もこもこしてて、つぶらな瞳で私たちの心をギュっと掴んで離さないのが柴犬の子犬。今回は気質・健康・しつけの面から柴犬の子犬をいろいろ探ってみた!
求められる柴子犬の気質
積極的であること
前向きで精神的に強いこと。たくさん乳を飲み、乳がよく出る場所をきちんと選んでいける子は体格もしっかりしてくる。
名前を呼ぶと来ること
主人に対する従順さ、素直さを併せ持っていること。猟犬として飼い主にしっかりと付き従うことができるかが大切なポイント。
人が好きなこと
人の目をよく見て、主人が今何を考えているのか、子犬であっても察することができること。判断力も要求される。
理想的な柴小犬の条件
【耳】
猟犬として獲物を捕えるための要素がたくさん
適度な厚みがあり、垂れている耳を起こした時にやや前傾していることを確認したい。猟犬として遠くの獲物を捕えるために、耳・マズル・目の角度を一点に重ねた時に、遠い位置で一致するのが猟犬として良い資質だとされる。
【目】
目の奥に柴犬の強さが宿る
「気質の良い犬かどうかは目を見ればわかる」という程、目のインパクトは大事なポイント。やや釣り上がった成犬の目に対し、子犬の目尻は下がり気味だが、強さを表現できるかを評価。目の下の骨が発達していると、なお良い。
【足】
立ち姿は足のライン・バランスが大切
力強さを表現できる重要な部分。太くてがっちりしているのが理想。曲がっていたり、歪みがなく、両足共に肘が外に向かず、同じ方向に並んでいること。後ろ足のかかとの角度は深すぎず、指はどちらも握っているのが望ましい。
【口】
マズルを見れば骨格の良さがわかる
オスのマズルは太い方が良いとされる。細いマズルは体全体の骨量が不足している印象を与えてしまうからだ。鼻梁線の毛色ははっきりしていて成犬までしっかりと残るものが望ましい。
【被毛】
美しさを引き立てる被毛の豊かさが鍵
柔らかくてふわふわしている毛より、硬くてごわごわしている毛の方が良いとされる。アンダーコートがしっかり生えて、密度が高いほど美しく見える。また、毛が寝た状態よりまっすぐに立っている方が顔の表情に深みが増す。
【体】
体高と体長のバランスが大切
オスは体高対体長の比率が、100対110が望ましいと言われる。メスは子宮があるのでやや胴が長いバランスが理想で、体長は110より少し長めでも良いとされている。抱いた時にずっしりくる重さがあるかどうかもポイント。
【あご】
黒いあご周りの毛は柴犬の子犬の特徴
下あごが薄すぎないのがよい。子犬はあご周りが黒い毛に覆われているが、年齢と共に薄くなっていく。
【尾】
表現力が豊かなシッポは太さや巻き方で決まる
大きく分けてまっすぐ立ち上がって背中でくるりと巻く「巻き尾」とぐっと伸びた「差し尾」の2種類がある。巻き尾であればきつく巻き過ぎず、自然にピンポン玉くらいの間が空く巻き方が良いとされる。太くて豊かな被毛だとなお良い。
【動き】
歩き方にも柴犬の気質が表れている
筋肉がしっかりと付き、骨格のバランスが優れている犬はまっすぐ歩けるコが多い。一直線上に沿って左右の足を置いていく「シングル・トラッキング」という歩き方をお尻を振らずに出来るのが、均整のとれた歩き方。
柴子犬の健康
【耳】
耳が立つようになったら
耳だれや炎症などがなく、中が乾いた状態か観察してみよう。また、耳から変なにおいがしないかどうかもチェック。
【目】
目の輝きを見て
目が汚れていないか、目やにが出て溜まっていないか、充血していないかがポイント。健康的な子犬は黒目がキラキラ輝いている。
【鼻】
健康のバロメーター
成犬にも言えることだが、鼻はほんのり湿っている状態が望ましいと言われる。ただし、鼻水などの分泌物がないかどうかには注意したい。
【歯】
歯の抜け替わり時期に注意
乳歯がグラグラしたまま残っていないか、歯茎が赤過ぎないかよく見ておこう。歯並びがキレイで、強いにおいがしない状態が良い。
【足】
踏ん張って歩けているか
肉球に傷やただれがないかこまめに見ておこう。不安定にフラフラ歩くのではなく、元気にあちこち走り回るのが子犬の健康的な足、と判断できる。
【被毛】
触りたくなる、つやつやの毛
フケや湿疹が見られず、つやが良い状態が理想。ブラッシングの時にチェックしてみて。
【お腹・背中】
肌はきれい?
皮膚に湿疹やできものがないか、チェックしよう。アレルギーによる皮膚疾患に注意。
【肛門】
散歩時にチェック
締まっているか、汚れがないか、周りの毛がきれいかどうかを後ろからよく見える散歩の時に観察。
【シッポ】
楽しいとよく動く?
しっかり上に上がっているか、嬉しい時に元気に左右に振れて動くか見ておこう。
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子犬によくあるトラブル
異物摂取に注意危険なものは片づけて
好奇心旺盛な子犬は、何でも口に入れて確かめる傾向にある。危険な物や口にしたら困る物はしまっておこう。異物を口に入れてしまったら「マテ」で一旦出させ、代わりにおいしいものをあげると、「取られても良い物がもらえる」と学習するようになる。
お腹のトラブルは環境の変化が原因かも
軟便、食欲がない、または過食などお腹の調子を崩すことが多い。子犬は消化器官がまだ未発達なので、食事内容を変えたり、住環境を変えるだけでも起こる。幼犬から子犬、成犬へとライフステージが変わる時の食事の切り替えは少しずつ、様子を見ながら行おう。
足で踏む、ドアで挟む、階段からの落下
子犬は人間の赤ちゃん同様に、飼い主を後追いする習性がある。物理的に小さいため、人間の死角に入ると気づかず、足で踏んでしまったりドアに挟んでしまうことがあるが、習性を理解しトラブルを防ごう。階段に落下防止のゲートをつけることもお忘れなく。
触られることに慣らしておこう
ブリーダーやペットショップから子犬を迎え入れる場合、ほとんどが生後3ヶ月以降となる。社会化時期をある程度過ぎているので、雑菌に対する抵抗力も少しずつ付き始める頃だ。
ワクチン接種をしたり、衛生的な環境を整えたりしながら、あと1ヶ月ほど注意しながら育てたい。家で生まれた子犬の場合は、生後3ヶ月までは要注意。
人間の赤ちゃんが生後すぐは目を離せないのと同じように、体調の変化が大きい時期。気をつけて観察し、何かあれば動物病院へ連れて行こう。
体の各部位を見た時の健康チェックは紹介した通りだが、全体の様子から観察することも大切だ。
食事をきちんと食べているか、水を飲んでいるかに加えて、覇気があるか、人に対して喜んで近づく・怖がって隠れるなど、何らかの反応を示すかどうかにも注意しよう。
子犬の健康管理の第一歩は、まずはよく観察することから。遊んであげたり、スキンシップを取りながら子犬の健康生活を目指そう。
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Shi‐Ba vol.96『3人の専門家が伝道師!? 教えて子犬先生~!』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。