犬びより

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死角を知れば日常生活も円滑に!? 柴さん!後ろ、後ろ~っ!

2018/08/02

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背後から近寄ると、愛犬がびくっとすることがある。死角がないようであるのが犬。一体どのくらいまで見えているのか。におい、音、あるいは気配といったことまで含め、探ってみよう。

 

見えている範囲は人より微妙に広い

犬の物事の察知能力からすると、人よりも視界がはるかに広いと思っている方が多いと思う。が、実際はそんなに大差はない。少し広い程度だ。人の両目視野は120°ほどある。しかし、全体の視野は180°を少し超える程度。犬の両眼視野は人より狭い。中央の獲物に集中するためか。だが、全体視野は人より広い

では上下の視野はどの程度なのか。実際はよく分かっていない。なので、今回実験してみた。

 

いざ死角実験!!

守るべき条件

決して物音を立てない
今回は基本的に視覚について実験を行いたいと考えた。ただ、犬は視覚以外にも長けた器官を持っている。ちょっとした音でも存在がバレてしまうので、音にはよくよく注意した。

風下あるいは無風の場所で
音とともににおいにも敏感に反応するので、外で実験を行う場合は犬が風下の位置にいるポジションを選んだ。もちろん無風の場所があれば、そこで行うのがベストである。

 
実験1.物陰からオモチャを投げる
犬の背後から前に向かってオモチャを投げる。どのあたりで視界に入ってくるのだろうか。

早いときで落ちる寸前に目が動いた
この実験では動体視力はあまり関係がないよう。視界でなにか動くものが入ってきたと分かったのは、鼻先より下までオモチャが来たとき。予想できないと難しい。
 

実験2.無心で近づいていく
気配を殺し、音を立てずに犬の背後に座る。そして少しずつ顔を近づけていくと、どのあたりで気づくのか。


音に敏感なだけに耳が動く
犬は音とにおいに敏感だが、視野は狭いかも、というのが飼い主の思うところ。背後に人が座った瞬間から、確かに耳で後ろを気にしているようであった。

 
実験3.座って念を送る
超常的な実験。背後から手の平を犬に向けて念を送ると、気がつくものなのだろうか。


なーにしてるのーって余裕あり
後ろでなんかしてるなっと気づくのだが、それでハッとすることもなし。ゆっくりと振り返って確認。ドキッとしたり、ピンチだという行動はなかった。

  
実験4.立って無心で近づく
先ほどは座って低い位置から。ここでは立ち上がって少し上から気配を感じさせる。


気づいているけれど、目の前のオヤツから目が話せない
目の前にオヤツを持って、マテをさせているところから背後へ近づいていったのだが、すぐに耳は後ろを気にした。だが、オヤツが気になって振り向くことなし。

 
実験5.立って念を送る
「念を送る」立ち上がってのパターン。犬はもう飽きはじめていたのだが…


誰がいるか分かっちゃっているからね
後方上部から手の平を広げて念を送る。でも実験も数々こなして、何となくやっているのが分かっている様子。

 
実験6.物が視界の上に来ると
最後は長い棒状のものを上から伸ばしていくとどういう反応がでるかという実験。


鼻先よりも少し前まで来て「何ッ」と目をやる
耳の上から目の上あたりまでは気付かず。鼻先のあたりまで伸びてきた時に、「何か来た」というように上を仰ぎ見た。

 

柴犬は他の犬種よりも気を張ってる時間が長い

柴犬の死角は他の犬種よりは敏感。気が張っている時間が長いので、一般的には死角が少ない犬種と言える。ただ、これもその犬の性格や気質、あるいは場面によって大きく変わるともいう。だから一概に「柴は死角なし」とも言い切れない。

死角がどんなものかを知ることで、柴犬は意識するようになる。それはつまり死角が少なくなるということだ。この時、その体験が嫌なものばかりだと、知ることで余計敏感な気質を助長してしまう。このあたりは飼い主が意識して、正しい経験を細かいステップで積み重ねていくことが大切。そのことで死角によるトラブルが軽減できるはずだ。

 

死角があるのはいいこと?

死角がない、ということは常に周囲を気にしているということ。それはつまり気が張っていることであり、そこには当然緊張と疲労が伴ってくる。 なので、食後や寝る前などのまったりしている時間は一日で一番死角が大きくなる時間だが、これを大事にしてあげたい。

また、愛犬の死角がどこにあるのかを把握しておくことも大事。そしてそれに気をつけて生活することも、飼い主には心得ていてほしいことだ。

死角というのは見えていない部分、把握できていないエリア。だからここから何かが突然現れてくれば、当然犬は驚く、時に怖い思いをする。これは犬にとって快い体験ではない。

ビビリな犬はいろいろな方向にアンテナを巡らせているので、ちょっとしたことでもすぐに反応する。そうすると世の中怖いものだらけという意識が強くなり、逆に鈍感な犬はあまり気にしないので、その意味では死角が多くなる傾向がある。

驚きが大きすぎると、それが攻撃に転化するともいう。つまり死角があまりない犬ほど、予期せぬ出来事に対する反応が大きくなる。どうせビックリするのであれば恐怖のビックリではなく、ボールやオヤツなどワクワクのビックリを経験させてあげたい。

 
Shi‐Ba vol.95『犬の死角を知れば日常生活も円滑に!? 柴さん!後ろ、後ろ~っ!!』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。