お宅の愛犬は、自分が何かしたい時、何か欲しい時にどのような態度を取るだろうか。柴犬の場合、飼い主に対して飽くなき主張、言い換えれば圧力をかけてくるタイプが多いと思われるが、果たして真相はいかに……。
1.日本犬の圧力
2.要求の多い犬と少ない犬の違い
3.性別による要求の違い、年齢による変化
4.一緒に暮らしたくない犬になってしまう?
5.エスカレートしていくアピールにご用心
6.中途半端な対応は事態を悪化させるだけ
日本犬の圧力
日本犬は他犬種に比べると、自己主張は圧倒的に強い。嫌なものは嫌だし、あーしろ、こーしろとキッパリと注文することもある。
故に、飼い主に対する圧力も強くなりがち。アプローチがストレートな分、フレンドリーさは少なめかも。クールではっきりとした性格なのだ。
要求の多い犬と少ない犬の違い
自分の要求を通すために飼い主に圧力をかけてくる犬と、それほどでもない犬との違いは、単に性格や気質によるものだけではなく飼い主の行動から学習しているパターンが多い。
いつまでもあきらめずに要求、圧力をかけてくる犬というのは、そうすることによって自分の要求が通ることを学習しているから、そのような行動をとるのだ。
逆にあきらめの早い犬は、いくら要求しても無理、ということを学習しているわけだ。つまり、飼い主が愛犬の要求に対して、どのような行動をとっているかによって変わってくる。
性別による要求の違い、年齢による変化
これらの要求や圧力の方法は、オスとメスでは違いがあるのか。また、歳を取っていくと少しずつ衰えてくるのだろうか。
威張りたい、という気持ちが重なる傾向があるのはオスだが、基本的にはそれほど大きな差はない。
また、年齢によって要求の内容や方法を、犬自身が変えることもない。しかし、飼い主が老いてきた愛犬に対する対応を変えるなどという場合は、それによって犬も変わってくることはある。
一緒に暮らしたくない犬になってしまう?
下の項目でも触れるが、愛犬の圧力に負け続けていると、いつしか主従が逆転してしまうという可能性もあるわけだ。そうなると事は厄介。「一緒に暮らしたくない犬」になってしまう危険性をはらんでいる。
一度かむ犬になってしまったら、かまなくなるという状態にまで戻すことは難しい。そうなると、せっかくの愛犬との生活も、常に注意しながら過ごさなくてはいけなくなる。
とりわけ日本犬の場合は、それが顕著だという。リードをつけさせない、脚を拭かせないという状態になったら、すでに手遅れ。言いなりになる前に、専門家に相談する等して本気で改善に励んだほうがいい。
エスカレートしていくアピールにご用心
常に愛犬の圧力に屈していると、いつしか愛犬が君臨するような状態になってしまう場合がある。こうなるととても危険。乱暴な方法で自己主張してくるようになってしまう。
ここできちんとした対処をしていかないと、愛犬は我が物顔で威張り散らし、飼い主は愛犬の言いなり状態となり、コントロールが利かなくなる。なので、愛犬の主張には絶対に従わないこと。常に飼い主主導で散歩やゴハンを与え、犬の主張は聞かないようにしよう。
愛犬に、自分が主張したから願いが叶った、と思わせてはいけないのだ。あくまでも飼い主主導の関係性にするべきだ。
中途半端な対応は事態を悪化させるだけ
最後はその圧力にどう対応していくか、という話。それが家族と愛犬の幸せな暮らしを維持してくれる。
愛犬の圧力に屈し続け、愛犬が要求を通すために乱暴な態度を取るようになると、飼い主が愛犬を制御しきれないという悲劇さえ待ち受けている。だからこそ、愛犬の主張に応えるのはほどほどに。
もし、主張がきつくなってきたと感じたなら、その時は徹底して飼い主主導に戻す努力をしたい。
愛犬の主張に対しては、とにかく無視し続けること。愛犬の日常生活はすべて、飼い主にコントロールされていることを学習させる。圧力に屈してはいけない。
例えば、ゴハンが欲しいという欲求や圧力に対して、飼い主は反応してはいけない。愛犬は何度もアプローチしてくるが、無視し続ければ何を言っても無駄だと学習する。あきらめてふて寝などしはじめた時に、声をかけてあげ、これを繰り返して、完全に落ち着いたらゴハンを与える。そうすれば飼い主主導の関係性になっていくはずだ。
中途半端な態度を取ることは事態を悪化させる。圧力に負けない気持ちで柴犬との暮らしを楽しみたい。
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Shi‐Ba vol.53『欲求第一主義の柴犬にみる 圧力のきかせ技』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。