犬に関して知っているようで知らないことは意外と多いもの。愛情の第一歩は「知る」ことかもしれない。愛犬との暮らしを豊かにするために理解することから始めてみよう。
コーギーの単語帳一覧
Noble(気高い)
地方の牧畜犬からイギリス王室の犬へ……コーギーは華麗な転進を遂げた犬種でもある。かのターシャ・テューダーは愛犬のコーギーを指して、「太陽神アポロンも彼にはかなわないでしょう」と言ったとか。胴長短足ゆえにユーモラスなエピソードも多いが、コーギーは王室の犬!そう思って愛犬のしぐさを見れば、気高さなど新たな魅力に気づけるかもしれない。
Obedience(競技会のためのトレーニング)
さまざまな犬の団体が競技会を開催している。家庭犬も参加できるので、日頃のトレーニングの成果を披露する機会になる。コーギーの体力と知力を活かすために、競技会のためのトレーニングも楽しんでみては?
Over coat(オーバー・コート)
外側に生えた被毛のことをオーバー・コートという。皮膚を外的刺激から守る役割がある。部位によって長さが異なり、首周り、胸、肩は密で長めの毛が生えている。いずれも直毛が望ましいが、ある程度のウェーブはOK。紫外線、雨、雪などから皮膚を守り、全天候に対応できるように、アンダーコート(後述を参照)と一体化している密な状態が理想だ。
Puppy(子犬)
生まれて間もない頃の子犬は、モグラのような焦げ茶色の毛色。生まれた時に毛色や色素がしっかりしている方が健全に成長する傾向があるので、健康面も考えて子犬を選びたい。信頼できるブリーダーなどに相談した方が安心だ。
Pedigree(血統書)
ブリーダーやペットショップから犬を迎えたときに「血統証明書」が発行される。略して「血統書」と呼ばれる書類だ。愛犬が純粋犬種のコーギーであることを保証する身分証明書であり、犬籍(人の戸籍にあたる)でもある。交配するときやドッグショーに参加するときに必要になるが、家庭はなくても困ることはない。
血統書を申請できるのは、繁殖者、発行できるのは畜犬団体。日本で血統書をもっとも多く発行している団体はJKCだ。
Quality(クオリティ)
犬の素質を表現する言葉。犬質ともいう。主に洗練度や優美さを指すが、心身ともに健全であることが前提である。
Reach and drive(リーチアンドドライブ)
前足の歩幅(リーチ)と後ろ足の推進力(ドライブ)のこと。犬の理想の歩様を表した言葉である。犬は前足に体重の6割以上がかかっているが、車の前輪のみに頼る歩き方ではなく、後ろ足の蹴る力も重要である。
Senior(シニア)
8歳を超えた頃から体力が衰え始める。顔に白髪のような毛が増えるが、毛色によってはそれほど目立たない。また、豊かな毛量は10歳を超えても衰えにくいので、外見から老化がわかりづらいかもしれない。しかし、老いは着実に進んでいくので、シニア世代になったら食事や住環境にいっそうの気遣いをしてあげたい。
Tradition(言い伝え)
コーギーの言い伝えには必ずと言ってよいほど妖精が登場する。毎晩、妖精に会うためにウェールズの農家を抜け出した。妖精の軍馬として活躍した。妖精が農家の子供にプレゼントした犬。妖精を乗せていた名残が肩に残り、「妖精のサドル」と呼ばれる。……これらの他にも様々な言い伝えが残っている。
関連記事:知っておくとちょっと嬉しい!? コーギーに関するファンタジーなウワサ話
Top line(トップライン)
トップラインは「背線」ともいわれる背中のライン。これが水平でしっかりしていることが重要である。尻に向かって上がったり下がったりしている場合は、骨格のバランスの問題が考えられる。関節に異常が起きている場合もあるので、気になる様子が見られたら、動物病院に相談しよう。
Tail(尾)
ウェールズのペンブロークシャー地方の牧畜犬だった頃から、ペンブロークの尾は短く断尾する習慣があった。ウシに尾を踏まれてケガをしないようにするため、所有者がわかるように目印にするため、といった定説がある。血統によっては生まれつき尾がほぼない犬が生まれることもある。
カーディガンには断尾の習慣は残っていない。
牧畜犬として用いられる機会が少なくなったこともあり、海外では断尾を禁止している国もある。
Under coat(アンダー・コート)
オーバー・コートの下に生えている綿毛のような毛のこと。主に防寒の役割を果たすもので、寒い時期には密生して保温する。暑い時期には抜け落ちて風通しをよくする。
Vigor(元気)
アメリカではコーギーのことを『小さな皮をかぶった大きな犬』という。約10kgの体には大型犬に負けない力が備わっているからだ。コーギーには牧畜業が盛んなウェールズで、記録に残っているだけでも約100年間、牧畜犬として活躍してきた。
特にカーディガンシャー地方の人々は、有用な犬であるコーギーを世間に知られることを喜ばなかったほど。
世界的にペンブロークとカーディガンの知名度が低いのはそのためである。
ウェールズの人々は、小さくても元気いっぱいのコーギーに価値を見出していたのだろう。
Walk(ウォーク)
歩き方はトロット(速歩)が理想だが、家庭犬の散歩は、トロットより遅いウォーク(常歩)という歩き方になっていることが多い。トロット以外の歩き方では、骨格や筋肉などの素質を活かしきれないので、時には愛犬の足の運び方を意識して、速度を上げて歩いてみよう。
X(未知)
子犬を見て成長した時の姿や性質を予測することは難しい。できれば母犬も見ておいたほうが安心。もし、子犬しか見られない場合は、目の表情から判断しよう。骨格や顔立ちは成長過程で変わることもあるが、目の表情は変わらない。眼差しが穏やか、目つきが凛としている。などの直感を頼りに選ぶこともひとつの方法。ただし、もっとも大切なことは健康だ。
Yelp(キャンキャンと鳴く)
犬の悲鳴のこと。周囲に緊急事態を知らせるために、遠くまで届くように甲高い声で「キャンキャン」と鳴く。多数の犬が集まっている場合、緊急事態を察した犬達が様子を見に来るので、トラブルに発展する恐れもある。犬が集まるドッグランや公園などでは、犬の悲鳴にも注意したい。
Zzz…(睡眠)
犬の睡眠時間は人よりも長く、子犬の頃は約20時間、成犬になっても12時間以上寝る。犬の祖先であるオオカミは、主に明け方や日没後に活動する薄明薄暮性と考えられている。人は明るい時間に活動する昼行性。人と犬の活動時間は異なるが、夜行性の生物に比べて薄明薄暮性の犬は人の生活のサイクルに合わせやすい。体や目も昼の生活に適応しやすかったことが考えられる。犬が人のパートナーになった理由のひとつかもしれない。
関連記事:暮らしに役立つ!テストに出る?覚えておきたいコーギーの単語帳【A~M】
人気のキーワード:
#しつけ #ごはん #シニア犬 #健康管理
#性格 #散歩 #気持ち #病気 #おでかけ
#ケア #子犬 #性別
コーギースタイル Vol.35『暮らしに役立つ!テストに出る?覚えておきたいコーギーの単語帳』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。