病気のこと、長生きのこと、しつけのこと、人と犬のストレスの違いについて……などなど、改めてストレスのことをじっくり考えてみた。ご長寿チワワを目指すなら、必読!
チワワのストレス Q&A
Q.人と犬のストレスは違うものなの?
アニマルウェルフェアの5項目の中の<飢えや渇きからの自由><不快からの自由><痛み、怪我、病気からの自由>を奪われると、人も犬も同様のストレスを感じると言われている。
しかし、<恐怖と苦悩からの自由><正常な行動を表出する自由>は動物特有のものであり、犬と人は生態が異なる。
それぞれ求める自由も違うので、人が感じるようなストレスを、犬が同じように感じているというわけではない。
Q.ルームフレグランスなどが強いとストレスを感じる?
香りが強いと犬にストレスがかかるかどうかは、専門的な研究が行われていないので不明。
だが、市販の芳香剤はにおいを拡散させるために揮発性のエタノールが含まれている。閉め切られた場所で強い芳香剤を使用すると、眠気が襲ったり、うつ状態になったり、最悪の場合は心肺が停止することも考えられる。これは人が酩酊状態に陥った時と同じような感じかもしれない。
芳香剤を使用する際は換気対策も忘れずに。
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Q.ストレスが多いとやはり長生きするのは難しいの?
ストレスがかかると、体内の細胞は分裂をしなくなる。新しい細胞が生まれないので、例えば血管であれば、老廃物がついたままになり動脈硬化になるなど、細胞が分裂しないことがさまざまな病気の原因に。
ちなみに、ストレスが原因で発症する病気には、嘔吐、下痢、胃腸障害、ガン、認知症などがある。
喜びが多いと細胞分裂のスピードが落ちにくいそう。喜びに満ちた犬生を過ごし長寿を目指そう!
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Q.子犬の頃は平気だったことがストレスになることはある?
6ヶ月齢を過ぎた頃、犬はストレスを感じやすくなることがある。犬同士の関係や社会経験を積み、怖いものが増えるからだ。性的成熟を迎えた1歳過ぎの未去勢のオス犬は、他のオスにケンカを売られることもある。
また、散歩中にメスの発情のにおいを嗅いだりすると、交尾のことで頭がいっぱいになり、ゴハンも食べられなくなるほどのストレスを抱えることも。思春期から大人にかけた時期は、犬たちも結構大変なのだ。
Q.飼い主の指示がわかりづらくてストレスになることはある?
指示の出し方が曖昧だったり、次から次へと指示を出したり、ほめ方が曖昧、または遅かったり、きちんとできているのに犬をほめない、といったことを飼い主がしていると、犬はどうしていいのかわからず、心に「葛藤」が生まれ、それがストレスになる可能性もあるようだ。
一度指示を出したら、犬が行動を起こすまで必ず待とう。できない場合は、ほめられるように飼い主が誘導し、できたらその場で必ずほめてあげて。
良かれと思って行うしつけも、飼い主の指示の出し方や犬への対応次第で、犬のやる気を引き出したり、逆にストレスを与えることにもなる。肝に銘じておきたい。
Q.今のチワワ、昔のチワワ。ストレスが多いのはどっち?
昔も今も室内飼いが基本のチワワ。大きな変化と言えば、核家族化、共働き家庭が増えたことによる留守番長時間化、住宅事情などが挙げられる。家庭内での人との関わりは確かに減ったが、外出先での犬や人との関わりは増えているかもしれない。
また、集合住宅などでは予想しない生活音が暮らしの中に入ってくることもあるだろう。
昔に比べて「ストレスの質が変わってきている」が、ストレスサインは変わらない。外出先はもちろん、室内での愛犬の様子に何らかの兆候が見られたら、とにかく早めに原因を見つけ、ストレスを取り除くことが大切だ。
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チワワスタイル vol.27『正しい知識が愛犬を救う! そもそもストレスってなんだ?』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。