何となく親の言うことに反発してしまう。それが「反抗期」。なんと、その反抗期が犬にもあるらしい。今回は分かっているようで曖昧な犬の反抗期について徹底追求!
こんな態度が出てきたら反抗期を疑え!
□オモチャや物を守ろうとする
□フセをしなくなった
□オイデができなくなった
□オフができなくなった
□マテができない、短くなった
□★オスワリをしなくなった
□お腹を見せなくなった
□引っ張り癖が強くなった
□散歩で横を歩かなくなった
□今まで触れた場所が触れなくなった
□自分の行きたい方向に踏ん張る
□うなる、歯をむくなどして飼い主を威嚇する
□★お手入れがしにくくなった
□★吠えのストップが効かなくなった
上のチェックリストは、「反抗期に出やすい態度」の一覧だ。基本的に「今までできていたコマンドや行動をしなくなる」と考えると、わかりやすい。
例えば、今まで機敏に反応していたフセの号令になかなか従わなかったり、オイデを聞こえないふりをしたり、ということだ。
フセよりもオスワリの方が難易度は低いので、オスワリをしなくなったらいよいよ反抗期が佳境と考えられる。
その他、飼い主を威嚇する、お手入れがしにくくなった、なども反抗期の度合いが深まっているといえる。
オスワリの他にも、チェックリストで★印のついた項目の行動をするようだったら、反抗期の度合いが深まっている可能性が。
愛犬の様子を確認してみよう。
関連記事: 惜しいオテ、オスワリ……愛犬の『まぁいいか』を完璧にする!【しつけ編】
犬の反抗期Q&A
Q.本当に、犬にも反抗期はある?
正式な研究結果は出されていないが、犬の専門家の間では、人間の反抗期に似たような態度をとる時期が「ある」といわれている。
Q.反抗期にはどのような態度になる?
上述のとおり、基本的には「今まで従っていたことに従わなくなる」状態。わかりやすいのは、できていたコマンドに反応しなくなる態度。
オイデ、オフ、フセなどに始まり、愛犬がオスワリに反応しなくなったら、いよいよ佳境。また、自分の嫌なこと、苦手なことをされて怒る態度もよく見られる。
Q.反抗期は何歳頃に起こりやすい?
よくいわれるのが、柴犬を含む小型犬は4~6ヶ月頃もしくは10ヶ月頃に1回目。2~5歳頃の幅広い年代で2回目がくるとされている。
1回目が人間の子供の2~3歳のイヤイヤ期、2回目が中学生の思春期に相当すると考えるとわかりやすい。
Q.そもそも、どうして反抗期は起こる?
自我とチャレンジ精神の芽生えによると思われる。「なんでこんなことしてるんだろう」「なんで言うことを聞かなくちゃいけない?」と疑問に思うのかもしれない。
精神的な成長が早い犬ほど自我の芽生えも早くなり、反抗期が始まるのも早い傾向がある。柴犬は比較的精神的な成長が早いため、反抗が起こりやすい犬種といえる。
Q.どんな犬でも反抗期は起こるのか?
反抗期が起こらない犬と起こる犬がいて、個体差がある。反抗期が起こらないからといって、犬の情緒に問題があるわけではない。
Q.柴犬は反抗期が起こりやすい?
先にも述べたように、柴犬は精神的な成長が早い傾向があるので、比較的反抗期になりやすい犬種といえる。
また柴犬の場合、反抗的な態度がダイナミックで目立つため、飼い主に〝反抗しています〟という気持ちが伝わりやすい面もある。
しかし、反抗していても態度や容姿に迫力がなく、気づいてもらえない小型犬もいるようだ。
Q.反抗期の1回目と2回目で態度は違う?
大きな違いはない。どちらも「できていたことをしなくなる」「嫌という自己主張が強くなる」という態度が中心。また、2回の反抗期がある場合と、1回で終わる場合がある。
Q.反抗期はどれぐらい続く?
対処方法を間違わなければ、長くても1ヶ月程度で治まる。よい子だった犬が反抗期になった場合、戻らなかった話はあまり聞かない。
ただし、1回目の反抗期は子犬の自我が出てくる時期と重なる。自我が形成される生後10ヶ月頃で性格が変わる犬も多いので、その様子が反抗期で性格が変わったように見える犬もいる。
Q.反抗期の愛犬にはどう接するべき?
態度を変えないのが一番。ひっくり返して押さえつけたり、力業でオスワリさせたりすると、反発を強める犬がほとんど。
柴犬はなおさら。ごほうびのランクを高くしたり、犬の機嫌がよい時にコマンドをかけるなどして、上手に犬をだまそう。反抗を軽くいなす感じが理想。
Q.飼い主の対応で反抗期は変わる?
先にも述べたように、まずは力で抑えようとしないこと。何が何でも言うことを聞かせる、という頑固オヤジのような態度はNG。犬の警戒心を余計に強めてしまうだろう。ただ「近寄るな」と吠えるなど、反抗的な態度が要求吠えに現れている場合は、吠えを無視することが重要。
Q.うちの愛犬がずっと反抗期……
まず第一に、反抗期と反抗的な犬は違う。前者は〝もともといい子が反抗的になる時期〟であり、後者は性質の話になる。
柴犬の特質から、元来が反抗的に感じられる犬も少なくない。根が反抗的な犬への対処法を誤ると、問題が深くなることも。専門家への相談も視野に入れよう。
関連記事:ヤンキーと柴犬は紙一重?柴犬から学ぶ『新ヤンキー論』
反抗期が来たからと慌てないこと
これまでの話を総合すると、犬の反抗期とは「よい子だった犬に起こる」「できていたことをしなくなる」「生後10ヶ月前後と2~5歳で起こる」「飼い主がきちんと対応すれば、一定期間で収まる」もの。
飼い主が焦って強行手段に出る必要はない。愛犬の反抗をいなしながら、普段通り接することを心掛けよう。
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Shi‐Ba vol.93『それってもしかして反抗期!?柴犬さんが盗んだ!?バイクで走り出す時』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。