犬びより

知っておきたい犬に関する法律。飼いはじめに必要な飼い主の手続き

2018/10/02

人間社会の一員である犬にも、犬に関する法律が制定されています。もちろん、犬自身が法律を守ることはできません。決められた社会のルールを実行し、守る義務を担っているのは、愛犬の保護者である飼い主さん。さて、犬に関する法律とは何か、飼い主さんがやるべきことは何か、守るべきルールは何か、知っておくべきことは何かなどを、じっくり解説しましょう。
 

犬を飼いはじめたらするべきこと

畜犬登録

愛犬を家族の一員として迎え、畜犬登録の手続きを済ませると、毎年、春に狂犬病予防注射を受ける旨の通知を郵送します。ところが、登録書にマンション名や部屋番号が明記されていなかったり、集合住宅のポストのネームプレートに名前が入っていない場合など、宛先不明で郵便物が保健所に戻ってきてしまうことが多いのが現状。また、引っ越ししてしまい、その後に入居した住人の元に通知が届いてしまい、クレームが寄せられるケースもあります。

誤配を防ぎ、確実に狂犬病予防注射の通知が届くよう、畜犬登録をする際には正式な住所、氏名を明記するよう心がけてください。

 
病気予防のためのワクチン接種

生まれたばかりの子犬には母犬から譲り受けた抵抗力が残っていて、病気感染を防いでくれます。しかし、この抵抗力はやがて消滅してしまいます。そのため、病気に対する抵抗力を作ることができるワクチン投与は必要だと言われています。

犬の場合、1回目のワクチンは生後60日、2回目は生後90日、3回目は生後120日。ただし、1回目のワクチンはブリーダーやペットショップで済ませている場合もあるので、何のワクチンをいつ接種したのか、先方に確認することを忘れずに。

以降は年1回を目安にワクチン接種すると安心です。ワクチンの効果はほぼ1年間です。初めての散歩は2回目のワクチン接種をして、2週間後くらいが適当な時期です。

 
狂犬病には治療方法がない

狂犬病は人を含めたすべてのほ乳類が感染し、発症すると悲惨な神経症状を起こしほぼ100%死に至る、極めて危険なウィルス性の人畜共通感染症です。日本では現在までに50年以上、狂犬病の発生はありませんが、今でも世界中で毎年5万人以上の人々が狂犬病で亡くなっています。

治療法がない恐ろしい狂犬病により、すべての動物の尊い命を無益に失わないよう、狂犬病予防と蔓延予防が確実にできる狂犬病予防注射は人のため、犬のために必須です。

 

狂犬病予防法

愛犬を狂犬病から守り、社会に対する責任を果たすため、狂犬病予防法に基づき、愛犬の畜犬登録と狂犬病予防注射は義務付けられています。畜犬登録の届け出がない場合は、20万円以下の罰金が課せられる場合があります。
 

畜犬登録と狂犬病予防済注射票

1.犬を飼いはじめたら30日以内に犬の所在地の市区町村で犬の登録手続きを行ってください。生後90日以内の犬の場合は、90日を過ぎた日から30日以内に手続きをします。その際に犬を連れて行く必要はありません。

2.犬が生後90日を過ぎたら、動物病院で狂犬病予防注射を受けさせ、狂犬病予防注射済証明書を発行してもらいます。そして犬の所在地の市区町村にその証明書を持参して狂犬病予防注射済票の発行手続きを行います。以降、毎年1回、手続きをする必要があります。

3.1、2の届け出により、鑑札、狂犬病予防注射済票が交付されます。また、登録証明を有料で発行している自治体もあります。東京都の場合、登録手数料は3000円、但し、東京23区で江戸川区のみ3030円。狂犬病予防注射済票手数料は550円です。自治体によって異なるので要確認。

4.鑑札、注射済票に付いている番号や記号は全国でその犬だけのものです。交付された鑑札、注射済票は犬の首輪などに付けておくことが義務付けられています。万一、犬が迷子になって保護された時に、犬の迷子札としても役に立ち安心です。

5.同時に交付される犬のステッカーは、玄関の外や表札に貼っておくと近所の人や訪問客に、我が家の愛犬は安心安全であることをアピールするのに役立ちます。

 
狂犬病予防注射

狂犬病予防の注射は、狂犬病予防法に則り、毎年1回、4月~6月の間に受けなければなりません。畜犬登録した翌年以降から毎年、狂犬病予防注射のお知らせの通知が届きます。自治体が実施する定期集合注射、または動物病院で必ず接種してください。

動物病院で狂犬病予防注射を受けた場合、狂犬病予防注射済証明書を発行してもらいます。その後、各市区町村で狂犬病予防注射済票の発行申請を行い、その年の狂犬病予防注射済票を発行してもらいます。その際、自治体によって異なりますが、東京都の場合、手数料550円が必要となります。

また、何らかの理由で春の接種期間に狂犬病予防注射を受けられなくても、動物病院で通年、接種できますので問い合わせしましょう。病気などやむを得ない事情で狂犬病予防注射が受けられない場合は、動物病院でご相談ください。

 

愛犬の保護者として責任ある行動をとること

愛くるしい仕草、柔らかい手触り、つぶらな瞳……。そんなかわいらしい子犬を我が家に迎え入れた瞬間から「この子と何をして遊ぼう、どこに行こう」と、これから始まる楽しい暮らしに思いを巡らせることでしょう。

同時に飼い主さんは愛犬を人間社会の一員にするために責任が課せられ、実行しなければいけないことがあります。それは、犬について制定された法律、条例に従うことです。かわいいから、小さいから、迷惑をかけないようにするから……など、独断で自分本位な行動を取ることは断じて慎みましょう。

飼い主さんの務めとして、社会の決め事を守り、愛犬が人間社会の中で快適に、健やかに、そして安全に暮らせるように必ず実行してほしい大切なことを覚えておいてください。

 
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プードルスタイル vol.15『知っておきたい犬に関する法律』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。

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