デリケートなペチャにも伝わる!叱らないでできるトイレレッスン 応用編

前回のレッスンでトイレのしつけが完璧にできて、サークルを取りたい場合はどうすればいいか。トイレの場所を移動させる際の手順を知っておこう。
 

 

犬によっては段階を踏まずにできる場合もある

 

 
サークルをいつまでも部屋に置いていたくない、というお宅も少なくないはず。サークルを取る場合は下にあげた3つの絶対条件を満たしているか確認しよう。
 

この3つができていることが絶対条件!

(1)トイレのしつけが100%できている
前回のレッスンで正しいトイレの場所へ自分から行って排泄ができるようになっている。部屋で粗相はしない。と、トイレのしつけが完璧にできていないうちは×。

(2)部屋でイタズラをしない
部屋に出している時に、観葉植物や電気コードをイタズラしない。例えばキッチンやテーブルなど、入ってはいけない場所やのぼってはいけない場所などに行かないかどうか。

(3)クレートに入ることができる
夜寝る時はクレートに入って寝ている。いざという時に犬をクレートに入れようとした際にでも「ハウス」でクレートに入っていられるかも条件のひとつ。

 
犬によって「トレーを置いていた場所」をトイレとして覚えている場合と、「トレー自体」をトイレと覚えている場合がある。

「トレーを置いていた場所」をトイレとして覚えている犬に対し、トレーを部屋の端の方へ移動させたい時は少しずつ段階を踏もう。

「トレー自体」をトイレと覚えている犬なら、段階を踏まずいきなり部屋の端の方へと位置を変えても大丈夫なこともある。愛犬の状態に合わせて移動させよう。

 

サークルを取る場合の手順

▽トイレとクレートは同じ位置に

サークルを取り除いた後も、最初の段階ではトイレトレーとクレートの位置はサークルがあった時と同じままにしておく。この状態でもトイレで排泄が完璧にできているのなら、次の段階へと進む。

▽少しずつトイレの場所を移動

今回紹介しているのは、最終的に部屋の角部分に移動させるのを目標としている。クレートは別の位置へと移動。トイレトレーは少し移動させた場所でできていたら、また少し移動と、段階を経て移動させていく。

 
▽最終的に置きたい場所へ

少しずつ移動させるのを繰り返していき、最終的に置きたい場所へ。トイレトレーをトイレの場所として認識している犬ならば、移動にここまで段階を踏まなくてもOK。トレーは壁から少し離した位置にしておく。犬がトイレに入った時に壁にぶつからない程度の距離を取って設置すること。

 

外トイレの注意点

外でトイレさせる場所は飼い主が選ぶこと。ウンチは必ず持ち帰るなどマナーも守って。

外でトイレをさせる場合

1.犬に排泄させても迷惑にならない場所にきたら、まずはオスワリをさせ、アイコンタクトをとる。

 

2.1ができたらOKで排泄するまでリードの長さ分だけ自由に歩かせる。排泄後はリードを短めに持つ。

 

3.片付ける際、可能なら犬にオスワリをさせておく。おしっこはシートで吸い取ってから水で流す。

 
外でトイレをしてほしくない場合

×人の家の前や車のタイヤなど、犬が排泄すると迷惑になる場所を通る際に、犬を近づけて歩くのは×。

排泄させたくない場所はリードを短めに持ち、アイコンタクトを取りながら対象からできるだけ離れて歩く。

 

トイレにまつわる疑問

▽失敗にまつわるあれこれ

Q.排泄物がトイレからはみ出してしまいます

排泄物がはみ出す原因としてまず考えられるのはトイレが小さい可能性がある。ペチャはワイド以上の大きさのトイレトレーが必要。また、トイレの位置が壁の端に近すぎると、犬が壁にぶつかるのを嫌がってはみ出している場合も。壁にぶつからない位置か確認してみよう。

 
Q.トイレに行こうとしても間に合わず失敗しちゃいます

今回紹介しているように、飼い主側がさまざまな配慮をしてあげること。そうすればトイレに間に合わないということもなくなるはず。排泄の記録をメモして排泄時間を把握する。そのタイミングでトイレに誘導する。犬を出している部屋を柵などで仕切っておくなどの対策を。

 
Q.飼い主におしっこをしてしまいます

未去勢のオスだとマーキングの意味で、人におしっこをかけてしまうこともある。ただ、飼い主におしっこをする場合は、マーキングというより、うれションの可能性が考えられる。飼い主が帰宅時などに犬を興奮させるような挨拶をしていないかどうか見直しを。

 
Q.トイレシートをグチャグチャにするのですが

トイレシートをグチャグチャにイタズラする時は、きちんとカバーなどで押さえておく。シートを設置する際、トレーの端からはみ出したままではNG。あとはイタズラするパワーが有り余っている可能性も考えられる。散歩をしっかり行い体力発散を心がけよう。

 
Q.排泄物を踏んだりその上で寝ているのですが

サークル内が狭くて、寝床の隣にトイレがある状態だと、犬は避けるところがないもの。また、犬がそうしている時に「ヤメて!」と飼い主が過剰に反応すると、犬は喜んでいると勘違いしてやっている場合も。過剰な反応はしないこと。

 
Q.ウンチを食べてしまうのをやめさせたい

ウンチが片付けられていないと自分の部屋が汚れるのが嫌で食べてしまう犬がいる。食糞はどちらかというとメスに多く見られる傾向があるようだ。犬がウンチをしたのに気づいたら早めに片付けること。愛犬の排泄時間をメモによって把握しておけば、早めに処理もできるもの。

 
▽外での排泄について

Q.外での排泄について外では全く排泄をしないのですが。怖がりだからしないのでしょうか

怖がりでしない犬もいるが、外でいろんなものに興味を示して楽しくてトイレに気が回らない場合もある。1回しだすとできるようになるので、外でできないことをあまり気にしないこと。

 
Q.外で排泄したくなるのはどうして?その理由と対処法を知りたい

オスは特にマーキングがしたいから、家の中よりも外で排泄したがる。散歩に出る前は家でトイレをさせてから。トイレのためだけに外に行くことはしないようにすれば家でトイレをしてくれる。

 
▽お手入れについて

Q.体についたおしっこやウンチをきれいにする際の注意点はありますか

おしっこなら蒸しタオルなどで拭いてあげる。ウンチが体についたら洗う。お手入れの最中、興奮しやすい犬ならオヤツをなめかじりさせながら。拭く時にタオルがバサバサ動くと楽しくてじゃれつくこともあるので、バサバサさせないよう手の中にタオルを入れるなどの工夫を。

 

正しく対応ができることがトイレマスターへの近道

今回紹介した方法で教えていけば、遅くても1年以内にはほとんどの犬がトイレのしつけが成功するはず。早い犬だと数ヶ月程でマスターしてしまうこともある。

飼い主さんが正しく対応ができているかによっても違う。サークルから出した時の粗相率をまずゼロにする。それをやりながら犬が自分でトイレに行くのを目指す。飼い主さんがいかにお膳立てしてあげられるかにかかっている。

犬の様子を見ながら、決して焦らないことも大切だ。できるだけ楽しくトイレを教えてあげたい。

 
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監修:戸田美由紀先生
 
PE・CHA vol.20『デリケートなペチャにも伝わりやすいしつけ 叱らないでできるトイレLesson』
※掲載されている写真はすべてイメージです。

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