愛犬の健康のためには、安眠できる環境がとても重要。睡眠時の様子からわかる体の異変から、快眠のための環境作りまで大紹介。
日頃から愛犬を観察してチェック!
愛犬が大イビキをかいて寝ている。ペチャがいる家庭では、よく見られる光景だろう。しかし、呼吸が荒い、イビキの回数が多い、ものすごい音を立ててイビキをかいている……そんな時はもしかすると、病気のサインかもしれない。
呼吸が苦しくなる症状が出る病気に、軟口蓋下垂、咽喉頭麻痺が挙げられる。しこりや腫瘍が気管を圧迫して、呼吸困難に陥る可能性もある。
また、気管虚脱になると、呼吸困難や咳の症状が見られる。他にも心臓病や肺水腫になると気管支や肺にトラブルが生じて、寝ている時に苦しくなる。
病気のサインにいち早く気づくためには、日頃から愛犬のイビキや寝息のトーン、大きさ、回数などを注意して観察しておくことが大切。
以前よりもイビキの回数が増えて、音がうるさくなったなど、何か変化があった場合は体にトラブルが生じている可能性も。早めに獣医師に相談しておきたい。
ペチャの睡眠時のキケン
睡眠時に犬が大きなイビキをかいていたら、寝苦しいサインかもしれない。呼吸の仕方をチェックしておこう。
■主な病気
軟口蓋下垂で呼吸困難に!
軟口蓋下垂になると、喉が垂れ下がり、気道が狭くなって呼吸が苦しくなる。痩せることで改善するケースもあり。
咽喉頭麻痺で低酸素に!
気管の入り口のひだが動かなくなる咽喉頭麻痺。空気の通り道が狭いため、低酸素になり、重度になると呼吸困難に。
しこりや腫瘍が帰還を圧迫!
口内にしこりや腫瘍ができていると、気管を圧迫して息ができなくなる場合もある。寝苦しそうなら口内のチェックを。
■寒い季節のキケン
暖房器具による熱中症やヤケドに注意
犬がコタツの中でずっと寝ていると、熱中症にかかってしまう危険がある。いつでもコタツから出られるように、コタツ布団は出入りしやすい状態にしておこう。特に堀ゴタツは一度入ると自力では出られないため、犬を入れるのはNG。ストーブやヒーターは近づきすぎるとヤケドや毛が燃えるリスクもあり。
■呼吸
イビキは呼吸困難のあらわれ!?
ペチャは寝ている時にイビキをかきやすい犬種。ただし、イビキの大きさや回数によっては、呼吸が上手くできていなくて、寝苦しさを感じている場合も。息を吸う際に「グゴゴォォ~」と長い場合は、呼吸が苦しい可能性あり。息が通りにくいと熟睡ができず、健康被害を及ぼすことも。寝ている時に呼吸困難を引き起こす病気もあるので注意が必要。
安眠の見極め
愛犬が安眠できているかどうかは、寝ている時の様子を見れば一目瞭然。安眠度がわかるポイントをレクチャー!
体位をよく変えていて呼吸が荒いのは注意!
寝ている時の呼吸が荒く、イビキの回数が多いと呼吸困難になっている可能性あり。体位をしょっちゅう変えているのも、よく眠れていない証拠。眠りについたと思っても、すぐにハッと起きてしまったり、ずっと眠らずに起きているなどの不眠も健康面や生活環境に問題あり。
手足が伸びきっていてへそ天だと安眠のサイン
よく眠れている時は、手足が伸びきってリラックスしている状態が多い。仰向けでお腹を出してぐっすり寝ている時も安眠できている証拠。丸まって寝ていても、呼吸が荒くなければ問題ない。犬が安眠するためにも、愛犬が好きな場所で自由に寝させてあげることが大切。
関連記事:【体にいい寝方 よくない寝方】 犬の寝姿の謎に迫る!
犬が安眠できるためには温度や湿度が重要。温度や湿度は高すぎても低すぎても不快に。冬季の場合、湿度50~60%程度、室温23~25℃が理想的。また、犬が肥満になると呼吸がしづらく寝苦しいことがあるので、食事管理と適度な運動で理想の体型をキープするようにしたい。
ベッドを探して快適な睡眠をサポート!
愛犬がぐっすり快適に眠るためには、睡眠環境を整える必要がある。
広々したベッドで伸び伸び寝たい犬もいれば、狭い空間のほうが落ち着く犬もいるし、寝場所の好みは十犬十色。普段、どんな状態で寝るのが好きなのか把握した上で愛犬に合ったおやすみグッズを提供してあげよう。
例えば、ふわふわのクッションの上で寝るのが好きなら、クッション性の高いベッドを選ぶのがポイント。硬い場所で寝るのが好きなら、程よい硬さのマットを取り入れてみよう。
その日の気分で寝場所を変えたい犬もいるので、スペース的に余裕があるなら、いくつかタイプの異なるベッドを用意しておくのもおすすめだ。
睡眠環境を整え、病気のサインは見逃さない
愛犬の快眠のためには、普段愛犬がどんな場所で寝るのか知っておく必要がある。
せっかく快適なベッドを用意しても、愛犬がその上で寝ようとしないのは、置いてある場所が気に入らないのかもしれない。犬の寝場所を無理強いせずに、日頃からよく好んで寝ている場所にベッドを置くようにしよう。
愛犬が好きな場所に快適なベッドを用意し、温度や湿度を適度に保つことが快眠の秘訣。そして重要なのは、日頃から愛犬の寝姿を観察しておくこと。いつもとイビキの仕方が違うといった、ちょっとした異変に気づきやすくなる。
愛犬の健康と長生きのためには睡眠環境を見直して、いち早く睡眠時の異変を察知することが大切だ。
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PE・CHA vol.20『快適ベッドで睡眠をサポート 寒さもトラブルも怖くない! 安眠のススメ』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。