子犬を迎え入れると老犬は若返る?若犬との多頭飼いのメリット&デメリット

老犬と若犬の多頭飼い

「子犬を迎えたら老いた愛犬が若返った」そんな話を聞いた経験のある方、多いのでは?でも実際のところはどうなのだろうか。老犬のストレスになったり、ケンカが耐えなかったりしないのだろうか?そこで、今回は、老犬vs若犬の多頭飼いのメリット・デメリットを徹底解明。
 

 

老犬と若犬の多頭飼いはオススメ?

■老犬目線

【メリット】刺激を受けてやる気が
若犬から遊びに誘われたり、遊んでいるのを見て、自分も遊ぼうとする意欲がわく。トレーニングや食事に関しても、若犬につられてやる気がわく場合が多い。これらのことにより、見かけまで若くなる。

【デメリット】心身ともに疲れる
8歳以上の犬と1歳未満の犬くらいの年齢差では、上にあげたメリットと表裏一体で、体力的に疲れてくることも。最初は元気に遊んでいても、次第に脊椎、股関節などが痛んだり、精神的にもイライラ……。

 
■若犬目線

【メリット】生活ルールを学べる
老犬から、落ち着きや生活ルールが学べる。例えば、はしゃいでる時にクールダウンする方法など。また、耳の遠い老犬が相手だと、吠えても反応しないので「無駄吠えは無駄」と認識されやすい。

【デメリット】運動不足になりがち
とくに運動量に関しては、飼い主が老犬にあわせることが多いので、老犬がストレスを感じることがある。欲求不満になり、吠えや甘噛みなどの問題に。また、吠えても反応しない老犬にイライラしたりも。

 
■飼い主目線

【メリット】ペットロスから復活
老犬との生活と平行して、新しい犬と犬連れ旅行を楽しめるなど、老犬とのかつての生活を振り返るような体験ができる。老犬が亡くなっても、若犬の世話をせねばならず、立ち直りが早くなる。

【デメリット】手間が2倍になる
成犬用とシニア用、フードが2種類必要なので、手がかかる。年齢差にもよるが運動量もまったく一緒では問題。世話の仕方も、老犬は「ケア」、若犬は「新しいことを教える」というケアが大変。

 

若犬と暮らせる老犬はどんなタイプ?

どんな老犬でも、若犬と暮らしてうまくやっていけるというわけではない。条件をあげてみよう。

まず第一に、健康であることは必須。基本的にじっとしていたい老犬は、たとえ健康であっても、やんちゃな若犬がそばにいるだけで多少はストレスに感じるもの。

ましてや病気やストレスがたまると、若犬に対して攻撃行動に出てしまうおそれもある。若犬にじゃれられて遊びに応じたとしても、やがて疲れて病気やケガをしてしまうかもしれない。

次に、おおらかな性格であることも大切。器が大きく堂々とした態度の犬なら、若犬とも暮らしやすいともいえるだろう。

所有欲が強く、精神的に不安定な犬は向いていない

また、社会化がなされていることも必須条件。外で他犬や他人に攻撃的な犬では、家に新しい犬がやってきた時に仲良くなれることは考えにくいもの。

 

相性の見分け方や新しい犬の選び方

老犬と若犬の多頭飼い

日本では、一時的に老犬と若犬をお見合いさせるようなトライアルのチャンスはないに等しいので、もともといる老犬の性格をみてその犬が疲れない、辛くない相手を飼い主が見極めるしかない。大きさ、性格、犬種などをよく考え、実際にその若犬を見る必要がある。

一例をあげるとすれば、おおらかでやさしい性格の老犬と、陽気で無邪気な若犬との組み合わせが一番だろう。

老犬に若犬を受け入れる度量が必要なことはいうまでもないが、若犬の無邪気さも重要なポイント。

また、シャイで弱い老犬と体が大きくおだやかな若犬の組み合わせでは、若犬をタテにすることで、老犬が苦手な他犬や他人との関係にストレスを感じることがなくなることもあるなど、いい組み合わせは他にもいろいろある。

キャラクターが陰性でいつまでも執着する、例えば遊んでいて度がすぎたはしゃぎ方をして叱られたことがいつもトラウマになっているような犬は、老犬と暮らすのに向かない。

また、一般にいい組み合わせではないような犬同士でもうまくやれることはもちろんあるが、それは飼い主の力量にかかっているので、それなりの工夫や努力が必要になることは覚悟しておいたほうがいいだろう。

なお、一般に7歳以上の犬は気力、体力とともに老齢期に向かうので、若犬と一緒にさせるのは、できれば6歳までにするのがおすすめ

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老犬と若犬飼いの注意点は?

老犬と若犬の多頭飼い

これまで述べたように、老犬の適性や相性をみておくことなど準備をしっかりして、正しい若犬の導入を行うことがなによりも大切だ。

同居生活が始まってからは、先住犬を中心に、そして飼い主は犬同士のやりとりに干渉しすぎず、トラブルになりそうなときなど要所要所で手を貸す程度に心がけておこう。

また、落ち着いた場所にそれぞれのハウスを設置するなど、お互いにひとりで休める場所をつくってあげることも忘れないようにしよう。

あとは、それぞれの犬と飼い主が、きちんと関係を結ぶこと。

どちらかの犬だけを尊重するのではなく、公平な気持ちを持って対応しよう

それぞれ自分が飼い主から愛されていることを感じて満たされていれば、犬同士も自然と仲良くなれるものだ。
 
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Shi‐Ba vol.23『老犬vs若犬 多頭飼いのメリット&デメリット 子犬を家族に迎えたらうちの老犬が若返った!』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。

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