家族の長期不在。日本犬の留守番&預け先で役立つトラブルシューティング

犬の留守番

愛犬を預ける&留守番、それぞれに必要なトラブルシューティングの練習と、どちらの場合でも役立つ対策をご紹介。急な用事にあわてないために、今日から始めておこう。
 

 

トラブルシューティング一覧

・クレートトレーニングをしよう!
日本犬の留守番

犬を動物病院やペットホテルに預ける場合、クレートやケージで過ごすことになる。クレートやケージ内で落ち着いていられるようにトレーニングをしよう。

【クレートトレーニング】

1.クレート内にマットを敷いて快適な空間を作る。中にオヤツを入れ、扉を開けて出入り自由な状態で部屋に置く。

2.扉を開けた出入り自由な状態で、犬が警戒しなくなるまで、オヤツを置く→犬が入る→食べる→出る、を繰り返す。

3.オヤツを食べるようになったら中でゴハンを食べさせる。扉は開けて出入り自由にしておく。

4.食事中に扉を閉める。出たがったらすぐに出してゴハンは取り上げて、犬が警戒しなくなるまで1~3を繰り返す。出たがらなければ4へ。

5.コングなど長くかめるオモチャ(オヤツ)を入れ、犬がかんでいる間に扉を閉める。出たがったら出す。

6.散歩で体力を発散させてからクレート内にコングと犬を入れて扉を閉める。この頃には中で長時間過ごせるようになっているはず。

 
・ゴハンと水へのこだわりをなくそう
日本犬の留守番

環境の変化に敏感な犬は、場所や食器が変わっただけで、何も口にしなくなるケースもある。特に預ける場合には注意が必要。愛犬がいつでもどこでもゴハンと水を口にできるように練習をしておこう。ゴハンを公園で食べさせる、いつもと違う食器を使う、水を変えてみるなど、少しずついろいろな経験を積ませてあげること。療法食を食べている場合、ゴハンは変えずに食器や水を変えて様子を見よう。

 
・できないことを書きだそう!

家族以外に愛犬の世話を頼む時のために、犬ができないこと、受け入れられないことをなるべく減らそう。『できないことリスト』を作って、ひとつずつ克服を目指したい。預け先の確保を兼ねて、専門家に相談してもよさそう。

 
・口を開ける練習をしよう!

薬やサプリメントを飲んでいる犬は、家族に代わって預け先や世話係の人に与えてもらうことになる。薬が苦手な犬は、口を開けて薬を飲ませなくてはいけない。健康であってもストレスで食欲不振になり、口を開けて無理にでも食べさせる必要が出てくるかも。今後のためにも口を開けられるようにしておきたい。顔周りを触られることを好まない犬もいるので、日頃から練習しておこう。

 
・全身を触れる練習をしよう

預け方を問わず、愛犬の全身を触る練習はしておきたい。家族だけでなく、誰でも触れるようにしよう。オスワリやマテよりも大切な、しつけの第一歩だ。体のケアだけでなく、体調を崩した時に動物病院で診察をしてもらうためにも必要。抱っこもできればさらに安心だ。

 
・脱走させない工夫をしよう!

家族の不在時に平常心でいられない犬もいる。どんな行動をとるかわからないので、留守番&預ける時には犬の安全を確保するためにしっかり対策を立てよう。

特に脱走には細心の注意をすること。預ける前に首輪は抜けにくい『プレミアカラー』に換えて、首輪とリードを2本つけておくと安心。散歩の時にひとりが2本、もしくはふたりが1本ずつ持つことで、脱走の危険が減る。ハーネスや、ベルト式とバックル式の首輪は抜けやすいので避けた方が無難。

また、預ける場合は、入り口を二重扉にするなど、脱走防止の工夫をしている施設が安心だ。

留守番の時は、世話係がドアを開けた拍子に逃げないように、玄関にゲートを取りつけよう。

 
・排泄のこだわりをなくそう

日本犬は屋外にこだわるタイプが多い。本来はトイレシートで排泄できるようにトレーニングしておくと便利。難しい場合は、公園や街路樹など場所を限定した排泄のこだわりをなくす練習だけでもしておこう。排泄場所を限定しないよう、いろいろな場所を散歩しよう。

【室内トイレへの道!】日本犬を外ションから部屋ションに導くトレーニング

 
・自宅に近い環境をつくろう!
日本犬の留守番

預ける場合は環境の変化を最小限にするために、自宅に近い環境を整えてあげよう。愛用のベッドやマットを持って行ってあげるといい。預け先で遊ぶ時間がある場合は、お気に入りのオモチャを用意してもいい。ただし、施設によっては持ち込み不可の場合もあるので、事前に確認しておこう。

 
・信頼できる人をつくろう!

自宅で留守番させる場合、世話係として通ってもらう人が必要。お願いする人は、家族だけではなく愛犬も親密にしている人がいい。

加えて、危機管理のできる人がベスト。犬がトラブルに遭うのを防ぐ、もし遭ったとしても安全を確保できる人の方が安心。しつけの先生や、お互いの家を行き来する仲の友人や親戚がおすすめ。

しかし、親しくしている人が世話係をしてくれる場合でも、家族の不在時は思いがけない行動をとる可能性がある。いつも以上に注意して接するように伝えて。

ペットシッターをお願いする場合、必ず事前に会って愛犬との相性を見ておこう。犬への知識や責任感の有無も確認できる。

 
・不安をやわらげよう!

犬を預ける場合、家族のにおいがついた洋服を置くと、不安をやわらげるために役立つ。

 

毎日の生活がトラブルを防ぐ練習になる

日本犬は自立心が高い性格の犬が多く、家族にくっついて過ごす小型犬に比べて、留守番の問題点は少ない犬種。そのため、家族が長期不在の時に初めて預け方の問題に直面することが多い。

家族の不在時に起こりうるトラブルの中でも、日本犬の場合は脱走が一番危険。ケージから出さないように預け先に伝えておくのもひとつの方法。自宅にはケージを設置しておくこと。室内トイレができない場合は、外に出る時に抜けにくい首輪を使う、リードを2本つけるなど、工夫をしておこう。

その他のトラブルは、ゴハンや水を口にしない、ケージを噛んで流血、指を舐めて皮膚炎、静かに震えるなどがある。これらの問題は日頃から愛犬にたくさんの経験を積ませることで防げる。預け方を問わず、実践しておきたい。

また、預け先や留守番の世話係の確保もしておこう。家族以外の人に愛犬の世話を託す場合、愛犬の行動や性格、体調を熟知している人にお願いすること。

行動面はしつけの先生や犬の幼稚園、体調面では動物病院がおすすめ。急な用事に慌てないために、愛犬の預け方を家庭で考えておこう。
 
ひとりの留守番は1日が限界……どうする長期不在。性格別・日本犬の預け方

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Shi‐Ba vol.58『ひとりの留守番は1日が限界。では長期の不在時は? 性格別・日本犬の預け方』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。

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