とのことだ。
自身も里親として迎えたMIX犬の龍(オス・15歳)と暮らす真備さん。第二部では、真備さんが保護活動の勉強に赴いたこともあるNPO法人みなしご救援隊「犬猫譲渡センター」副理事との対談。シニア犬を迎えるメリットについて意見を交わした。
「(龍とは)歳を重ねるたびに心が通じ合っていくような気がします。散歩の時間が短くなったり、引っ張らなくなったりもありますが、落ち着いたかわいさが出てきますよね」と真備さん。
「犬猫譲渡センター」の副理事いわく、シニア犬は子犬に比べて無駄噛みもなく、性格も比較的おっとりしてくるため一緒に暮らしやすいそう。
デメリットについては……
「歳を重ねることで介護が必要になったり、医療費がかかるという可能性もある。このようなリスクもあるが、シニア犬を迎えることのいい部分ももっと広がってくれると嬉しい。」と副理事。
保護犬の多くは成犬やシニア犬であるため、里親が決まりにくいという事実がある。だからこそ、シニア犬と暮らす楽しさや魅力を、より広く知ってもらうことが大切だと真備さんは語る。
「シニア犬は大変な部分もありますが、一緒に暮らしていて、若い時とは違うかわいさを実感しています。そこを理解して、シニア犬を迎えるという選択肢も広がってくれたら」
会場には実際に保護犬たちも集まり、真備さんとの撮影タイムとともに参加者との交流を楽しんだ。
まだまだ勉強中の身だという真備さんだが、ずばり今自分ができることについて「犬猫譲渡センター」のスタッフさんに意見を求めると、“発信すること”との答えがあったそう。
ガールズケイリンでの経歴を通して培った発信力。それを活かして、保護活動についてや保護犬・保護猫の実態を広く伝えていくことにも注力している真備さん。
「ガールズケイリンの中でも活動に賛同している方も多いので、ゆくゆくは競輪と絡めて何かできたら」と意欲を覗かせていた。
プロフィール
高木 真備(たかぎ まきび)…元ガールズケイリン選手。2014年のデビュー後、数多の大会で優勝、好成績を残す。2022年5月に選手を引退した後は、犬猫の保護活動に注力すべく現在勉強中。
Twitter @g_mkb