犬びより

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プードルだって狩猟本能ありますから!達成感を味わえる遊びをレクチャー

2018/10/09

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愛犬に達成感を味あわせると、ポジティブな効果が起こる? そのカギは、狩猟本能を満たすことだった!

 

動物行動学的達成感とは?

コントラフリーローディングという現象がある。これはラットでの実験。2匹の、ラットにゴハンをあげるのだが、Aは何もせずとももらえ、Bはレバーを押すとゴハンがでてくるようにする。すると、ラットはBのレバーを選ぶようになる。苦労してゴハンを手に入れる方が充実感を感じるのかもしれない。

このように、動物は一手間かけて得た結果に、より価値を感じる。その時得ている感情は達成感ともいえるだろう。こういった実験結果を受け、最近、動物園では、動物たちへのエサのあげ方を工夫している園もある。例えば、シロクマには、凍らせたフルーツをあげ、氷の中からフルーツを自分でとらせる、というように一手間をかけさせるようにしているのだ。そうすることで、ただエサをもらうより、食べた時に充実感や達成感を感じるのだとか。頭を使うことになるし、精神的にも安定する。

犬にも、こういった実験がある。2匹の犬(AとB)を並べて、Aの前にはパズルを用意する。Aはパズルを成功させないとオヤツがもらえないが、Bは、パズルを成功せずとも、オヤツがもらえる。その時の犬の反応を観察すると、Aがオヤツを目にした時のほうがシッポを大きくふったのだという。おもしろいのは、結果的にどっちもオヤツをもらえるけど、このような差が生じる、ということ。実験を何度か繰り返すと、フラストレーションを感じるのか、Bはイライラしているような行動をとるようになる。

このことからも、犬にとっても何か課題をクリアして、報酬を得ることで達成感を感じることは、心へポジティブに作用することがわかる。

その意味でも、野生時代に特に達成感を味わうのは、おそらく狩りに成功した時だったであろう。獲物を見つけた時、あるいは捕まえたあとだ。動き考えながら、獲物を狩る。その時感じる達成感は、とても強いものだったのではないだろうか。

現代の犬は、あまり狩りはしないが、その時代のDNAは受け継いでいるはず。代わりに、遊びで狩りの疑似体験をさせてあげることで、日常的に達成感を感じさせてあげられる。例えば、ボール遊びや引っ張りあいは、狩りのイメージに近い。

 

プードルにも狩猟本能ってあるのだろうか?

強くはないがプードルにもそういった欲求はあるだろう。そういった欲求が強い犬は、散歩中にバイクを追いかけたりといった問題行動に繋がることもあるが、プードルはそこまで悪化することは少ない。でも、遊びが好きな犬種ではあるので、そこを満たしてあげよう。

特におすすめなのが引っ張りっこと、ボール投げを混ぜたような遊び方。これで疑似狩り体験をさせてあげられる。方法は下記で紹介するが、他にも、メリットは多い。引っ張り合いをする際、必ず飼い主が勝つことで、プードルがこの人にはかなわない、ということを覚えてゆく。もちろん、一緒に遊ぶことで関係性も深まってゆく。

骨が細く小さい体なので、怪我しないか心配! という飼い主は多い。しかし、相手の力に合わせて、こちらも手加減してあげたり、地面がでこぼこじゃない、滑らない場所を選ぶなど、気を付ければ怪我のリスクは抑えられる。 

 

達成感コラム

・達成感を生み出す脳内物質は何?
達成感には、ドーパミンの分泌が強く影響している。達成した時か、あるいは課題を解決しようとしている途中、期待感やわくわくを感じて分泌される。その感情は、行動の動機付けになる。それを味わいたくて、またその行動を起こすのだ。

 
・犬が他に達成感を味わうのってどんな時?
犬にとって、達成感を感じるのは、自分の力で環境をコントロールできること。自分が何かをすることで、状況がよくなった時。前述した実験や、シロクマの餌やり方法でも紹介したものも、このくくり。

 

狩猟本能を満たす遊びはコレだ!

