犬びより

シニア期になったら注意したい!チワワに多い病気 7歳~編 (2)

2019/06/27

犬の場合、4歳を過ぎたら、少しずつ老化は始まっている。それが徐々に何らかの病気というかたちとなり、症状として現れてくる時期が7歳以降だ。気づいた時には手遅れだった、ということがないようにしたいもの。そのためには、7歳以降に増えてくる主な病気にはどんなものがあるのか、飼い主はどんなことに気をつけておけばいいのかを把握しておきたい。
 

 

7歳以降のチワワに多い病気

1.ホルモンの異常

チワワに多い病気

【どういう状態?】
ホルモンの異常は7歳以降、特に10歳を過ぎると圧倒的に増えてくる。代表的な疾患である副腎皮質機能亢進症や甲状腺機能低下症などは、急激に悪化するのではなく、何年もかけて進行していく。初期症状などがわかりにくいため、気付いた時には病気がかなり進行している場合も。また、それら以外のホルモン系の病気の中には、去勢・避妊手術をしておけば防げるものもあることを知っておきたい。

 
【代表的な疾患】

■副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
副腎皮質ホルモンが過剰に分泌されることでトラブルを引き起こす。原因にはさまざまある。初期症状は食欲旺盛で水をよく飲む。進行するとお腹が膨らむ、脱毛などが起こってくる。過剰に分泌されるホルモンを抑える薬を投与して治療していく。

■前立腺肥大
男性ホルモンの影響でさまざまなトラブルが引き起こされるため、未去勢のオスに見られる病気。便秘や便のかたちが扁平状になるなどの排便障害が主な症状。症状の程度により治療法は異なるが、再発防止のためには去勢手術が有効となる。

■子宮蓄膿症
卵巣ホルモンの異常で起こる病気であり、避妊していないメス犬に見られる。元気がなくなる、水をよく飲む、お腹が膨らむなどが主な症状。放っておくと命を落とす危険があるため、早めの処置が欠かせない。治療には子宮、卵巣の摘出手術を行う。

■甲状腺機能低下症
甲状腺ホルモンの分泌量が減ってしまい、さまざまなトラブルを引き起こす病気。動きが鈍くなり、元気がなくなる、脱毛、寒がる、などが主な症状。加齢のせいと勘違いされやすい。内服薬などの投与で治療すると、元気になるケースも多い。

 
2.心臓のトラブル

チワワに多い病気

【どういう状態?】
チワワは体重が軽いだけに、心臓に何らかの異常があっても気づきにくい。おもちゃのような簡易の聴診器でも穴がきちんとあいていれば心臓の音を聴くことはできるので、ひとつ持っておき、若いうちから心臓の音をチェックしておくといいだろう。

 
【代表的な疾患】

■老齢性心不全
チワワでは9歳以降に多くなり、基本的に心臓の左側に雑音が聞こえてくる。初期は無症状なので健康診断で発見されることが多い。咳が出るなどの症状がみられた時には、かなり心不全が進行している。状態に合わせて内服薬などの治療を行っていくことになる。

 
3.肝臓・胆のうのトラブル

【どういう状態?】
体の中で一番大きな臓器が肝臓。胆のうは肝臓とつながっている。胆泥症は若くして発症することも多いが、年齢とともにさらに悪化しやすくなる。また、これら以外にも、肝炎や胆のう炎なども年齢とともに発症しやすくなるので注意しておきたい。

 
【代表的な疾患】

■肝臓がん
肝臓のどの部分にがんが出来るかによっても違いがある。初期症状はわかりにくく、血液検査で肝臓の数値を調べた際に発見されるケースが多い。がんの進行状況によって治療も異なってくる。
 
■胆泥症・胆嚢粘液嚢腫
胆汁が変性し泥状あるいはゼリー状となって障害を起こす。結石が詰まると胆管閉塞を起こし命にかかわる場合も。主な症状に時々嘔吐が見られる。症状の程度により内服薬で改善できる場合から、緊急手術を要する場合まである。

