耳掃除、歯磨き、ブラッシングなど、家で飼い主が行うケアにもいろいろある。今回は飼い主がやりがちなNGなお手入れと正しいケア方法を徹底的に紹介しよう。
鼓膜のそばの汚れを取るのが大事
耳掃除
耳掃除は耳の奥の鼓膜に近い部分の汚れを取るのが目的。イヤークリーナーを耳の中に入れて汚れを浮かせて取ろう。
※これはNG
綿棒は使っちゃダメ!
綿棒を使うと、犬が動いた時に耳の中を傷つけてしまうことも。基本的に耳の中の掃除をする際は、綿棒など柄のあるようなものを使わないようにしよう。
■正しい方法
1.イヤークリーナーの液を耳の中に入れる
「これから耳掃除するね」などと犬に優しく話しかけ、耳の中にイヤークリーナーの液を入れる。
2.耳のもみかた
イヤークリーナーの液を耳に入れた後は、あごの裏あたりをよくマッサージすると、液と共に鼓膜のそばの汚れが浮き上がってくる。それをコットンで拭き取ったり、犬にブルブルと首を振らせても良い(首を振らせる場合は、汚れが周りに飛び散るので、風呂場などで行う)。
イヤークリーナーを染みこませたコットンを使ってもOK
イヤークリーナーの液を耳に直接入れるのを嫌がる犬の場合は、液を染みこませたコットンで優しく耳の中を拭いてあげてもok。
いきなり歯ブラシで磨こうとしてない?
歯磨き
歯垢がたまると歯石が付く。そして歯石を除去するためには全身麻酔をかけることになる。体に負担をかけないためにも、日々の歯磨きで歯石とは縁のない健康な歯を維持するようにしよう
※これはNG
歯ブラシを口にいきなり入れない
歯磨きしなきゃ! と思い立って、ある日いきなり歯ブラシを犬の口に入れて磨こうとするのはNG。犬が警戒したり嫌がる原因になりがちだ。また、歯ブラシをオモチャ感覚でガジガジ噛むのもNG。噛むだけでは歯垢は落とせない。口の周りを触るだけでも嫌がる犬は多い。上のような段階を経て、焦らず、嫌がらせることなくゆっくり教えていこう。
■正しい方法
STEP 1
口の周りを触っても怒らないよ
食後や散歩の後など、犬が室内で落ち着いている時に、顔を撫でたりしながら口の周りを触ることから始めよう。
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嫌がらなければ唇をちょっとめくる
口の周りを触っても嫌がらなくなってきたら、唇をちょっとめくったりして、唇を触ることに慣れさせていく。
STEP 2
唇をめくって歯を触ってみる
まずは指に巻いたガーゼで歯を磨くことを目標にしながら指で歯を触り、慣れてきたらガーゼを歯に当てていく。
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指に巻いたガーゼを使って磨く
ガーゼや歯に触られることに慣れたら、ガーゼで歯を磨いてみる。ただし、指磨きでは奥の方は磨けないので、STEP3へ。
STEP 3
歯ブラシに慣れてもらう
無理せず歯ブラシに慣れさせる。味や匂いがついた犬用の歯磨きペーストなどを上手に利用し、歯ブラシが好きになる工夫をしよう。
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嫌がらなかったら磨いてみる
いきなり磨かず、犬の様子を見ながら歯にブラシを当てたりして徐々に慣らし、嫌がらなくなったら歯ブラシで磨いてみる。
■ここを磨く!
人間と同じように、犬にも歯と歯茎の間に歯周ポケットがある。歯ブラシの先が少し入るくらいにして、力を入れずに歯周ポケットにたまった汚れをブラシでかき出すようなイメージで歯垢を落とそう。磨く際は歯磨き粉はつけず、歯ブラシを水で濡らすだけでもOK。
同じ場所ばかりブラシをかけていてはダメ
ブラッシング
背中などかけやすい所だけでなく、ブラシは全身にかけて。また、スクラッチャーなどダブルコートの犬によく使うブラシでゴリゴリ毛をとかすと、皮膚を傷つけることもあるので要注意。
※これはNG
ブラシの先を目の近くに持っていかない
コームやスリッカーのブラシの先は尖っているので、ブラッシング中に犬が動いて先端が目に入るととても危険。犬の正面からブラシをかけないように気をつけよう。
■正しい方法
1.自分の腕に当て力加減を知る
ブラシは犬の皮膚の状態に合わせて使おう。皮膚にダメージがある時はスリッカーよりもピンブラシやラバーブラシがオススメ。使う前に自分の手で力加減を確認。
2.ブラシは犬の後ろからかける
ブラシをかける前は「今からブラッシングしようね~」などと声をかけながら、体を撫でたりした後に、顔の後ろの方から優しくブラシをかけていく。
■忘れがちなところ
耳の後ろ
毛玉が小さいうちなら、コームも入りやすく、毛玉もほどけやすい。こまめなブラシがけを。
脇の下
耳の後ろと同じく毛玉ができやすい脇の下。手を優しく持って、そっとブラシをかけてあげよう。
内股の毛
散歩中にノミやダニがつきやすい内股。ブラッシングしながら、虫などがついていないかチェック。
シッポ
ゴミやほこりがつきやすいシッポは、先端までこまめにブラシをかけて清潔を保とう。
■見落としがちなところは毛玉ができやすい?
ブラッシング、シャンプーの際、洗い、すすぎ、乾燥といった流れの中で、忘れがちな体の部分は意外にも共通している。耳の後ろ、あご、脇、内股、シッポ、足先などだ。
特に長毛種の犬は、耳の後ろ、脇に毛玉ができやすい。毎日ブラッシングしているつもりでも、ある日愛犬の体を触ってみると毛玉ができていてびっくり、ということも。
毛玉も小さいうちはコームでとかせばほぐれやすいが、大きくなったりたくさんできたりすると、ほぐす時に愛犬が痛い思いをすることもあるし、バリカンで刈らなくてはならないことも。
見落としがちな部分を把握し、愛犬の体を常に清潔に保ちたいものだ。
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チワワスタイル vol.25『そのやり方、実は体や心にストレスをかけているかも!? 家でやっているお手入れにも、意外な落とし穴があるんです!?』より抜粋
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