犬びより

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毎日をいきいきと過ごすための習慣。年齢別、犬種別で見る生活リズムの特徴

2018/12/06

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日本犬は成長と共に活動性が低くなり、変化を好まなくなる傾向がある。また、自宅で排泄しない犬も多い。これらの日本犬の特性に合わせて心身を健康に保つための生活リズムを考えよう。

 

野生動物と家庭犬の生活

日本犬、洋犬、野生動物の生活リズムを比較してみよう。いつも寝ている、深夜でもはしゃぐ、といった飼い主が気になる行動の理由がわかるかもしれない。

■日本犬
野生動物はいつ襲ってくるかわからない外敵やアクシデントに備え、次の狩猟に備えて活動エネルギーを温存したりする必要がある。規則正しい生活リズムを送っていてはこれらに対応できないので、休める時に休み、必要な食料が確保されていれば無駄な活動はしない。ところが、家庭犬は寝ていても必要なものはすべて飼い主が供給する。野生動物に近い日本犬のような犬種は、必然性がなければ成長と共に活動しなくなり、昼夜を問わずのんびり寝ているようになる。

 
■洋犬
プードルのような愛玩犬やフレンドリーなラブラドール・レトリーバーのような洋犬は、成犬になっても活発に動き、飼い主に遊びを催促する。これらは本来、若い犬が健全に成長していくための練習。しかし幼体成熟といわれる子供っぽさを残した犬種は、成長しても続くことが多い。飼い主(保護者)へのアピールも強く、家族の生活リズムよりも自分の欲求を優先することもある。家族が寝ている時に起こしたり、深夜に遊びを催促したりすることもある。飼い主が自分の生活と犬の欲求を天秤にかけて対処した方がよいだろう。

 
■野生のイヌ科
野生のイヌ科の動物の中でも、タヌキは夜行性といわれる。雑食性なのでネズミなどの小動物に加え果実も食べるため、肉食に近いオオカミよりは獲物の活動に影響を受けないのだろう。近年、タヌキは都会に進出してきて生ごみを食べることもある。人が寝静まった夜間に活動する生活リズムのおかげで、都会でも危険が少なく生きられるので進出してきたのかもしれない。

 

野生動物はエネルギーを効率よく使う

日の出と共に起き、日没と共に眠る。かつては当たり前だった生活リズムの乱れが、現代社会で問題になっている。犬も飼い主に付き合って、生活リズムが不規則になっているのではないだろうか。

そもそも犬の本来の生活リズムとはどのようなものなのだろうか?中型食肉目の専門家によれば、野生のイヌ科の中でも動物や生活形態によって異なるそうだ。例えば群居性のオオカミは、獲物の活動時間に影響を受けることが推測されている。単独性のタヌキやキツネは夜行性だが、人里離れたところや外敵が少ない地域に住むものは、昼間にも活動する可能性もある。

また、季節によって獲物になる動物の分布や頭数が変わる。野生動物が活動エネルギーを効率良く使うためには、獲物に合わせて生活リズムを変えた方がよい。例えば、冬季は獲物が少なく、雪があれば活動エネルギーが余分に必要になる。むやみに動いて活動エネルギーを消費するよりも、獲物に合わせて活動した方が確実。

野生動物たちは現代社会の人以上に、臨機応変に活動しているようだ。その適応力はおそらく現在の家庭犬にも受け継がれているだろう。

 

年齢別生活リズムの特徴

年齢によって生活リズムや必要な習慣は異なる。犬が若い頃は飼い主の暮らしに合わせるように教え、年を重ねたら逆に犬に合わせた暮らしを考えよう。

■子犬
→飼い主と活動したら休むといういい習慣を早めに作っておく
短いリズムで活動と休息、飲水と排尿を繰り返す。日本犬は生後2ヶ月程度で留守番可能だが、できれば1~2時間に一度、成長しても3~4時間に一度はコミュニケーションを。飼い主と活動して満足したら休む、という良い習慣ができる。
 
■若犬
→落ち着くと活動が減るので一緒に楽しむ習慣を続ける
落ち着きが出て、それぞれの家庭の生活ペースが身に付き始める。子犬のように勝手に遊ぶことが少なくなり、家族の留守中はゴロゴロして過ごすことが増える。「おとなしくなってよかった」と放置せず、一緒に楽しむ習慣を続ける。

 
■壮犬
→散歩に加えコミュニケーションや好きな遊びの時間を増やそう
さらに落ち着き、家族がいる時でさえ用事がなければ寝ているだけ、という生活になりやすい。飼い主と活動する習慣が散歩のみでは、体も頭も鈍くなってしまう。その犬が特に興味を持つことを生かして、ライフワークの遊びを作ろう。

 
■老犬
→散歩に加えコミュニケーションや好きな遊びの時間を増やそう
体力の低下に伴い、寝ている時間が一層長くなる。これは日本犬の性質だけではなく、生理的にも自然なこと。生活リズムは犬に任せ、寝ている時にはそっとしておこう。日本犬は無理な動作はしないので、好きな遊びがあるなら続けてよい。

 

家庭犬は飼い主に合わせて調整する

野生動物はそれぞれの食性や生活に合わせて、臨機応変にリズムを変える。野生動物に近い日本犬も、彼らのように自主的に変えているのだろうか。

家庭犬には命を脅かすような外敵がおらず、食料を確保するために獲物を捕らえる必要もない。飼い主さんに付き合って、リズムを上手に調整している。

中には家族の生活リズムを無視して、深夜にはしゃいだり、明け方に起こしたりする犬もいる。その理由は二つ考えられる。

ひとつには、日中に十分な運動をさせてもらえなかったり、知的刺激が少なすぎたりする場合。若くて活動性の高い犬であれば、静かにしていてほしい時間帯でも盛んに活動をする。十分な運動をしたり非日常的な体験をしたりした日は、夜まで待たずともぐっすり寝るはず。

もうひとつは、飼い主さんを起こせばリアクションが返ってくる、と学習した結果。特に早朝起こしに来る場合は、それに応えていると少しずつその時間帯が早くなり、まだ暗いうちに起こされる羽目になる。このような段階になってから、困り果てる飼い主さんが多い。

犬が安眠妨害をする場合は早めに対処しよう。生活リズムに限らず困ったことがあれば、早めに相談した方が解決も早い。

 
 
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Shi‐Ba vol.83『日本犬ならではのしつけ法、はじめました。毎日をいきいきと過ごすための習慣』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。