寒がりな愛犬、防寒のススメ。冬に起こりやすいトラブルと対策

ブルブルはさようなら!元気いっぱいに冬の寒空の下で過ごせるよう、愛犬のための冬のお出かけ防寒対策術を伝授しちゃいます。これで冬の出不精は解消!?外遊びやお出かけが楽しめまーす!!
 

 

犬が見せる寒さのサイン

さまざまな行動で寒さを告げる愛犬のサインを察知して快適な冬を過ごさせてあげよう!

■固まる
寒さを感じると体が緊張して、手足がこわばり、体全体が硬直して動くことができなくなる。急に動くとケガの元なので要注意。

 
■寒い場所に行かない
家の中でも玄関や廊下、日の当たらない部屋などエアコンやヒーターの暖かい空気が届かない場所には行きたがらない。

 
■震える
小刻みにブルブル、あるいはガタガタ震えたり、数秒間隔でプルプル震えたり、震え方にもいくつかのパターンがある。

 
■固まる
いつもなら喜んでいくはずの散歩に誘っても反応しない、部屋の隅に隠れる、抵抗するなど外に出たがらなくなる。

 
■丸くなる
表面積をできるだけ小さくするように、頭と足を胸やお腹に入れるようにして背中をまるめて縮こまる。

 
■人に擦り寄る
人肌のぬくもりを求めてベッタリ体を密着させてきたり、抱っこを要求してきたり、布団に潜り込んでくる。

 
■暖房器具から離れない
ストーブやファンヒーターなど暖房器具の周辺をウロウロしたり、そこで過ごすことが多くなったり、離れなくなる。

 
■飲水量が減る
寒くて体が冷えているため、なるべく水を飲むのを控えるようになり、飲水量が減ってしまう。同時に排尿の量も減る。

 

愛犬の行動や動作を見逃さない!

急に寒くなってきた、風が冷たいなど冬の到来を肌で感じる私たちと同じように犬も寒さを体で感じている。日中の気温が寒くなってきたら、暮らしの中で愛犬の様子を観察することが重要だ。

寒さを感じる度合いには、住んでいる地域や生活環境によっても違いがあるが、10月過ぎ頃を目安に愛犬の様子を日頃から観察して体調の変化に気を配り、愛犬が発信する寒さのサインを見逃さないことが大切

震えが止まらない、まるくなって動かない、水を飲まない、散歩に行かない、人に擦り寄ってくる、暖房器具のそばから離れないなど今までと違う行動が見られたら寒さを感じている証拠。

特に生後1年未満の子犬の場合、体温調節が上手にできず、活発な代謝を使い果たしてしまうため予備力がなく低体温になりやすい。また、7~8歳になると代謝が落ち、筋肉量が減るため熱エネルギーを作れず、体温維持が難しくなる。心臓病や呼吸器系の病気を抱えている場合は急激な温度変化には特に注意したい。

愛犬は言葉を発することができない。これくらい大丈夫と思い込まずに、さまざまな手段で寒さをアピールする愛犬のサインを見逃がさずに、的確に受け止めて寒さから身を守ってあげることが飼い主さんの務めだ。寒さや乾燥が引き金になる、冬にとくに多い病気やケガのトラブルを知り、愛犬の様子を観察しよう。

 

犬が冬にかかりやすい病気&ケガ

寒さ対策を万全にすることが一番だが、日頃から愛犬の様子を観察して、いつもと違う様子が見られたら放置せずに、速やかに動物病院で診察してもらうようにしてほしい。

■低体温症
体温調節機能が未発達な子犬がかかりやすいのが低体温症。全身が冷えきって、体温が異常に低下してしまう。体温が36度以下になると死に至ることもあるから、屋外はもちろん、室内でも要注意。

 
■下痢
体が冷えて、免疫力が低下する。

 
■粘膜感染
咳、くしゃみ、発熱、嘔吐など風邪の症状。人間と同じように空気が乾燥して気温が下がると鼻や喉の粘膜が弱まり、細菌やウィルスに対する抵抗力が落ちてしまうため、鼻炎や咳、発熱などの症状として現れる。