1.リードをつける
ルールを覚えるまでリードをつける。そうしないとオモチャを持って帰ってこなかったり、主導権が犬になってしまう。

2.オモチャを見せてオスワリさせる
犬に奪い取られない高さでオモチャを見せびらかし、興味を持たせる。オモチャを持っている手を犬の頭上にあげて、オスワリさせる。

3.アイコンタクトで落ち着かせる
オモチャを自分の顎下にもってきて視線を誘導する。そして、アイコンタクト。オスワリしていて、尚且つ落ち着いているのを確認。

4.オモチャを投げる
落ち着いていたら、投げてあげる。もし、そわそわしていたり、要求吠えするならまた手順②から。落ち着くまで待つ。

5.リードをたぐりよせ引っ張りっこ
オモチャをくわえたら左手でリードをたぐりよせ、オモチャの口からはみ出てる部分を右手で持って、引っ張りっこを開始する。

6.犬の目線の高さで左右に
犬がケガをしないように、犬の目線の高さに手を下げ、引っ張りっこしてあげる。オモチャをゆっくり左右に引っ張って遊ぶ。
 
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遊び方のPOINT

・遊びを飽きさせないためにどうする?
回数は最初は多くやらない方がよい。まだやりたい! と思っているところで止めると、次もオモチャを見ただけで喜ぶ。遊ばない時は、遊ぶ用のオモチャは飼い主が保管して隠しておくと、特別感が増す。

・ケガをさせないように注意してあげよう
室内で遊ぶ時は、床に滑り止めのマットを敷いてあげよう。また、部屋にあるものに、ぶつからないように気をつけてあげよう。特に、遊び中にソファを乗り降りさせるのは危険なので注意が必要。

・オススメのオモチャ
長めで引っ張りっこいしやすいもの、プードルの口でくわえられ、少し余るくらいの長さ。また、柔らかいもの、加えやすいものがよいだろう。

・NGのオモチャ
小さいオモチャは引っ張り合いできないし、口の中にはまってしまって飼い主がチョウダイで取り上げるのが難しいので注意。

・唸っても遊びのときは無礼講
引っ張り中にうーっと唸っても、テンションが高くなっているだけの場合が。その場合も続けて遊んであげて、最後は飼い主がオモチャをとって終わり。びっくりして、オモチャをわたさないように。

・興奮しすぎはNG
遊び中興奮して、手を噛んでしまう犬も。いったんオモチャをとりあげ、オモチャを背面に隠し、犬から目線をはずす。そういうことをすると、遊びが終わると覚えさせる。落ち着いたら改めてまた遊ぶ。

 

プードルとの遊び方 Q&A

Q.オモチャに反応をしない場合、どうする?
A:飼い主が愛犬の前で楽しそうにオモチャを投げっこし合う。それを毎日少しずつ。追う素振りを見せたらほめ、オモチャを隠すことで、そのオモチャへの特別感が増して、反応するように。

 
Q.遊びを始めるタイミングを教えてください
A:愛犬が、オモチャを持ってくるなどして遊びに誘ってきても遊ばない。あくまで飼い主のタイミングで、遊ぶ。そうしないと、要求も強くなってゆくし、犬に生活のペースを奪われることも。

 
Q.外では遊ばない犬を、遊ばせる方法は?
A:外に気が散ることが多かったり、慣れていないのが原因。散歩したりして、外に慣らそう。それでもだめだったら、一度家の中での遊びを止め、遊びの欲求をためてから、チャレンジ。

 
Q.飼い主の手を甘噛みさせてよい?
A:手を甘噛みさせて遊ばせるのは、やめたほうがよい。危ないというのもあるが、人の手は噛んでもよいと覚えてゆき、散歩中に他人になでられそうになると、噛んでしまうようになる可能性が。

 

飼い主と一緒に遊ぶと達成感も倍増する?

他にも遊びに関して注意することはあるのだろうか? まず、木製のオモチャはあまりオススメできない。木をかじってよいと思い、木製の机などもかじるようになる場合も。またお古のスリッパで遊ばせることを許可すると、新しいスリッパもオモチャにしてしまう。

遊び方のコツとしては、飼い主自身も楽しそうに遊んであげることが大切。高い声などをだすと、さらに楽しそうにする犬もいる。ただし、おとなしい性格の場合、ひいてしまうこともあるので、愛犬の性格に合わせてあげよう。

犬は飼い主と何かをすることが大好き。人間との関係性の中で、安心や喜びを得て、達成感も味わう。こういった性質は、他の動物には見られないものなのだそう。だから、一緒に疑似狩り体験をさせてあげ、尚かつ楽しそうにしてあげる。おそらく、一緒に楽しく遊んだ後は、とても気持ちのよい達成感に包まれているだろう。

 
 
プードルスタイル vol.17『達成感を味わえる遊びをレクチャー プードルだって狩猟本能ありますからっ!!』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。