【食べ方の真実】食事時の愛犬のこだわりは?無くて七癖 食べ癖百景

犬の食事

激しく食べたり、ゆったり食べたり、はたまた隠して食べたり、遊びながら食べたりと……犬の食べ方は実に千差万別。今回はそんな「食べ癖」から、愛犬の性格や嗜好などを探ってみよう!

 

食べ癖の真実

ここでは犬の「食べ方」に関する疑問と答えをQ&A形式でまとめてお答えする。読めば長年の疑問も、きっと一気に解消されるはず!

Q.犬の食事中、NGなことは?

犬の食事中に体を触ったり、食器を動かすなどの行動はNG。それらをすることで、犬は「飼い主は自分の食べ物を奪おうとしている」、もしくは「自分の食事を妨害しようとしている」と思うことも。お互いの信頼関係にもヒビが入る恐れがあるので、おとなしく愛犬に食べることを楽しませてあげて。

Q.老犬や子犬へのごはんの与え方は?

噛む力や歯が弱っている老犬、または体の小さい子犬にドライフードを与えるときは、粒を砕いて細かくしたり、お湯でふやかすなど食べやすい工夫を。最近はこれらの犬に合わせた、小粒の専用フードなども市販されているので、利用するのもいいかもしれない、また、足腰が悪い場合は、できるだけかがまなくても食べられる工夫を。

Q.犬が隠れてフードを食べる

「愛犬が私たちから隠れてフードを食べます」とお嘆きの飼い主もいるかもしれないが、実はこれ、野生動物の食べ方として至極当たり前のパターン。「周囲に誰もいない、落ち着く環境で食べたい」という気持ちの表れであり、決して飼い主との信頼関係ができていないわけではないのでご安心を。

Q.犬が食べ物を隠すのはなぜ?

食べ物やオヤツを与えた後、愛犬がその場では食べず、それをソファの下や自分のサークルなどに一度隠すことがある。実はこれ、多くの場合は「今はおなかがいっぱいなので、もう少し空腹になったら食べたい」という気持ちから現れる行動なのだ。人間がパーティーなどで出たごちそうをパックなどにいれて持ち帰る心境に似ているかも。

Q.犬がなかなか食べないときは?

食事を出しても犬がなかなか食べないときに考えられるのは、食欲がない可能性。もしくはつまみ食いなどをして、すでに満腹になっている可能性もある。いずれにせよ、食事をだして5分ほど経っても食べないときは、一度それを片付けてしまおう。そして1時間後に再び出し、それでも食べないなら、そこから5分後にまたそれを片付けてしまおう。これを繰り返して、犬に「食事は出ている間に食べなくてはいけない」と教えよう。原因も分からないのに犬に食欲がない場合は、一度動物病院で診察を受けよう。

犬の食事

Q.犬が食べ物をくわえて徘徊する

豚耳などを与えた時、犬がその場でそれを食べず、口にくわえてウロウロと周囲を徘徊するケースがある。実はこれ、「この行動をとると飼い主が自分にかまってくれる」と学習して行われている可能性が高い。「かわいいね~」などと声をかけたり、もしくは「早く食べなさい」などと叱ると「大好きな飼い主さんが自分に声をかけてくれた」と勘違いして、ますます行動の習慣が強化されることに……。止めさせたいと思っている人は、まずは犬がこれらの行動をとっても、構わず無視することが大切だ。

Q.食べる前に食べ物で遊ぶのはなぜ?

