愛犬の健康を守るために、飼い主さんの日頃の観察やお手入れはとても大切ですよね。しかし、コーギーという犬種を知らなければできることも限られてしまいます。
そこで書籍『コーギー版 家庭犬の医学』の中から、健康管理のための基本情報をお届けします!
コーギーってこんな犬
①短足胴長、まん丸お尻がチャームポイント!
ウェールズ中部にある9世紀頃の遺跡から、コーギーに似ている犬の前足の骨が発掘されたのです。この遺跡は古代ウェールズ王族の住居跡だと考えられていますから、コーギーが古代ウェールズ王族のコンパニオンドッグだった可能性もあります。
②よく動き、よく食べ、よく眠る!一緒に暮らしていて楽しい
牧畜犬として働いていたため、体力たっぷりで動くことが大好き。食べることも大好き、遊ぶことも大好き。一緒に暮らしていると、ポジティブなパワーをもらえる存在!
③賢くて、好奇心旺盛!飼い主と何かをするのが大好き
飼い主に忠実で、トレーニング能力も高い犬種。飼い主と何かをするのが好きなので日々の散歩はもちろん、アウトドア、ドッグスポーツなど様々なことが一緒に楽しめる。
コーギーの健康を守るために
愛犬の健康管理は、飼い主の手にかかっている。飼い主は彼らの健康を維持する責任と義務があるのだ。どんな病気やケガも早期発見・早期治療が何よりも大事なのは人間と変わらない。
そのために大事なのは、日々の健康チェックであり、異常にどれだけ早く気づけるかだ。まずは愛犬の〝いつもの健康な状態〞を知っておこう。普段の状態を知っておけば、異常に気がつきやすくなる。お手入れやコミュニケーションを兼ねて耳や目、口腔の様子を確認したり、全身を触ってしこりや皮膚の異常がないか確かめよう。
そして、少しでも異常を感じたら、それをメモしておくとよい。「晴れ/気温21度/午後4時頃/嘔吐1回/黄色い汁が出る/吐いた後は普段通り」というように、具体的に記入しておくと獣医師に伝わりやすい。足のふらつきなどは動画を撮っておくと有効だ。
愛犬の異常を早期発見するためには
①日々のチェックを欠かさない
●日々のお手入れをしながら、耳、目、皮膚や被毛に異常がないか
● 全身を撫でたり触ったりしてコミュニケーションを取りながら、しこりや痛みがないか
● 歩き方、走り方に異常がないか
● 食欲、水を飲む量に変化がないか
● ウンチやオシッコの量、におい、回数に変化がないか
● いつもと違う行動、しぐさが増えていないか
②おかしいなと感じたら
●異常を感じた点のメモを取る
・いつから
・どんな異常を感じるのか
・頻度
・起こる時間帯
・異常が起こっていた長さ
・天気・気温
・直前の行動 など
● できるなら動画を撮っておくと、獣医師に伝わりやすい
③信頼できるかかりつけ医を見つけておく
体のチェックポイント
目
目ヤニ、過剰な涙、濁り、充血がないか。輝きがあるか。
鼻
鼻水や鼻汁は出ていないか。異音はしないか。
口
口臭がしないか。いつもよりヨダレが多くないか。呼吸音は正常か。
耳
いつもと違うにおいがしないか。赤くなったり、黒ずんだりしていないか。
お腹
膨らみはないか。
体表
脱毛、湿疹、かぶれ、しこりがないか。体臭がきつくないか。
肛門
出血、ただれ、しこりなどはないか。
足
歩き方、走り方がいつも通りか。
動物病院の選び方
信頼できるかかりつけ医を見つけることは愛犬の健康のために重要だ。子犬を迎えると決めた時から、動物病院探しを始めておこう。実際に犬や猫を飼っている飼い主からの話を聞いておくとベスト。また、「鳥専門」「小動物専門」といった専門病院もあるので患畜対象を必ず確認しておくこと。
ありがちな失敗が、評判がよいからと遠方の動物病院に通ってしまうこと。気になることがあった時、すぐに愛犬を連れて行けるのか。いざという時、ママひとりで愛犬を連れて行けるのか、など考えておくとよい。
スタッフの雰囲気、病院が衛生的であるか、などと同時に重要視したいのが獣医師とのフィーリングだ。治療や金額の説明がわかりやすい、しっかりしているという点も合わせて「この獣医師ならば愛犬を預けたい」と感じられる相手を見つけられるのが一番だ。
●家から無理なく通える距離にある
●飼い主さんからの評判がよい
●待合室、診察室などが清潔に保たれている
●スタッフの雰囲気が明るい
●獣医師とフィーリングが合う
動物病院は子犬が来る前に探し始めておくこと。子犬を迎えたら、まずは健康診断に連れて行こう。また、獣医師が自分と合うことも大切。動物医療では、わかりやすい説明をしてもらえるか、話をしっかり聞いてくれるか、など獣医師と飼い主がコミュニケーションを取れていることが大切になる。「獣医師とフィーリングが合うか」は重要なポイントだ。
調べておこうね♪
● 夜間や時間外の緊急事態に対応してもらえるのか、もしくは対応病院を紹介してもらえるのか。
● 高度な医療が必要になった場合、対応病院を紹介してもらえるのか。
● ペット保険が使えるのか。
● 診察の流れ、治療方法、医療費について、事前に説明してくれるか。
● 飼い主が納得したうえで治療を進めてくれるか。
時間外にケガしたり、急に愛犬が異常を訴えることもある。そういった場合、病院で対応してもらえるのか、協力体制にある緊急病院を紹介してもらえるのか、確認しておこう。
愛犬にどのような治療を行うか、最終的な判断は飼い主が行う。そのためには「診察の流れ、治療方法、医療費について、事前に説明してくれるか」がとても大事になる。
コーギーstyle Vol.47『家庭犬の医学 出張版』より抜粋