「3ざる」の教えで愛犬との関係をよくする! 日本犬的 見ざる 聞かざる 言わざる

有名な教え、「見ざる、聞かざる、言わざる」。これは犬と人間の関係にも当てはまる教訓ではないだろうか? 独自で調査した結果、結構役に立つことがわかった!
 

 

見ざるの作法

過剰な反応はしない方が良い結果が

気づかないふりをした方がいい行動と、注意した方がいい行動の境界線は何だろう。

例えば散歩中に、枝を拾うだけならいいが、食べたら注意が必要。要はその行動の結果、ケガをしたり他人に迷惑をかけたり、問題が起こらない場合は、見ざるでも大丈夫。

スリッパで遊ぶ場合は、壊し始めたりしたら注意する必要がある。だが、壊さずに遊んでいる場合、飼い主が過剰な反応をすると遊んでくれていると勘違いして、行動が悪化することもあるので、ある程度自由にしてあげても良い。

また、視線や行動でオヤツを要求してくる場合は、見ないようにすることも大切。室内トイレを成功させてオヤツを要求する犬がいる。毎回あげていると、オヤツをもらうためにオシッコのふりをするようになることもあるので見ざるで良い。

 

聞かざるの作法

要求吠えの時は相手にしない

犬が吠えたり鳴いたりして要求してくる場合。ゴハンが欲しい時、サークルから出たい時、などいろいろな場面で要求吠えが起こる可能性がある。そんな時、無視をし続けることで「吠えても無駄なんだな」と犬は覚えてくれる。

無視をしていると一度悪化するが、放っておくと落ち着いてくるだろう。聞かざるを貫くために、可能であれば近所の人に、事前に理由を説明するのも良いかもしれない。集合住宅の場合は、管理人さんに相談するのも良いだろう。

警戒吠えの場合は、聞かざるはかわいそうなので、その原因を探し、可能な場合はその原因をとり除いてあげる。

例えば友人が遊びに来て吠える場合は、違う部屋に入れてあげたり、外の音が気になるなら窓を閉めて、音が聞こえないようにしてあげよう。

 

言わざるの作法

否定的な言葉には気をつけよう

まず犬が何か困った行動を起こした場合、何も言わない方が良い場面もあるそう。

甘噛みされた時、食糞した時など、そういう場面で声をあげるのは良い効果を生まないことのほうが多い。さらに犬が興奮してしまうからだ。甘噛みがひどい場合は、家の中でもリードをつけ、もし噛まれたらリードを持って離すようにしよう。困った行動は、原因を取り除いたり、させないような工夫を。

また、犬は言葉をある程度理解しているため、否定的な言葉をあまり言わないようにしよう。例えば吠えている犬に「吠えないで」と言うと、「吠える」の言葉が伝わるのでより吠えやすくなってしまうと感じるそう。声をかけて落ち着かせたい場合は、「大丈夫」とか「気にしないで」という言葉をかけよう。

 

3ざるの教え、実は4ざるだった!?

「せざる」がキモなのだ!

3ざるは、要求への対応の合言葉になる。

例えば、オヤツを欲しそうにつぶらな目で見つめてくる愛犬。その時飼い主がとるべき行動は、まずは「見ざる」。その目を見ないでプレッシャーをやり過ごす。

すると、犬は次の一手に出る。吠えだ。この時「聞かざる」を決め込む。わんわん! キューンと、あの手この手で飼い主の意思を揺るがそうとするが、それも聞こえていないふりをするのだ。

その時に大切なのは、何も言わないこと。そう「言わざる」だ。「静かにして」とか「よしよし我慢してね」とか、声をかけがちだが、そうなるとまた悪化してしまう。

また「せざる=しない」も大切。近年、ライフスタイルの変化で、犬が身近になった。しかし、犬が寂しがるからお出かけをやめたり、四六時中犬のことを気にしていたり、お互いに依存し過ぎるのはオススメしない。

令和の時代にも、見ざる聞かざる言わざる、さらに「せざる」は、大切な教訓だ。

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Shi‐Ba vol.107『愛犬との関係をよくするための 日本犬的 見ざる 聞かざる 言わざる』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。

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