教えたことを愛犬ができるようになるのはうれしいもの。さらにいろいろ教えたくなってしまうはず。トリックコマンドを教えることは、体を動かすだけではなく、頭も使うことになる。今回の企画をトレーニングがより楽しくなるきっかけづくりに役立ててほしい。
ロールオーバー
床で横になって回転するのがロールオーバー。最初は一回転から始めて、慣れてきたら回数を増やしても楽しい。
1.誘導する手にあらかじめごほうびを持っておく。写真のように犬にフセをさせたら、ごほうびを持った手を犬の鼻先に近づけ興味を引かせる。
コーギーを飼うなら教えておきたいマストコマンド。基本のオスワリ・フセ編
2.ごほうびを持った手は、犬の鼻先で円を描くように動かしていく。もう片方の手は体に添えて、回転の補助を。同時に「ロールライト」と言葉もかける。
3.一回転して、最初のフセの状態にもどったら、ほめてごほうびを与える。最初はゆっくりと。反対向きの場合も同様にして教えていく。
4.回ることに慣れてくると体に手を添えなくても、誘導だけで回れるようになってくる。さらに練習をかさねると最終的には言葉だけでできるように。
【応用】途中で止まることも教えてみよう
一回転する手前、寝転がった姿勢にすることも飼い主の合図でできるようになっていると、足拭きやブラッシングがしやすくなるなど何かと役に立つ。「バン」とピストルを撃つマネで倒れるという技にも応用できる。
▼最初は回る際に手を添える
フセの姿勢から横に倒れ、仰向けになってまたフセの姿勢に戻るまでが一回転。ご褒美を持った手の誘導だけで、回転ができる犬も中にはいるが、最初は体に手を添えて回るのを補助してあげよう。いきなり押し倒すことはNGだ。
モッテコイ
投げたオモチャを飼い主のもとへと持ってくるのが、モッテコイ。
1.愛犬の好きなオモチャを用意する。犬の前でオモチャを動かしたりなどして、オモチャに注目させ、犬の興味を引かせておく。
2.オモチャに興味を引かせた後、持っていたオモチャを投げる。最初は短い距離にしておこう。そのまま犬にオモチャを取りに行かせる。
3.「モッテキテ」などと声をかけながら、犬に投げたオモチャを取り行かせて、オモチャをくわえたまま飼い主のところへと持ってくるのを待つ。
4.犬がオモチャを持ってきたら、口から放させる。できたらほめてごほうびを与える。少しずつ投げる距離を伸ばしていこう。
※投げても取りに行かない場合は……
リードを着けておき、「これだよ~」と投げたオモチャの位置まで飼い主が付き添い関心を持たせよう。一連の動きを付き添いながら教えていくと、何回かやるうちに犬は覚えてくれるように。
▼好きなものを上手に活用して
投げてもなかなか取りに行かないという場合、投げたものに関心がないことも考えられる。一番好きなオモチャを選んで使ってみよう。最後に「オフ」でくわえたものを放させる際は、同等のオモチャを2個用意して交換するようにしてもok。
8の字股くぐり
広げた足の間を、犬が8の字を描くようにしてくぐっていくトリックコマンド。ゆっくり少しずつ始めていこう。
1.あらかじめ両手にごほうびを持っておき、飼い主の左足の横に犬を来させる。
2.犬にマテをかけておき、写真のように飼い主は右足を動かして、足の間を広げる。足の間の距離はだいたい肩幅よりやや広めを目安に。
3.写真のように右足の後ろ側から、ごぼうびを持った手で犬を誘導する。最初のうちは足をやや深く曲げて誘導するとやりやすい。
4.犬を誘導しながら、同時に掛け声もつける。「クロス」「エイト」「くぐれ」など犬が覚えやすく、飼い主もやりやすい言葉を選ぼう。
5.ごほうびを持った手の誘導によって、犬が右足の後ろをくぐって横までくることができたら、ほめて持っていたごほうびを与える。
6.次に左足をくぐらせる。写真のように左足の後ろ側からごほうびを持った手を差し出し、犬が左足をくぐるように誘導する。
7.最初の状態に戻ったら、おしまい。できたらほめてごほうびを与える。ごほうびを与える回数は少しずつ減らしていこう。
8.7までを繰り返し練習し、犬が慣れてくると、足の後ろ側に手を回さななくても、足に軽く手を触れて「クロス」と言うだけでできるように。
9.最終的には足に手を触れることもなく、「クロス」などの言葉だけで、犬が自分から8の字を描くように右足、左足をくぐってくれるのを目指そう。
▼焦らず徐々に慣らしていこう
犬によっては、足をくぐるのを最初は怖がってしまう場合もある。他のトレーニングと同様、動きを誘導する際のごほうびは犬の好きなものを上手に利用しよう。楽しいものだと教えていけば、少しずつ犬も慣れていくものだ。左右1回ずつできるようになったら、少しずつくぐる回数を増やしていこう。
飼い主も愛犬も共に楽しく練習していこう
教えたことを何かできるようになれば、その達成感は飼い主も犬も自信につながる。
そして、トレーニングが楽しいと思ってくれれば、犬は次から次へと新しいことも覚えてくれるようになる。
だからといって必死になり過ぎないことも大切。
トリックコマンドはコミュニケーションのひとつとして、楽しく遊びながら学んでいこう。
オマワリ・ジャンプで一躍有名になれちゃう!?愛犬のトリックコマンド術
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コーギースタイル Vol.38『これで一躍有名になれちゃうかも!?トリックコマンド術』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。