【がんばれ、小さな飼い主さん 】お世話をする子供と柴犬は関係性も良好!

 

 

何歳から犬の世話ができる?

子供の犬のお世話

年齢ではなく犬と子供の精神的な成熟度で決まる。犬はマナー・しつけがきちんとマスターできているか、子供は犬におだやかに接することができるかが基準。

小さい頃から犬と一緒に過ごしているからといって油断は禁物。

事故を未然に防ぐためにも、子供には犬が嫌がっている際に出すボディランゲージを教えよう。ただし幼い子ほど観察力が乏しいため、犬の些細なサインを見逃しがち。

犬と子供、どちらも問題がない場合でも、双方が接している間、親は目を離さないようにしよう。

また子供と犬を慣れさせるために長時間接触させるのは犬のストレスになることも。時々はお互いを隔離し、休ませることが重要。

 

子供向きの犬のお世話

▼犬が喜ぶ世話がおすすめ
犬が子供のことを、“いいことをしてくれる人”だと認識すれば、良好な関係性が生まれやすくなる。ただし、これも犬がおとなしい性格で子供に対しての免疫があり、かつ子供も犬に恐怖や不安感をあおる行動をとらないことが基本条件。なおエサの器は犬にそっと差し出し、オヤツをあげる時は手のひらに置き、指を噛まれないように指先を軽く曲げること。また、オヤツの場合、子供は面白くなるとあげすぎてしまう傾向があるので注意。

 
■ゴハン・ブラッシング
ゴハンやオヤツは、子供と犬が親密になれる世話。ただし、ゴハンの容器に執着する犬だと、器を引っ込めた際に噛まれるトラブルにもなるので、片付けは犬がいない時にやるのが安全。またブラッシングも犬が気持ちいいことと理解していることが前提。引っかかると痛いスリッカーやクシよりも、獣毛や毛先が球状になったブラシがおすすめ。

 
■遊び・散歩
夜でなくとも犬と子供だけの散歩は危険。慣れるまでは犬と子供の間に親が入って散歩をするのは当然だが、それでも突発的な事情により犬が突然走り出すリスクがあることを忘れずに。我先に歩く犬の散歩は、力の弱い子供には向かない。最低でも飼い主がリードや力でコントロール出来る(15歳以上がベター)、犬も飼い主と歩調を合わせて歩くことができるまでは子供だけの散歩は避けて。イージーウォークハーネスなど引っ張りを軽減させるリードを使用しても○。

 
■シャンプー・掃除
小屋掃除は犬の縄張りに入ることにもなるので、犬を隔離するか親も一緒にやるのがベター。またシャンプーはブラッシング同様、犬が好きであることが大前提。とはいえ、犬は水が苦手なので、親と子2人掛かりでやった方が安全だ。なおツメ切り、歯ブラシは、大人でも難しい世話。子供にはやらせない方がいい。

 

子供に犬のお世話をさせる前に……

子供の犬のお世話

できれば犬を飼う前か子犬の頃は、親がしつけ教室に通い、犬の特性や正しい世話、接し方などを学び、それを子供に伝えるようにしよう。

まず親が犬にコマンドを教え、犬がマスターできるようになったら親が子供に見本を見せた後、同じ方法で実践させる。こうすると比較的スムーズにコマンドが入り、継続すれば子供でも犬をコントロールできるようになる。

一番やってほしくないのは、親がいい加減な方法でしつけを覚えること。犬が混乱してしまい、結果コントロールが効かなくなるからだ。

犬と子供が事故なく楽しく生活する上でもしつけは重要。最近では親子で学べるしつけ教室もあるので積極的に参加してみよう。
 

 

犬の不安&ストレスサイン

犬が不満を感じてる時、それは必ず表情や行動に現れる。

例えば、犬の体や腰が引けている、尾が下がっている、目線をそらしているなど。これは犬が緊張状態にある証拠。

また前傾姿勢になり、目をじっとにらんでいる場合は臨戦状態で、大変危険だ。

そんな時にキャーと大きな声を出したり、無理に近づいたりすれば、犬が攻撃してくることも。子供には犬の危険なサインと同時に対処法を学ばせよう。

 

子供のライフスタイルの変化

子供のライフスタイルは変化が激しいもの。中学、高校、大学となるほど生活が忙しくなり、犬と接触する時間が極端に減る傾向にある。

“犬を飼いたい”と言い始めたのは子供でも、子の責任者は親。子供が犬の世話できない時は親がフォローするものと認識してほしい。

なお犬と子供が親密な関係だった場合、犬の分離不安を招くことがある。

それを避けるためにも普段から家族全員で世話をし、不在者をカバーできる体制を整えておこう。

子供と犬が接する時間が減るほど関係性は希薄になるが、日常的に関われることは多々ある。

帰宅したら犬をなでる、ゴハンをあげる、短時間でも散歩に連れていくなど、子供側もできる範囲で接するように伝えよう。

ただし犬の寝こみを襲うなど嫌がる行為は避けること。

 

犬と触れ合う経験はプライスレス

子供の犬のお世話
 
本誌でも散々「子供と犬」の関係は難しいと言ってきたが、親が子供と犬のしつけをしっかりしてさえすれば、何ら問題がない。

問題がないどころか、プラスになる部分が多い。子供のうちから犬と触れ合う意味やメリットはたくさんある。

ごはんをあげる、トイレ掃除をするなどの日々の世話を通して、責任感や命を大切に思う気持ちが芽生えることもあり、誰かのために何かをしてあげることも苦痛じゃなくなる。

体は小さいけれど犬を包む愛の大きさは、大人にだって負けていない。がんばれ! 小さな飼い主さん。
 
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Shi‐Ba vol.77『世話をする子供と犬は関係性も良好!がんばれ!ちいさい飼い主さん』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。

 

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