犬のほほの皮を伸ばしながら、ふと思う。犬は痛くない?伸びにくい部分があるのはナゼ? そんな柴犬の伸び顔をゆるーく紹介します!
犬の皮膚が伸びやすい理由
犬の皮膚は、体の場所によってよく伸びたり、伸びにくかったりする。
犬の皮膚が人間と比べて伸びやすい(動きやすい)のは、外敵から身を守るため。
外側に露出している背中や、大事な器官が入っている頭周りの皮膚は、とくに外敵から守る必要性が高いため、より伸びやすい。試しに体の内側にある、お腹の皮膚を伸ばしてみれば、背中や頬との伸び方の違いがわかるはず。
お腹は下部に行くほど伸びにくくなる。四肢の皮膚は外側が比較的伸びやすく、内側は伸びにくい。
ちなみに足裏部分の皮膚は薄くなっているが、皮膚が厚く血管が集中している肉球があるおかげで、固い地面を歩いてもけがをせず、寒い冬でもしもやけにならずに済んでいる。
いろいろ引っ張ってみよう!
ほっぺ
のばし甲斐がある皮膚パーツNo1。
横に伸ばしたり、上下に引っ張ったりいく通りもの楽しみ方がある。
犬もさほどいやがらないが、調子に乗って引っ張りすぎないこと!
眉間
ほとんど伸びず、つまめる程度。大事な頭部とはいえ、このあたりは頭蓋骨が脳を守ってくれているので、皮膚の伸び方は控えめなのかも?
耳
耳自体はややのびるが、犬によってはイラッとしてしまい続行不可なことも……。
耳の裏の皮膚はよく伸び、犬も気持ちがることが多いようだ。
背中
たっぷりと伸びる犬が多いが、中には伸びにくい犬もいる。
広範囲に渡り伸ばせば「たて髪」や「恐竜」を想起させるシルエットが完成!
くちびる
そこそこ伸びるのだが、敏感な部分ゆえか、伸ばさせてくれる犬はなかなかいないのが難点。
うまく伸ばすことができれば、リスのように愛嬌のある口元のできあがりだ!
最も皮膚がのびる犬って?
バセットハウンド、レトリバー、ダックス、パグなどは比較的皮フが伸びやすい。
反対に伸びにくいのは、柴犬、ドーベルマン、ブルテリア、グレイハウンドなど。
短毛でピンと張った感じの皮膚の犬は比較的、皮膚が伸びにくい。
五感を使って健康チェック!
犬の皮膚を毎日触ることで、健康状態の変化に気づくこともできる。
特に7歳以上の犬は、皮膚をよくみて病気の早期発見につとめよう。
皮膚の伸び方やたるみ、毛艶、毛量、においなどの変化をチェックすることが大事。
柴犬に多い皮膚トラブルは、アトピー性皮膚炎、感染症、角化症(脂漏症)、皮膚腫瘍、ホルモンの病気(甲状腺機能低下症、副腎皮質機能低下症)など。
この他、皮膚に異常があらわれる病気に、肝臓、腎臓の機能低下などもある。急に皮膚が伸びるようなら、急激な体重減少で一時的に皮膚が伸びているのかもしれない。
この場合は背景にガンなどの病気がかくれている可能性もあるので、食事や運動で改善しないなら、動物病院に相談しよう。
また柴犬にはまれだが、皮膚が伸び過ぎてたるんでしまう、エーラスダンロス症候群という病気もある。
柴犬の皮膚を健康に保つためには毎日のチェックが必須なのだ。
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Shi-Ba vol.81 『皮膚に秘められた無限の可能性 伸びろ犬の皮!』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです