コーギーを飼うなら教えておきたいマストコマンド。基本のオスワリ・フセ編

お宅のコーギーさん、基本のしつけできていますか?オスワリさせてもすぐに立ちあがっちゃう……なんて悩みも少なくない。愛犬に教えておきたいトレーニングをもう一度見直してみよう。

 

トレーニングの基本 オスワリ

犬は興奮状態になった時、前足に重心がかかりやすくなる。『前のめり』という言葉が示すように、前に重心がかかると、気持ちもかりたててしまいがち。オスワリで体の後ろに重心がくるようにすると、鎮静効果が得られる。また、教えながら信頼関係を築ける一番ラクな方法でもある。

コーギーのしつけ
1.最初はリードをつけた状態から練習をした方がやりやすい。ごほうびのオヤツを片手に持っておき、飼い主も犬もお互い向き合う。

コーギーのしつけ
2.ごほうびを持った手を犬の鼻先に近づける。手に持ったごほうびの匂いをかがせたり、なめさせたりして、ごほうびに興味を引かせておく。

コーギーのしつけ
3.2で犬の鼻先にあった手を、「オスワリ」と声を掛けながら犬の鼻先を上に向けるように動かす。犬は顔が上がると、お尻部分が床に着く。

【point】ごほうびを持った手は半円を描くように動かす
ごほうびを持った手を犬の鼻先に近づけ、犬の興味を引かせておいたら、その手は犬の鼻先から犬の頭上へと半円を描くようにして動かす。ごほうびに引きつけられると犬の鼻先は上に向くようになる。

コーギーのしつけ
4.3で誘導して、犬のお尻が床に着き、オスワリの姿勢になったら、すぐに「いいこ」とほめて、持っていたごほうびを犬に与える。

【point】オスワリした状態でごほうびを何回かあげる
オスワリの姿勢をしっかり覚えさせるには、お尻が下がった状態でいるといいことがあると、しっかりと犬に教えておくことが大切。オスワリしている状態で、2~3回「いいこ」とほめながらごほうびを与える。

5.最後に、これでオスワリはおしまいだよという解除を教える。「フリー」や 「OK」などの言葉を掛けながら、一歩下がるなど体も動かす。

 

オスワリの次はフセ

オスワリと同様に、フセの姿勢をさせるのも、興奮している犬の気持ちを静めるのに役立つ。

また、ドッグカフェや動物病院の待合室などで、犬を足元でおとなしくさせておきたい時などにも、オスワリの姿勢よりも、フセの姿勢の方が、犬にとってはラクだ。

オスワリしていて、途中でフセの姿勢をとってしまう犬も少なくない。オスワリとフセと、それぞれの姿勢を区別して教えておくことが大切だ。

コーギーのしつけ
1.写真のように犬と向かい合い、まずは犬にオスワリさせる。犬がオスワリしたら、ごほうびを持った手を犬の鼻先に近づけ、ごほうびに犬の興味を引かせる。

コーギーのしつけ
2.1で犬の鼻先に近づけたごほうびに、犬が興味を示したら、「フセ」や「ダウン」などの言葉を掛けながら、ごほうびを持った手をゆっくり床の方へと動かしていく。

コーギーのしつけ
3.「フセ」や「ダウン」などの言葉とともに犬の鼻先を誘導しつつ、ごほうびを持った手を床まで下ろしたら、そのまま床に沿って手前に動かす。全体にL字を描くようなイメージで。

コーギーのしつけ
4.お腹全体が床に着いたら、ほめて、ごほうびを与える。フセの姿勢のままで2~3回ほめてごほうびを与え、フセの姿勢をしたらいいことが起こると教えておく。最後に解除させて終了。

【point】くつろぎ姿勢はフセではない!?
コーギーのしつけ
フセを教えたはずなのに、よくありがちなのが、写真のように後ろ足をくずして、くつろいでいるような姿勢をしていることが。この姿勢は、トレーニングで教えるフセとは違うものだ。正式なフセではないが、ドッグカフェに長時間いる時などは、ずっとフセの姿勢にさせることもなく、途中で足をくずしたとしても問題ない。

▼足の下にくぐらせて教える

犬を誘導するのに、足の下にくぐらせる方法も。フセをさせても顔だけ床に着けてお尻が上がるならこの方法がオススメ。

コーギーのしつけ
1.犬のそばに座って、片足を立てる。ごほうびを片手に持ち、ごほうびに犬の興味を引かせる。

コーギーのしつけ
2.「フセ」や「ダウン」と声を掛けながら、立てた足の下をくぐらせるように、ごほうびを持った手で犬を誘導していく。

コーギーのしつけ
3.お腹全体が床に着いたら、ほめてごほうびを与える。まずはフセのカタチをしっかり教えておく。最後に解除も忘れずに。

【point】おしりが上がってしまうなら両足を使ってみる
コーギーのしつけ
ごほうびで誘導し、犬をほふく前進をさせている際にお尻が上がってしまいがちなら、両足を使って、その下をくぐらせるようにしてみよう。

 

トレーニングにまつわる疑問

Q.犬の性格によってトレーニング方法は異なるの?

どんな性格の犬でも、基本的にはほめて教えることは大切。ほめられるためにどんなことをすればいいのか、犬を誘導して教えてあげる。それを繰り返すことで、いい行動が身に付いてくる。また、性格が繊細な犬は、ほめる際に大きな動きをしないなど、急激な刺激を与えないように。もし、いけないことをしても、自己主張が強い、元気なタイプなら、多少強く言われても平気だが、繊細な犬は強い口調で叱らないこと。

 
Q.愛犬の性格はどうやって見分けたらいいの?

犬は生後2、3ヶ月頃で、だいたい性格がわかってくるもの。ブリーダーから選ぶ時は、他の子犬と一緒にいる時の様子を見たり、わからない時は積極的にブリーダーに聞いてみるといいだろう。ペットショップで他の子犬と比べることができなかったのなら、家に連れて来てからの様子をよく見ておく。体を触った時に興奮しやすいようなら、早めにパピートレーニングを行い、落ち着いて全身触らせてくれるようにしておくことが大切。

関連記事:家に迎える以前の環境が性格に与える影響は?犬の性格が決まった瞬間

 
Q.アイコンタクトをとりたくてもごほうびしか見ていない時は?

犬に食べ物のごほうびを使うのは、トレーニングを教えることの最初の動機づけのようなもの。教えたことが出来るようになれば、食べ物のごほうびを与える回数を減らしていき、最終的には飼い主からの言葉だけでも出来るようにしていく。トレーニングを重ねていくことでアイコンタクトも出来るようになるが、ごほうびの持ち方に気をつけるようにすれば、犬がごほうびだけを見るようになったりはしないだろう。ごほうびは顎の下に持ってくるなど、自分の目と犬の目との延長線上にあるような場所で持つようにする。イメージとして自分の目からごほうびを出しているような感じで。
 
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コーギースタイル Vol.37『コーギーを飼っているしつけインストラクターに聞く コーギーを飼うなら教えておきたいトレーニング』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。

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