犬びより

犬は馬鹿にしている?それとも発情?マウンティングの理由を探る!

2019/10/22

犬と一緒に散歩してて、一番恥ずかしいと思ったことは何か? と、問われたら「マウンティング」と答える人はかなりの数いるだろう。そこで今回は、マウンティングの理由からやめさせ方までをご紹介!
 

 

マウンティングをしやすい犬のタイプ

犬のマウンティング

犬がマウンティングをやる理由。それは、興奮を鎮めたり、不安な気分を解消するため

また「遊び」の要素もあるといわれるだけに、オスに限らずメスの中にも、他の犬に背後からしがみついてカクカクやってるヤツはけっこういる。性別は関係ない。一般的に若い子犬はやらないとは言われているが、例外もあり年齢もあまり関係ない

マウンティングしやすい犬と、やらない犬の違い。それは、性別や年齢よりも性格の違いによるところが大きい。犬がマウンティングをする最大の目的が「興奮を鎮める」ということなだけに、おとなしく控えめな犬。情緒が安定してあまり興奮することない犬は、それだけマウンティングをしようと思う状況は少なくなる。

逆に、興奮しやすい犬。すぐに嬉しくなってしまう、明るくてお調子者な性格の犬なども、マウンティングしたくなる状況は多くなるということ。つまり、マウンティングしやすい犬ということになる。

また、メスに比べてオスは、興奮しやすい犬が多いともいわれる。そういった意味では、オスのほうが比率も高いといえるかもしれない。

 

犬のマウンティングをする理由

犬のマウンティング

マウンティングと生殖活動はまったくの別モノ。その目的が違う。よく似た動きではあるが……よく見れば、カクカクする時の腰の位置が、生殖活動とは微妙に違う。では、犬たちは何が目的でこんな動きをするのか?

まず、子犬の同士の場合は「遊び」といった意味合いが強い。嫌がらずにマウンティングをさせてくれる相手は「自分を受け入れてくれるヤツ」ということになり、それは仲間として認知し合うひとつの手段になっているとも、考えられる。

または「力比べ」としてやっている場合も。成犬になってからも、お互いの関係を確認するためにマウンティングを行うことがある。メス犬だってやる。目的から考えればなんら不思議なことではない。

また、興奮を鎮めたり、緊張からの解放という説もある。興奮したり、少し緊張することがあった時、近くにいる仲間の犬や人、物などにマウンティングすることで気を鎮め、それを忘れて心をリセットできるのだろう。

 

対象物別・マウンティングをする理由

犬のマウンティング

■人にする

大人でも、膝は狙い目。人もまたマウンティングしやすい形状の対象物ではある。

が、絶対的信頼をおいてる「リーダー」に対しては決してやらない。あくまでも、対等の関係である「友達」かそれ以下の相手に対する遊びの行為。

 
■物にする

マウンティングは、興奮したり不安な気持ちになった時、それを鎮めるための行動。犬にとっては「気分転換」ってな軽い気持ちでやってることだったもりする。

しかし、軽い気持ちで人間にマウンティングしてみたら、相手に叱られたりして、マウンティングを止められたりする。マウンティングする相手が人間や犬、猫といった生物が相手であれば、当然、そういったリスクはある。

しかし、動いたり抵抗できない「物」であれば、拒絶されることもなくリスクもゼロ。マウンティングしたい犬の気持ちとしては、生きてるか生きてないかは関係がない。カクカクしやすい形状であれば、ぬいぐるみとかクッションであっても、なんの問題もない……といったところだろうか。

だから、マウンティングさせてくれる適当な人間とか犬がいない場合は、その代用となる「物」にやる。犬とよく似た形状と毛皮の質感もあるぬいぐるみなどは、むしろ、最良のマウンティング相手。抵抗して動きまわることもないし、思うがままに扱えるだけに。自分が飽きるまで、思う存分にカクカクできる。

 
■犬にする

猿の群れではよくマウンティングによって、群れの中における順位を確認しているといわれている。少し昔までは、犬のマウンティングにも同様の意味があると思われていた。最近はこれを否定する意見のほうが強い。犬同士のマウンティングはあくまで遊び……だが、まったく順位づけとは関係ないか? と、問われたたら、その意味合いは希薄ながら、ゼロとは言い切れないところもある。

例えば子犬同士、あるいは、同世代の仲間の犬の間では、よくじゃれあううちにマウンティングする犬がいる。しかし、リーダー犬に対しては絶対にそれをやらない。そこから考えるとマウンティングは、気安くそれができる程度の近しい仲間を確認するための行動。

子犬が成長して体格も立派になった時、大人の犬に対してマウンティングしようとすることがある。これは、自分が大人たちと同格になったこと、それを大人の犬たちに認めてもらおうという「力試し」の意味合いがあるのかもしれない。

それを相手が拒絶してきた場合は「お前はまだ、そのレベルじゃない」と、いうことなのだろう。遊び半分ながらも、群れて生きる動物たちの社会では、それなりに重要な意味もある。

 

マウンティングのやめさせ方

犬のマウンティング

成犬の場合は興奮を鎮めるためにマウンティング行動に走ることが多々ある。マウンティングが一番てっとり早い方法だと思ったり、それでしか興奮が鎮められないと思っていたり……。でもそれでは犬自身も大変だし、人に対しての場合では事故などの恐れも考えられる。他の方法で気持ちを鎮める方がいい。別の手段を教えてあげよう。

まずは、愛犬がマウンティングする状況を把握しよう。例えば、友達犬のコーギーに会った瞬間、顔見知りの女性に会った時、食後のクッションに……など。把握すると同時にマウンティングにかわる気持ちを鎮める手段を教えてあげよう。

