犬びより

意外なところに共通点! 人の恋愛心理テクニックは犬にも通用する?(1)

2020/04/26

 

 

人と犬の情動は似ているけど……?

人の恋愛に使えそうな心理学って、犬にも通用するんじゃないか? と思うことがよくある。

実際、脳の構造の一部が似ていて、基本的な情動は犬も人間も持っているので、使えるものもあるらしい。

しかし、犬は言葉が喋れないし、言語理解能力が人間の2歳程度とされている。これが心理に大きな違いを生む。

言葉は情報伝達だけではなく「目に見える現実以外を想像する」ための道具。その2つの機能があるおかげで人間は「羞恥」「善悪」「軽蔑」「嫉妬」などの感情があるが、これらは犬にはないと考えられる。

また、人間の心理学者で犬の研究もしているスタンレー・コレンによれば、人間が1歳前後までに獲得する自己中心的な感情は犬も有しているが、他者の心理を想像して自分の感情が変わる、他者と比較して自分の感情が変わるといった、人間であれば3歳前後から獲得する能力は持ち得ないと述べている。

この違いによって、犬には通じない心理テクニックもたくさんある。これを前提に、恋愛に使えそうな心理テクニックが、犬に使えるかをジャッジしていこう! 

 

そのモテテクニック犬に使える?

犬には応用できないものもあったが、その理由を読むととてもタメになるので、そちらも是非ともご一読を!
 
類似性の法則

自分と似た容姿や意見、価値観を持っている人に好感を抱く心理。類似点を相手に見つけると、愛情がわき、恋愛に発展することもある。友情にも当てはまる心理。

・人への活用例
まずは自分と似たところを相手から探そう。見た目、年齢、声質、趣味など。そして何か見つかったら、自分と似ているアピールを繰り返す。似てなくても「目が似てる!」とか。そうすると、相手はあなたに好意を寄せる? もしかしたら運命の人だと思うかも。
 
・見解→△
これは犬には使えないだろう。自分と似ていると理解するには、自己認識する必要がある。この自己認識も実は言語の獲得とリンクしていると言われる。霊長類、イルカ、象以外では現在のところ難しいとされている。

 
希少性の法則

物珍しいものは貴重だと思う心理のこと。手に入れることが難しければ難しいほど価値が上がる。需要より供給が少ない時、 そのものの価値が高くなる、あるいはそう思える。ダイヤモンドや宝石は希少性が高いので価値がある。

・人への活用例
ダイヤモンドや、金銀財宝。それらは美しくかつ、希少性が高いから、女性にプレゼントすると、喜ばれる! 高価なものをなかなか買えない場合は、自分自身が個性的になったら希少性が上がるかも? ただし個性が強すぎるとモテなくなる場合も。

・犬への活用例
(1)オモチャは、遊ぶ時にだけ出して、希少性を保つ

(2)トレーニングの時は、基本的にはフードを使う

・見解→〇
犬はダイヤモンドの価値は理解できない。しかし、いつも食べているフードや遊んでいるオモチャより、たまにしか得られないものになら価値を感じる。

そのため、フードやオモチャなどの報酬に希少性を持たせておくと、犬を誘導したい時や、トレーニングする時などに、犬のモチベーションや集中を高めるのに便利。

オヤツを使うと、トレーニングをやればやるほど、オヤツの希少性が下がる、といったマイナス面がある。

一方で、ドライフードのみでトレーニングを行うようにすると、たまにしか得られないオヤツの価値が上がり、ストレスを感じてフードに反応しない場面でもオヤツを見せると集中させることができる。
 

希少性の法則は汎用性高し
部分強化もこの法則を利用?

新しい行動を教える時、最初は成功する度に報酬を与えるが、途中から毎回はあげないようにした方が、効果的。それは部分強化と呼ばれているが、これも希少性の法則を使ったものと言えるかも。たまにあげることで、報酬に希少性をもたせているのだ。


 
同調行動

同調行動とは、多数派につい行動を合わせること。例えば友達内で他の人と違った服装をしていると、仲間外れにされそうなので、他の人に合わせた服装をするなど。

・人への活用例
意中の人の友人グループのメンバーにお願いして、自分のことをほめてもらったりする。そうすると、意中の人もその意見に同調して、自分のことが好きになるかもしれない。 早速やってみよう!

