犬のオシッコと聞いて思い出すのがマーキング。このマーキングにはどうやら犬同士の秘密のメッセージが隠されているらしいぞ。単に縄張り主張じゃない、マーキングの底力に迫ってみよう!
オシッコ=マーキングではない!?
驚くべきことに犬のオシッコがすべてマーキングとは限らないらしい。
■排尿としてのオシッコ
去勢されたオス、そしてメス(ただし一部の縄張り意識の強いメスを除く)は排尿としてのオシッコの意味が強い。
この時のオシッコは、たいていしゃがんで集中的にジョ~っとするのが特徴。普段はマーキングする未去勢のオスも、ガマンするようにオシッコをしたらそれはただの排尿の可能性がある。
また、トイレでまとめてやる、オシッコをガマンできなくておもらしする場合も排尿の可能性が高い。
ちなみに排尿は自分のニオイがする場所でしたがる傾向にある。
■マーキングとしてのオシッコ
本来はオスがオスらしくあるための行為、マーキング。縄張りを主張するために主に未去勢のオスに見られる行動。
縄張り意識の強い犬ほど高い位置にオシッコをかけたがるので、もう出ないのに脚を上げてまでオシッコをしようとするのは、マーキングのためのオシッコと考えられる。
また、縄張りを主張するためだけでなく、自分を安心させるためにも行われることもある。
シーズン中のメスにちゃっかりアピール?
マーキングをする場所が適当か、ニオイを嗅いで先客の情報を確認することも犬は見逃さない。
尿中に含まれるフェロモン等の物質には個体差があり、ニオイなどはそれぞれ違うと言われている。嗅覚が発達している動物だけがオシッコから性別、食べ物、住んでいる環境などの情報を嗅ぎ取っているのかもしれない。
また、避妊をしていないメスはシーズン中、体内の性ホルモンが増え、フェロモンが強く出る。このオシッコのニオイはオスにとって魅力的。口の奥のニオイを感じ取る器官で味わったり、なめてニオイを立たせたりして嗅ごうとする。
そして、自己主張欲が強く促されると、メスに『自分はここに来たよ』とマーキングを何度もすることがあるのだ。
マーキングはトレーニングでも止めにくい
マーキングは本能による行為。オシッコする場所は訓練できるが、マーキング欲が強いのは止められない。
オスは他の犬のマーキングのニオイを嗅がずにはいられないし、またその嗅いだニオイが何かの刺激になって自分もマーキングしてしまう。
もちろんこれも未去勢のオスの話。
飼い主ができることはマナーを守ること
ニオイの強さ、嗅ぎ分け、オス、メスの特徴など、多角面からマーキングに切り込んだ今回の企画。
マーキングはたくさんの犬情報を含んだスゴイものだということが分かった。
ただ、マーキングはやっぱり臭い。止めることは難しいが、飼い主は水をかけてニオイを薄める努力はしたい。まぁ、犬たちにとっては不本意だろうけどね。
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Shi‐Ba vol.51『た~だかけているわけじゃなかった!?マーキングの底力を調査せよ!』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。