例えば「フセ」のコマンドなどだ。これらの準備が整ったところで、愛犬が「マウンティングしそう」な様子を察知したら、すぐにフセを指示する。

コマンドが難しい場合などは、オモチャを噛ませて、意識をそちらへ誘導するなどしてもいいだろう。

また、マウンティングを始めた犬に「やめなさい!」と言っても、そう簡単に聞いてはくれない。興奮状態の犬に意志を伝えるのは難しい。飼い主は、愛犬がマウンティングをはじめる前に機先を制して、阻止行動を開始することが重要になる。

さらに、マウンティングをさせないためには、飼い主が徹底して禁じておくことも大切

状況によって、「まあ、いいか」は犬には通用しない。一度許された経験をもった犬は、「今日は失敗したけど、次はやれるかも……」と、マウンティングをまたするのだ。犬には、人間の都合を判断するのは難しい。いついかなる時でも「ダメなものはダメ」と、飼い主は徹底して教え込むべし

 

マウンティングQ&A

犬のマウンティング

Q.マウンティングされやすい人は、どんなタイプ?

この人はマウンティングさせてくれる。この人はやっても拒絶しない。犬がそのように思える人が、マウンティングされやすい人ということ。犬はそういった人物を経験や直感から判断する。

例えば、弱い女の人ならば、抵抗も弱くマウンティングがやりやすい。また、スカートを履いていると動きが制限されるために、犬に飛びつかれても素早く逃げたり、追い払うことができない。また、小さな子供なども標的になりやすい。

犬たちは、過去の成功体で、マウンティングしやすい人間というのを知っているのだ。犬にとってマウンティングは「遊び」の要素も多分にあるので、激しく拒絶されるのは面白くない。だから、あまり抵抗しない相手、失敗しない相手を選ぶ傾向にある。マウンティグされやすい人というのは、犬がそう判断したのだろう。

 
Q.マウンティングされる人は犬にバカにされてる?

マウンティングは順位づけの行動ではない。だから、マウンティングされたからといって、犬がその人物をバカにしているとか、自分より下位の順位に思っているということはない。

犬にとってはただ「やりやすい人」「させてくれる人」といった認識しかない。

 
Q.ホントに順位づけ行動ではないのか?

しかし、マウンティングはまったく順位づけの行動ではないのか? と、問われたら、その可能性もまったくゼロとは言い切れない。少なくとも、マウンティングする相手を「自分のリーダー」と思ってないことは確かである。

つまり、犬がリーダーと仰ぐ相手に抱く「頼りになる人」「この人と一緒にいれば安全」といった認識は抱かれていないということ。飼い主にとっては見過ごせないところも、ややある。

 
Q.時々、射精する犬がいるけど?

マウンティングは生殖のための行為ではない。しかし、その行動により、オスの場合は性器に刺激をうけることはある。刺激が強くなれば、そのうち本来の目的を逸脱してそっちのほうが目的になってしまうことも……去勢された犬にも、そのようになることがあるという。

こうなると、マウンティングとは意味はまったく違ったものになる。やめさせたほうがいい。去勢してない犬なら、去勢手術でこれを抑制できることもある。

また、ぬいぐるみなどがその対象物になっている場合は、すぐにそれを取り上げること。とにかく、その行為は絶対にダメだということを教え込む。「ダメ」と犬を威圧するように低い言葉で行動を止めさせることだ
 
 
Q.マウンティングを見られるのは犬も恥ずかしいか?

犬がぬいぐるみなどにマウンティングしてる時、人がこっそりそれを見ていると……犬が恥ずかしそうな表情になるが、それはない。気のせいである。犬にとってはマウンティングも繁殖活動も、まったく恥ずべき行為ではない。

また、犬に「恥ずかしい」という感情があるかどうかも、疑問ではある。犬が恥ずかしそうにしている。というのは、それを恥ずかしい行為と思っている人間のほうが、勝手にそう解釈して錯覚しているのだろう。

 
Q.日本犬はマウンティングをしやすい犬種?

日本犬やハスキー、サモエドなど、立ち耳で巻尾の犬。人間によって改良されていない土着系の犬種はマウンティングをしやすいといわれている。

細かい感情表現が苦手だから、マウンティングというわかりやすい行動で、自分の思いを訴えるという説も。

 

犬のマウンティング まとめ

犬のマウンティング

時代や国が変わればマナーやルールも、かなり違ってくる。戦前なら年頃の男女が手をつないで歩いてるだけで、恥ずべき破廉恥行為として憲兵さんにボコボコに殴られた。また、中東に行けば女が素顔さらして街を歩こうものなら、男達には全裸を見るのと同じくらいの衝撃を与える……。

犬にとっては無邪気な遊びのような行為であるマウンティングも、人間にとってはかなり反社会的行為だったりする。

マナーは常に強い側からの半ば強制であり押し付け。しかし、犬が人間社会で生きてる限りは、犬の論理からすればかなり理不尽で意味のない「やっちゃダメ!」も、反論の余地なく従わねばならない。

しかし、今時は人間社会も急変してる。電車の中でも、人目を気にせずイチャこいてるカップルもよく目にするし。いまにも始めちゃいそーな感じで……いや、実際に人前で堂々と始めちゃうのも間近な気がする。

昨日の価値観なんぞ風前の灯火 。犬たちが、人前で堂々とマウンティングできる日も、そのうち来るのかもなぁ。

 
関連記事:日本犬のしつけ法。マウンティングや無視……順位争いに見える行動の理由
 
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Shi‐Ba vol.67『バカにしているの?それとも発情?腰振りの理由を探る 我が家のマウンティング王!』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。

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