食べ物を与えても、オモチャのように転がしたり、前足でつかんだまま仰向けになるなど、なかなかそれを食べない犬がいる。野生時代は当然狩りをして得た食べ物はすぐに食べなければ、他の動物に食べられる恐れがある。そういう意味では、ずいぶん余裕があり、リラックスしているからこそ見せる行動と言えるだろう。これも、犬と家庭で暮らすうえで、特に問題がある行動ではないが、やめさせたい人は声をかけるなどで、その行動の習慣を強化するので注意が必要だ。

Q.食べているときに近づくと怒る

「犬が食べているときに、近づくとうなる」という人もいるだろう。飼い主としてはショックなことだが、実はこれ、食べ物を他者に奪われたくないという、野生動物としては至極まっとうなリアクションなのだ。「飼い主は食べ物を奪う存在ではない。逆に食べ物を与える存在なのだ」ということを教えるために、食器にフードを追加してあげたり、自分の手から直接食べ物を与えて、犬の緊張や警戒心を徐々に解いてあげよう。

Q.愛犬の食べ方がヘタなんだけど……

もともと食べ方が下手で、口に入れたそばからボロボロとフードを床に落とす犬は確かにいる。そのような場合は、特に問題は無いが、食器の食べ口の形や高さなどを変えることで、状況が改善される場合もあるので、一度見直してみてもいいかも。問題は犬の歯や口腔内に何らかの問題があり、食べ方が下手になっている場合。可能性としては、何らかの疾患で歯や口腔内に痛みがあるケース。また、口や口周辺が麻痺していたり、脳になんらかの障害があるケースも考えられる。「何か様子がおかしい」と思った時は、まず診断を受けよう。

Q.食べるとすぐにその場を去る

特に日本犬の飼い主さんの中には、この悩みをもつ人も少なくないだろう。動物として、食べた後にその場を立ち去るのは何ら不思議なことではないが、「もう少し愛犬と交流したい」という人は食器を使わず、自分の手を使ってフードを与えてみよう。そして食べ物を少量ずつ与えながら、犬の名前を呼んだり、優しい声で話しかけてみる。これを繰り返すことで、犬は「飼い主のそばにいると、自分にとって何かいいことが起きる」と学習する。また、繰り返し名前を呼ばれることで、犬も自分の名前を覚えていくはずだ。

 

ガツガツ食べる犬は食事回数を2回以上に

犬の食事

食事を与える時間だが、特に決まりはないものの、やはり食後に急激な運動などを行うのも健康面からも避けたほうがいい。これは食事すぐに急激な運動をすることで、やはり胃捻転の可能性が高まるため。

回数は特に食欲が激しい犬の場合、1日1回よりも2回~3回などに分けたほうが無難。理由は食事の回数を1回にすると、おなかが空きすぎてガツガツと食べる。ガツガツした食べ方は、人間の場合もそうだが消化・吸収によくなく、犬の胃腸などに負担をかけるからだ。

すでに愛犬がドライフードをガツガツ食べる場合は、お湯などで少しふやかすことで、犬の食べ方はおそらくスローペースに変わるはず。または食器で与えるのではなく、飼い主がフードを手に取り、数秒単位で犬に食べさせてもいいだろう。フードを飼い主の手から与えるのは「食べ物は飼い主が自分にくれる」という犬の認識を強めるので、しつけの面からもおすすめ。また、フードボールではなく、おぼんに撒いて与えるのも、犬の食べるスピードを落とす効果があるかもしれない

 

理想の食べさせ方とは?

犬の食事

「犬にどんなものを食べさせるか?」も当然大切だが、今回は「犬にどう食べさせるか?」について詳しく学んでいこう。

まずは食べるときの、犬の体勢について。できれば避けてほしいのは、高い位置からかがみこんで犬にフードを食べさせること

かがみこんで食べると、同時に空気を吸い込みやすくなる。ドライフードなどと一緒に大量の空気が入り込むことで、腹部に急激に空気やガスがたまり、結果として胃捻転を起こす可能性が高まる。また、オナラの原因にも。

かがむ体勢をとることで、犬の足腰にだって負担がかかる。特に既に足、腰に痛みを抱えた犬の場合は、痛みでかがむ体勢をとるのが辛いばかりに、食事に対する意欲を失うケースもあるだろう。

犬にかがむ体勢をとらせないよう少し上げ底になった食器を使ったり、台の上に食器を置くなどして、普段の食べる姿勢なども一度見直してみるといいだろう。

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Shi‐Ba vol.44『食べ方から探る愛犬の性格 無くて七癖 食べ癖百景』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。</spa

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