 
4.神経のトラブル

チワワに多い病気

【どういう状態?】

けいれんが見られる、歩く時にふらつくなどいつもと歩き方が違う、元気がない、今までやらなかった行動が見られるなど、これらの症状が見られたら、神経に何らかのトラブルが起こっていると考えられる。椎間板ヘルニアや馬尾症候群などは若い頃から症状が出ていることもあるが、高齢になるほど重症になりやすい。チワワには少ないが認知症の症状と脳腫瘍の症状は区別がつけにくいため、疑われる場合はMRI検査によって鑑別していくことになる。

 
【代表的な疾患】

■脳腫瘍・脳炎
どちらも、けいれんと行動異常が主な症状。腫瘍あるいは炎症が出来た場所、大きさによって症状は多少変わってくる。それぞれの病気に合わせて適した治療を行っていくことになる。

■馬尾症候群
シッポの付け根と背骨との間にある仙椎部分の骨が生まれつき変形しており、神経が圧迫される病気。年齢とともに圧迫の程度がひどくなる。軽度であれば内科的治療を行うが重度の場合は手術が必要。

■椎間板ヘルニア
背骨の骨と骨の間にある椎間板という軟骨が飛び出して脊髄神経を圧迫し、痛みを出すことで障害が起こる。チワワは高齢になってから症状が悪くなることが多い。症状の程度に合わせた治療を行う。

 
5.その他注意したい病気

■関節障害
チワワは体重が軽いため、関節のトラブルもかなり病気が進行しないとわかりにくい。走りがにぶくなった、ジャンプしなくなった、跛行が見られるなどが主な症状。関節に炎症を起こしていれば、緩和させる薬を投与したり、必要に応じて手術する場合もある。

■腫瘍
チワワは腫瘍の比較的少ない犬種だが、良性の乳腺腫瘍、脂肪腫、悪性では悪性黒色腫、乳腺がんなどが時に見られる。乳腺がんは2回目の発情の前(約1歳)までに避妊手術をしておけば、発症確率は低くなる。未避妊のメスの場合は要注意を。

■たんぱく質漏出性腸炎
高齢になって発症した場合は、腸のがんやリンパ腫などが原因となって引き起こされている可能性が高い。初期は目立った症状はなく、血液検査で発見されるケースが多い。腹水がたまる、下痢が続くのは重度の状態。治療は原因となる病気によって異なる。

■膵炎
5~6歳頃から気をつけたい病気のひとつだが、高齢になるとより発症しやすくなり、症状も悪化しやすい。下痢や嘔吐、ふらつきが見られるが主な症状。症状の程度に合わせて内科的治療を行っていく。他の病気から膵炎を合併することもあるので気をつけたい。

 

飼い主ができることは?

チワワに多い病気

・運動ができる犬なら、筋肉や骨を鍛えるために散歩でよく歩かせる

・一緒によく遊んであげ、頭にも体にも刺激を与えてあげる

・処方食を与えている場合を除いてバランスのとれた食事を与える

・肥満にさせない、歯みがきの習慣をつけておくなど健康管理は大切

・愛犬の様子が何か変だと感じたら様子を見ないですぐ動物病院へ

 

定期的に健康診断を行うこと

病気の中には見た目だけではわからないものもたくさんある。

少しでも早く病気を発見するためにも、定期的に健康診断を受けることは大切だ。7歳から10歳までは年に2回、10歳すぎたら年に4回が理想的。血液検査、超音波検査、レントゲン検査は欠かさず行ったほうがいいだろう。

また、愛犬を長生きさせるために、日頃から飼い主ができることは上にあげたとおり。愛犬がいつまでも健康でいてもらえるよう、心がけよう。

 
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チワワスタイル vol.24『シニア期になったら注意しておきたい! チワワに多い病気 7歳~編』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。

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