犬がどのようにして、水を飲んでいるか、ご存知だろうか? これ、正確に答えられる人はかなりの博学か犬マニア。愛犬の水の飲み方についての正しい知識と個別のクセについて見てみよう。
本当はあげてはいけない飲料
【OK】
・牛乳
・豆乳
・サイダー
・スポーツ飲料
・お茶
・硬水
【NG】
・酒
・ココア
・コーヒー
・野菜ジュース
・ブドウジュース
■水以外は、「水」ではない!?
上記一覧を見て、「あれっ」と思った飲料があるはず。例えば野菜ジュースNGについて。これは、タマネギやブドウが入っていたら危険ということ。サイダーOKについては、甘過ぎなければ大丈夫ということ。でも、犬は飲まないかも。その他はだいたい想像通りか。
ただし、これらを水と同じと考えてはだめ。水分補給はあくまでも水から。牛乳だけあげていればいいというものではないのだ。
日本犬におすすめの水は?正しい与え方は?体の大半は水だからもっと知りたい!
犬の舌の構造と水分のすくい上げ方
■舌を後ろに巻いて水をすくっている
一般的に考えれば、舌を出してペロリと舐めるように水をすくっていると思ってしまうのが普通だと思う。
しかし犬は、舌を後ろ側、つまり下あご側に巻いて水をすくい上げているのだ。何故そのような方法を取るのか、いまだはっきりしたことはわかっていない。
一度ビデオで撮影して確認してみてほしい。本当にそのような飲み方をしているのかを。
ちなみに、猫は舌を前に出して水を飲む。
日本犬が一日に飲む水分量、適温、種類
■体重1㎏あたり10~50ccが基本の量
まず水分量、体重1㎏あたり10~50ccが基本というから、体重10㎏の日本犬であれば100~500ccほどとなる。
ただ、与えられているゴハンが固いか軟らかいか、運動量が多いか、太っているかやせているかなどという点も飲む量に影響してくることは覚えておいた方がいい。
水の適温は10~20℃、新鮮なものを好み、ぬるいものは好まない。どちらかと言えば軟水が好き。
以上のことから、いずれも水道水を基準として考えてもいいだろう。
水の飲み方を見れば体調もわかる
最後に病気や体調による水の飲み方の変化について。
まず、飲む水の量。一日に体重1㎏あたり100㏄以上水を飲んでいる時は、糖尿病や賢不全の心配がある。飲む回数が増えた時は、肝不全、心不全の可能性も。また、処方食を食べている時も水を飲む量が増えることがあるので、食事の見直しや獣医師の指示を仰いだ方がいいかもしれない。
水を飲む量が減った時は、元気があるかどうか、吐き気や下痢はないかをまずチェック。全く飲まなかったり、飲んでも吐いてしまう場合は様々な病気の可能性がある。
水を飲もうとするけれども飲まなかったり寝ながら飲んでいる場合は、首や体、あるいは口の中が痛いなどが考えられる。このような状態になっていると重症の場合が少なくない。
次に、飲んでいる時に水が飛び散るようになったというのは、やはり体調の変化によるものなのかという疑問。日本犬の場合はあまり飛び散るようになると、神経や筋肉の麻痺、あるいは眼の異常などが現れている可能性がある。口の周りがビショビショになりはじめたら、距離感がつかめなくなっているのかもしれない。なかなか水が減らない時は、失明している可能性もある。
ただ、普段から水を飛び散らして飲む子は、元来の水好きだったり、性格だったりするので、病気とは違う。
水は生命の源とも言われる。この水の飲み方の変化はやはり、体の変調を伝える信号と考えてもいいだろう。
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Shi‐Ba vol.57『がぶがぶと?お上品に?そこから分かる健康、性格やあれこれ 飲みぐせ拝見』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。