・見解→△
犬の言語能力では、言葉による同調は無理。でも、人のあくびがうつるなど、共感力もある程度持っているとされている。どれほど共感力があるのかはわかっていないので、ビミョーに。

 
ランチョン・テクニック

おいしいものを一緒に食べることで食事中の会話の内容も、ポジティブなものになったり、良い印象を残すことができる。ビジネスの交渉の際にもよく使われる心理テク。脳は心地よい体験をした時のことを、よく覚える。

・人への活用例
好きな人を高級レストランに誘う。事前に好きなものを調査し、それを注文。雰囲気もいい感じ♪ お店から出たところで告白のチャンス! と考えていたのに「おいしいご飯、また誘ってね」と彼女はご飯だけが楽しかった様子……悲しきかな。

・犬への活用例
(1)フードをあげることでドーパミン分泌

(2)トレーニングも、フードがあれば楽しい
 
・見解→〇
犬と人間の場合、一緒に食事をするのは効果的かはわからないが、フードを与えてくれる人、フードを使って楽しい時間を提供してくれる人への、印象はよくなる。

フードなどのおいしいものを口にしたら楽しい気分になるのは犬も同じで、ドーパミンが分泌される。ドーパミン回路が賦活化すると、やる気が高まったり、記憶力が高まる。するとトレーニングでも、難しいものにも挑戦してくれやすい。

これは、食事中に交渉したり、告白すると成功しやすい心理「ランチョン・テクニック」に近いかも。

トレーニングでフードなどの報酬を使えば、関係が深まり、効率も上がり、ゲーム感覚でやるとさらに楽しんでくれる。

 
好意の返報性

誰かから受けた好意に対して、そのお返しをしたくなる心理のこと。お返しをしているうちに、相手に好意を寄せる。自分の意見をほめてくれた人にはほめ返すなど。

・人への活用例
仲良くなりたい人の服装をほめたり、その人に花をプレゼントしたり。お返しをやりとりすることで仲良くなれる。コツはさりげなくだ! よく知らない人から突然プレゼントをもらうと、気持ち悪がられるので注意が必要。

・見解→△
犬は物で返礼はしないが、例えば飼い主が犬をほめた場合。犬には嬉しいことだし、飼い主も喜ぶ。飼い主が喜んでいる=自分にいいことが起きると覚え、飼い主を喜ばせるお返しのような行動をとる場合も。


 
心理的リアクタンス

してはいけないと言われると、逆にしたくなる心理。自分の意見や行動を他人に制限されると、それに反発して自分の意見や行動に固執し、制限を破りたくなる。

・人への活用性
もし好きな人が相手にしてくれないなら、「絶対僕のこと好きになっちゃだめだよ!」と言ってみよう。そうすれば、心理的リアクタンスが働いて、もしかしたら好きになってくれるかも?(なわけないか)

・見解→△
善悪の感情を持てない犬には通用しない。犬がいたずらをする時、人から見ると、いけないと教えていることをわざとしているように見えるが、そうではなく、ただできる状況になったからやっているだけなのだとか。

 
フット・イン・ザ・ドア

何かお願いをする時は、最初は簡単にできることを承諾させ、そのあと徐々に難しいお願いをしていき断りづらくする。人間には一度決心した行動や発言、信念などを貫き通したいと思う心理がある。様々な場面で使えるテクニックだ。

・人への活用例
まずはラインのIDを交換し、その後食事に誘うなど、多くの人が自然に実践しているきが。初対面の女性を好きになって、突然「結婚してください」とお願いしたら、たぶん速攻フラれるので、注意しよう。

・犬への活用例
(1)まずはオスワリなど簡単な行動を教える。

(2)成功したら報酬を与えながら、徐々に難易度をあげる。

・見解→〇
犬には、まず、オスワリなど簡単な行動を教え、徐々に難易度の高い行動を教えていくことができそうだ。

これは、難しい行動を教える時、教えたい行動にたどり着くために、やりやすい行動から始め、徐々に目的に近づけていくやり方。

もちろん、犬に応用できるというか、犬のトレーニングはそうするもの。
 

【犬への応用例】
例えば部屋に1匹でおとなしくいられるようにしたい場合、部屋の中でマテをかけて、少し離れてみる。おとなしくマテを続けていたらごほうび。だんだん距離を長くしていき、最終的に部屋を出て、おとなしくマテをしていたらごほうびという感じ。

 

途中で止めることでストレスを軽減できる場合も

恋人との食事やデートは楽しいうちに切りあげた方が、次に会うのがもっと楽しみになる。これは、犬にも当てはまりそうだ。

例えば、犬のトレーニングも集中が切れる前にやめた方がいいだろう。

トレーニングは本来の行動を抑制するものなので、ストレスがかかりやすい。飽きたりストレスを感じていると思ったら、やめよう。

飽きるまでの時間に目安があるわけではないが、マテのような抑制系のトレーニングは2~3分、長くて5分。

散歩もトレーニングしながらだと、30~40分くらい。

 
 
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Shi‐Ba vol.107『意外なところに共通点 人の恋愛心理テクニックは犬との暮らしに活かせる!』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。

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