犬びより

【かゆすぎ注意!】掻いている姿は愛おしいけれど……本犬は大変!

2019/08/29

愛犬がポリポリと眼を細めて掻く姿に、つい「かわいい」とか思うこともある。でも、犬にとっては、けっこうツライのかもなぁ……。物言わぬ犬なだけに、その辛さの程度がよくわからないのだけど。
 

 

犬が体を掻くのはどんな時?

人間から比べると、犬はとっても手先の不器用な生き物だ。その脚ではできることも限られている。指先で何かをつまんだり、物を持ちあげるなんて不可能。

また、どこかを痛めても撫でるとか、さするなんてこともできないだろう。

そう、犬が自分の脚を使って唯一できるコトといえば、「掻く」ことくらいのもの。

このため、犬は皮膚にうける刺激をすべて「掻く」ことで対処する。何かしないと気になってしょうがない……だから、唯一できる掻くといった行為に執着するのだ。

つまり、犬が体を掻くのは、かゆいだけではなく他にも様々な理由が考えられるということ。「痛い」「気になる」「痺れる」などかゆい以外にも、気になる様々な刺激に対して、掻くことで対処したり、気をまぎらわせようとする。

それだけに飼い主のほうも、犬が体を掻くという行為には、ある程度の注意が必要だ。それが深刻な病気の兆候だったりする可能性だってあるのだから。

 

犬はどんな方法で掻く?

犬がホントにかゆくて掻いている場合だと、かゆみの度合いによっても、方法にいろいろと違いがでてくる。

普通にかゆいくらいならば、後ろ足を使って爪でバリバリと掻く。これは、ごく普通の日常の仕草といっていいほどよく見かけるだろう。短時間で掻くのをやめるのであれば、さほど気にすることもない。

しかし、かゆみが激しくなれば、爪で掻く程度では治まらなくなってくる。かゆみのある箇所が口の届く範囲であれば、幹部を舐めたりかんだりするこの行為がある時には、犬が強いかゆみを感じていることも多い

しかし、犬個々のクセもあり、掻くよりもすべてかんでなんとかしようとする犬もいる。それゆえ、舐めたりかんだりしているからといって、すべてが「かゆみが激しい」とも判断できない。

また、舐めたりかんだりする行為にも、かゆいという以外の要因も考えられる。

掻くとか舐める、かむの行為があまりの頻繁で激しい場合には、その時の犬の行動や表情などもよく観察して、その要因を推察してみることも重要になってくる。

また、口を使ってかんだり舐めたりする場合、幹部を舐め壊して皮膚が爛れ、症状を悪化させてしまう場合があるので注意が必要だ

何事にも神経質で根気もある柴犬という犬種だと「やり過ぎ」はよくあることなので、なおさら注意しよう。気になっているかぎり、ずっとやり続けて悪化させ、ついには骨が露出するまで続けたという実例もあるという。

さらに、散歩中に地面のアスファルト、自宅の絨毯などに体を擦りつける。これも、脚が届きにくい場所を掻くための行為であることが多い。当然、その場所がかゆい、あるいは、何かそこに気になることがあるから、やっているのだ。

それはまたある意味、「かわいい」とも映る行為だが、犬にとっては、とっても気になるからやっていることだったりするので、面白がるだけではなく、これも要因が特定できるようにまず観察。忘れずに。

この他にも、犬は目や口にかゆみや気になる刺激があれば、前脚で擦って解消しようとすることがある。傷つきやすい場所でもあるから、擦り過ぎて炎症や爛れを起こしてさらに悪化させぬよう、注意したい。

 

犬が自力で掻けない場所はある?

背筋に沿った背中の中心部は、脚や口が届きにくい部分。そこがかゆかったり気になる時には、よく床に背中を擦りつけるなどの行動が見られる。

他にも、お尻とか肛門。どんなに激しくかゆくても、犬の体の構造では掻くことは不可能な部分だ。口が届けば、舐めたりかんだりできるのだが……普通の場合は、床に擦りつける。そのまま勢い余って、肛門を床に擦りつけながら、前脚だけでズンズンと前進してしまうこともある。

さらに、前胸部も脚や口で掻くことができない場所。床で擦るのもまた難しい。犬が掻くのには、最も難易度が高い箇所だ。

 

掻く様子から疑う病気はある?

犬も普通にかゆい程度なら、掻いてる時間はさほど長くない。

しかし、頻繁にいつも掻きむしってる場合だと、病気を心配しなくてはならない。若い柴犬の場合だとアトピーとか食物アレルギーがまず考えられる。

また、細菌などの感染症もかゆみの原因となりうるが、通常はカビや細菌に感染しただけならば、かゆみはほとんどない。しかし感染源に対してアレルギーを引き起こしている場合には相当かゆがる

子犬や老犬だとノミやカイセンの寄生によるかゆみやそれに対するアレルギーも考えられる。希にではあるが腸に寄生虫がいる場合、それがアレルギー反応を起こしてかゆみという症状を引き起こすことがあるという。

さらに、老犬になってから頻繁に掻くようになると、様々な病気がその行動に走らせていることもある。例えば、腫瘍などができている場合も、その部分が痛いとか気になっていれば、犬は掻くことでそれを解消しようとすることもある。また、皮脂が大量に出たり皮脂腺が詰まれば、そこがムズムズして気になり掻きむしることもある。皮脂線のガンが原因となることもあるから、注意するべき兆候でもある。

この他にも、肝機能の低下でかゆみが出るとか、椎間板ヘルニアや脊椎炎、関節炎などの痛みを掻くことで解消しようとするなど、その要因はここで紹介しきれないほど数多く存在する。

 

掻くのを人間がお手伝いするのはOK?

かゆくて必死にもがく愛犬を見て、ついお手伝いして掻いてあげたくもなる。親ゴコロなんだろうけど……その愛情が、悪い結果となることも多々あり。

犬が掻くという行動には、様々な要因がある。それにはまた精神的な要因も。ストレスや不安を解消するためのカーミングシグナルだったり、また、飼い主の気を引こうという行動だったりもする。

掻いている時に、飼い主が手伝ったり、「ダメ」と叱れば、それが犬にとっては「自分に注目してくれた」と判断してしまうこともある。

そうなると、飼い主の気を引こうと頻繁に体を掻くようになってしまう。ここはココロを鬼にして、無視することが得策なのかもしれない。

 

掻くことをやめさせる方法とは?

激しく掻いたり舐めたりすると、患部はただれて悪化する。百害あって一利なし……止めさせたい。しかし、長期間エリザベスカラーをつけ続けることで、犬のストレスを増幅させることは間違いない。それがかゆみを誘発する可能性だってある。

これではいつまでたっても解決には至らない。掻くことをやめさせたいのならば、まず、原因を究明すること。それに尽きる。

飼い主の気を引きたいといったものなら、犬を無視すればすぐにそれもバレる。掻いていても犬のほうを見て叱ったりせずに、釘や石などを入れた金属製のペットボトルを振って大きな音を立ててみるといい。驚いて犬が掻くのをやめて、その後も掻かなければ理由はそれ。無視して、大きな音でびっくりさせて止めさせることを続ければいずれ掻かなくなるだろう。

その他の病気が考えられる場合は、犬をじっくり観察して、獣医さんに相談すること。犬が掻いてない時に、掻いていた場所を観察して、皮膚の様子を見てみよう。その原因をつき止めるまでには、長い時間を要することもある。

 
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Shi‐Ba vol.68『掻いている姿はかわいいけれど……実は注意が必要!? かゆすぎ注意!』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。

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