動物病院が苦手な子もあきらめないで!愛犬の健康を守る別の手段① │ オンライン診療

動物病院嫌いな犬の飼い主にとって悩ましいのが、「少し気になる症状」で受診するか? ということ。通院は、犬にとって大きなストレス。でも、なんだか心配……。そんな時は、「病院に行く」以外の方法を検討してみてもよいのでは?

オンライン診療とは?

ビデオ通話を利用して自宅で獣医師とつながれる

パソコンやスマートフォンを使って獣医師とビデオ通話を行い、自宅で診察を受けたり健康相談をしたりする方法。問診やデータによる診断の他、映像で犬の様子を確認することなども可能。「オンライン診療」と「オンライン相談」があり、原則として、初診で利用できるのは「オンライン相談」のみ。

取材協力:ガイア動物病院
東京都杉並区下井草1-23-2
☎03-5311-1250
https://www.gaia-ah.com/

税込1,500円~
※ガイア動物病院、再診のオンライン診療の場合。症例によって異なる。

メリット
体力的な負担の軽減
動物病院が苦手な犬のストレスの軽減
手軽に主治医以外の獣医師の意見を求めることができる

デメリット
獣医師が犬に触れられない
緊急時の対応には適さない
対面での受診歴がないと、診察や治療を受けられない

オンライン診療を利用する際には、「診療」と「相談」の違いを正しく知っておくことが大切だ。「オンライン診療」は、病気の診断や薬の処方が可能。ただし診療が認められるのは、対面で診察したことがある動物に限られる。

適しているのは、すでに病気の診断を受け、慢性期にある犬が定期的に薬を処方してもらうような場合。体力が落ちて通院が負担になる高齢犬などにおすすめだ。

これに対してオンライン相談はどんな動物に対しても行うことができるが、認められているのはアドバイスまで。相談の結果、病気やけがが疑われる場合は、あらためて動物病院を受診することになる。

実際に犬に触れることができないオンライン診療・相談は、あくまで通院治療をフォローするためのもの。緊急時には、すぐに動物病院を対面で受診しよう。

東京都在住の竹内さん&ハヤト(オス・5歳)が体験したのは、「ガイア動物病院」のオンライン相談。ハヤトの様子を映像で見せ、獣医師の指示で竹内さんが体に触れて肥満度を確認した。結果は、「少し太めのようなので、かかりつけ医に相談してみては?」とのこと。ハヤトには、ダイエットという悲しい未来が待っているのかもしれない。

用意しておくと◎

獣医師が犬と対面できないオンライン診療の場合、情報は「多ければ多いほどよい」のだそう。既往歴、過去の検査結果、ワクチン接種歴といったデータの他、現在の症状がわかる動画なども獣医師が診断やアドバイスをする際の材料になる。

 

受診の流れ

① 動物看護師による問診

動物看護師に、現在の症状や気になること、普段の生活の様子、自宅で気をつけていることなどを伝える。過去の検査結果なども画面に映すなどして共有。

②獣医師への相談を開始

問診が獣医師に引き継がれ、相談がスタート。実際に見ることで正しく伝わることもあるので、言葉での説明に加えて犬の様子も見せるようにするとよい。

③リアルタイムで犬の動きを見せる

「ハヤトの歩き方が気になる」という竹内さんの相談に対して、獣医師からは「動いている時の全身を見たい」というリクエストが。パソコンの位置を下げ、歩く映像を見てもらう。

④獣医師からのアドバイスを記録

相談内容に関する獣医師の意見が伝えられる。今後、動物病院を受診する場合に伝えたほうがよいこともあるので、アドバイスはきちんと記録しておくとよい。

 

相談中もいつもと変わりなく過ごせるため、ハヤトは終始リラックス。聞き慣れない声が聞こえるパソコンにチラリと興味を示したが、すぐに飽きてのんびり昼寝を開始。

Text:Kumiko Noguchi Photos:Minako Okuyama

Shi-Ba Vol.131『動物病院が苦手な子もあきらめないで 健康を守る別の手段』より抜粋

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