愛犬にいつも元気でいてほしいとは、どの飼い主も願うことだ。プードルに限らず、純血種の犬には、その犬種がかかりやすい病気というものがある。病気を早期発見するためにも、普段から愛犬の状態をチェックしておくようにしたい。今回ご紹介する症状のようなことがあったら、体のどこかに何か問題があるかも。チェックしてみよう。
こんな症状の時はすぐに動物病院へ
□よく吐く
1回吐いてその後、元気にしているなら様子をみてもよいが、何度も吐いたり、辛そうに吐く、あるいは下痢などの消化器症状も同時にあるなら要注意。
□よく咳をする
気管支炎や肺炎の可能性や、7歳以降の犬であれば心臓疾患も考えられる。飼育環境によってはジステンパーやケンネルコフなど感染症の疑いも。
□口臭がする
緊急性はさほど高くはないが、口腔疾患は万病のもとといわれている。ニオイは口からだけでなく胃や腎臓など体の中からくる可能性もある。
□左右非対称の脱毛
背中だけに限らず、体のどこでも左右対称の脱毛がみられた場合、ホルモンなど内分泌系の病気の疑いがあるので、早期の治療が望ましい。
□お尻をこすりつける
お尻を気にしている様子がみられる場合、寄生虫の問題、肛門腺が炎症を起こしている、オスなら肛門周囲腺腫などが考えられる。
□繰り返し下痢が続く
1回の下痢なら、食べ過ぎや体調のバランスが少し崩れただけと考えて様子をみてもいいが、いつまでも下痢が続くなら早めに原因を調べてもらうこと。
各部位の健康をチェック!
体を撫でてあげた時など、普段から愛犬の状態を把握するようにしておきたい。以下のようなことがあったら、体のどこかに何か問題があるかもしれない。チェックしてみよう。
目
□ 目を細めている・ 左右の大きさが違う
□ 涙や目やにが多い
□ 充血している
□ 目を気にする・痒がる
耳
□ 耳が臭い・汚れている
□ 耳を気にする・痒がる
□ 耳を見せようとしない
鼻
□ 潤いがなくカサカサしている
□ 鼻水・鼻汁が多い
皮膚・被毛
□ 毛につやがない・毛の量が少なくなった
□ 皮膚が赤い
□ フケが多い
□ 脂っぽい・ニオイが強い
□ 部分的な脱毛が見られる
口・歯
□ 口が臭い
□ 口を見せようとしない
□ 歯肉や舌が白っぽい
□ 歯垢・歯石が付いている
□ 歯肉が赤い・出血することがある
体幹
□ 腫れている部位がある
□ お腹が大きくなった
□ しこりがある(皮下、乳腺など)
□ やせてきた
□ 痛がる部位がある
足
□ 腫れている
□ かばっている
□ 触らせない
肛門
□ お尻の毛が汚れている
□ 肛門が赤い・ 肛門を舐めている
□ 肛門または周囲が腫れている
肉球
□ 足先をよく舐めている
□ 肉球の間の皮膚が赤い
□ パッドが硬い・乾燥している
食欲
□ 食欲がすごく、いつもお腹を空かせている
□ いつもより食べるのが遅い・残す
□ 水をたくさん飲むようになった
□ 食べない※
※好き嫌いで食べないのか、本当に食欲がないのか見極めが大事
動き
□ 動きたがらない・寝てばかりいる
□ 動きが遅い・とぼとぼ歩く
□ 背を丸めて歩く遺伝性の病気
尿
□ いつもと違うニオイがする
□ 色がオレンジ色・赤い
□ 頻繁に排尿する
□ 量が多い
□ ニオイが弱くなった・しなくなった
ウンチ
□ やわらかい・下痢
□ 色がいつもと違う
□ 何かが混じっている(寄生虫、異物など)
□ 血が混じる
□ すごく臭い
異常を早期発見するためには
健康時のベストな状態は、犬によってそれぞれ違いがある。
例えば、一見健康そうであっても、血液検査などを行うと、何か見つかるということもある。そのため一概にこういう状態が良好だとは言い切れないもの。
飼い主ができるだけ早く愛犬の異常に気づいてあげるためには、普段の愛犬の状態を確認しておくことが大切だ。
プードルが気をつけたい病気にはさまざまなものがある。体の変化がみられたら、すみやかに愛犬を動物病院へ連れて行こう。
これらの症状を引き起こしている原因には、もしかしたらなにか重大な病気が隠されている場合もあるからだ。
身体を撫でた時など、日頃のスキンシップの時間を利用して、今日は耳の部分をチェックしてみる、歯磨きのときに口の中をチェックする。
普段の状態と違っていないかどうかの確認は、それほど時間がかからないもの。日ごろからこれらのチェックを心がけておくことが、早めに愛犬の異常に気がつくための近道になる。
だが、いつもならチェックさせてくれるのに、愛犬が見せてくれないなどの様子がある時も注意したい。痛みがあって触らせないことも考えられる。
あまりにも抵抗するなら、決して無理に行おうとはせず、動物病院で診てもらおう。無理に触らないほうがいい場合もある。
『病気を知って早期発見!プードルに多い目や耳、遺伝性の病気』ではプードルに多い病気を紹介。
どんな病気があるのかをあらかじめ知っておくことはいざという時も安心だ。
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プードルスタイル vol.17『もう一度おさらい!プードルに多い病気』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。