目指せ理想体型!悩み多き愛犬のリアルなゴハン事情

ちょっとぽっちゃりしているかも、なんとなくスリム過ぎるかも、と愛犬の体型が気になったことはないだろうか。愛犬の体型や食事管理について考えてみよう。

 

愛犬の体型を知るために理解しておきたいBCS

ボディコンディションスコア(BCS)とは、外観(見た目)と触った様子から体型(体脂肪のつき具合)を評価する指標。理想とする体型は以下の通り。

肋骨
薄い脂肪に覆われ、肋骨に触ることができる

腰部
薄い脂肪に覆われ、なだらかな輪郭をしており、骨格は触ることができる

体型
横から見ると腹部にへこみがあり、上から見ると腰に適度なくびれがある

愛犬の食生活の管理を上手に行ってあげよう

「太ってしまう原因としては、食べている量が多いというケースがほとんどです。食事の適量というのには個体差があります。成犬と比べて、成長期の子犬は多くのエネルギー量を必要とします。一方、避妊・去勢をした犬は太りやすくなるため、食事から摂るエネルギー量を少し控えめにします。年齢や活動量に合わせて食事量を調整しても太ってくる場合は、個体差と考え、さらに食事量を見直します」と藤井先生。

人間もそうだが、肥満になるとさまざまな病気を引き起こす可能性が出てくる。それは犬も同じだ。

お太りさんの愛犬を少しでも減量させたいと思ったら、この後紹介する見直しポイントを参考にしてみよう。

「大切なのは、飼い主さんが愛犬の食生活のコントロールを上手に行ってあげることです。まずは愛犬に必要な1日の食事量を把握しておきましょう。愛犬がもし主食でもオヤツでも何でも食べてくれるのであれば、例えば、主食となるフードの1日分の量を朝、タッパーなどに入れておきます。朝晩のゴハンとオヤツをそこから取って与えていけば食事量のコントロールが可能です」

食欲旺盛で、とにかくおなかを満たしたいという犬であれば見直しポイントで紹介したように、かさ増しするのもひとつだが、野菜を利用する際には注意が必要だ。ニンジンやサツマイモなど甘味を感じる野菜の中には糖質が含まれているため、与え過ぎには十分に気をつけておきたい。

必ず獣医師に相談!

お太りさんの見直しPOINT

減量は計画的に行う
急激な体重減少は健康を害する恐れがある。理想体重に向けて時間をかけて減量を(週1%程度の減量が目安)。減量は獣医師に相談しながら進めるのが安心。

運動のみで減量は難しい
散歩や運動でもちろんエネルギー消費はするものの、それだけでやせるのは難しい。運動と併せて食事から摂取するカロリーを減らすというのが必須。

同居家族の協力が必要
愛犬の減量を行う場合、家族全員が理解して、協力してもらうことが大切。ゴハンやオヤツの与えてよい内容や量などを共有しておくようにしよう。

満腹感が得られる工夫を
量を食べたがる犬にはカロリーを控え、かさ増しされたフード(肥満傾向用などと表示)を。水分の多いウェットフードや野菜でかさ増しする方法もある。

愛犬に必要な食事量を把握しておきたい

ドッグフードのパッケージに必ず与える量が記載してあるのでそれを参考にしよう。1日の食事量は体重をもとに計算されているが、10kgの避妊・去勢した成犬の場合、1日に必要なエネルギー(カロリー)量は次の通り。

体重 10kg= 1日 630kcal 必要

理想体重に合わせた食事量にすること!

パッケージの表に記載されている食事量は、理想体重をもとに計算されている。例えば、現在の体重が12kgで、理想が10kgの場合、現在の12kgから食事量を求めるのは×となる。

栄養バランスのためには主食を9割以上食べさせたい

「やせている犬の場合で、たくさん食べているのに全く太らないのであれば、食べた栄養が体の中にうまく吸収されていないことも考えられます。内臓や代謝に何らかの問題がないか動物病院で調べてもらうようにしましょう」

体に異常が見られず、たくさん食べてくれるのであれば、食事量を増やしてあげるのもひとつだそう。ドッグフードのパッケージに記載している食事量はあくまでも標準値。必要な量には個体差があるので、記載している量の通りに与えても太らないというのであれば、量を増やしてあげてかまわないとのこと。

食の細い子に関しては、見直しポイントでも触れているように、それまで与えていたフードより100gあたりに含まれるカロリーが高いものへ切り替えてみるのもひとつ。

「基本の考え方として、主食の総合栄養食を9割以上食べるのが、栄養バランスを崩さないために大切とされています。オヤツは1日の食事量の約2割と日本では言われます。ただ、海外のガイドラインでは1日に必要なエネルギー量の1割以内に抑えることが推奨されており、少なめに与えるのが望ましいと思います」

食欲を増進させるためにふりかけなどを利用するなら、主食の1割の量を目安に。あるいは1回に食べる量が少ないのであれば、食事の回数を増やすのも有効とのことだ。

必ず獣医師に相談!

お痩せさんの見直しPOINT

ふりかけなどをうまく利用
総合栄養食である主食をきちんと食べてもらうことが大切。フードだけだと食べないならふりかけなどトッピングをして、とにかく食べてもらえる工夫を。

高カロリーの内容にする
食が細い子であるなら、主食のフード自体をカロリーが高いものに切り替えるのもひとつ。そうすることで少ない食事量でも必要なカロリーが摂れる。

体質か病気か、心配ならば検査を
栄養バランスが整ったフードをたくさん食べているのに体重が増えない場合、動物病院を受診し、内臓や代謝に問題がないか検査してもらおう。

まとめ

愛犬の食生活の管理だけでなく楽しく過ごすことも欠かせない

愛犬の体型が気になる2件のお宅のリアルな食事や生活の様子を紹介したが、いかがだっただろうか。ウチも同じ! と共感する人もいれば、工夫を取り入れてみようと参考にする人もいるかもしれない。

お太り気味かな、やせ気味かなと愛犬の体型が気になる時には、自分で勝手に判断するのではなく動物病院に相談して、愛犬の状態に合わせた内容を指導してもらおう。

愛犬の健康のために「食生活を管理して、栄養バランスに気をつける」というのは基本である。でも、ストイックに頑張りすぎてストレスを感じるのは望ましくない。犬も飼い主もお互いが楽しく過ごすということも大切なのだ。

監修:藤井立哉先生
獣医師。日本獣医畜産大学卒業後、医療機器やペットフードのメーカーで、開発・学術・マーケティングなどの業務に従事し、独立後はコンサルタントとして活動。これまでにペットフード協会の技術委員長、農林水産省愛がん動物飼料委員などを歴任。現在は獣医療法食評価センター専務理事、日本獣医生命科学大学非常勤講師、環境省動物愛護部会委員などを務める。また動物総合医療センター(新座・平塚・志村坂下・高井戸・千葉)にて食事相談も行っている。

(取材協力)
志村坂下動物総合医療センター https://s-agmc.com/

Text:Hiromi Mizoguchi
Photos:Ayaka Shida、Teruhisa Tajiri

Shi-Ba Vol.137『目指せ理想体型!悩み多き愛犬のリアルなゴハン事情』より抜粋

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