 
■気管支炎
乾燥により喉や気管が刺激される。

 
■膀胱炎
寒くなってくると散歩の回数も減り、動くことが少なくなるため喉もあまり渇かず、水を飲む量が激減してしまうことがある。水を飲まないことから尿の量も減り、膀胱に尿が留まっている時間が長くなり膀胱炎にかかりやすくなってしまう。排尿時の様子や尿の色に気をつけて早期発見を心がけること。

 
■凍傷
血行が滞り体の先端部が変色する。

 
■しもやけ
腫れてジンジンとしたかゆみを伴う。腫れた患部に激しいかゆみが伴い、我慢できずに舐め壊したり、掻き壊したりして患部を悪化させてしまうことが多い。外出後は乾いたタオルで足や耳などしっかり拭くこと。また、寒暖差もしもやけの原因になるので温度調節の管理も重要だ。

 
■関節炎
寒くて動きが鈍くなり、体が固まっている時にいきなり走ったり、反射的に行動すると関節を傷めてしまうことがある。激しい動きや無理な体勢を取らないように注意したい。

 

放置せずに即座に暖を取ること

震えが止まらない、食欲がない、動きが緩慢、下痢や咳、嘔吐などの症状が現れたら、体温を測ってみること。

38.5~39度の平熱を下回っていたら、体全体を毛布で包み、温風のドライヤーで首筋や腹部などを温めよう。意識がしっかりしていればぬるめのお湯を与えてもいい。その後、動物病院を受診すること。

また、体温が37度以下の場合は、毛布で体を包んだり、湯たんぽなどで暖かくして直ちに動物病院へ行くことをおすすめする。

 

ポカポカの室内に潜む危険

室内で過ごす時間が増える冬の季節に意外に多いのがケガ。

毛足の長いカーペットにツメを引っ掛け、折れて血が出てしまうこともある。そんな時は乾いたタオルで押さえて圧迫すると血が止まる。その後、動物病院へ行くこと。

また、暖房器具などの電気コードが増えるのも冬ならでは。コードを噛んで誤飲することが多いため注意が必要だ。誤飲を発見したら直ちに吐かせるのが一番だが、慌てず、速やかに動物病院へ行くことが賢明。

 
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寒さから身を守る方法・対策

寒い屋外でも温かさをキープして快適に過ごすことができる、簡単で安心安全な方法をご紹介!

■保温性に優れた洋服を着せる

個体差により寒さの耐性が違うが、寒暖差に注意して防寒着や中間着、ベスト、ニットなど重ね着をして調節するといい。

暖かい場所では脱がせる、寒い場所では重ね着をするなど気温や愛犬の様子を観察しながら対応しよう。

さらに予備の洋服を1枚用意しておくと安心。

しかし、ストレスを感じるほど洋服が苦手な場合は無理強いしてはいけない。そういう場合は長時間の外出を控えるなどの工夫をすること。

 
■最強の味方になる安心な暖房グッズ

キャリーバッグやカートの底に電気不要の温かなマットや毛布を敷いてあげると安心。

移動中、ポカポカとした暖かさが持続し体が冷えるのを防ぐことができる。

湯たんぽや使い捨てカイロもOKだがヤケドをする危険性もあるので直接体に触れないようにタオルなどに包んで対処し、使用中は時々手を当てて熱さの確認をすること。

 
■人肌のぬくもりでギュッと温める

外出先で急に寒くなり、しかも何の用意もしていない! そんな時、慌てずに飼い主さん自身が暖房器具となり胸の中で抱きしめてあげること。

また、自分が着ているコートやジャケットの中に愛犬をすっぽり入れてしまえば、飼い主さんも愛犬もヌクヌク。

抱っこした時に愛犬の背中や足などマッサージするようにやさしく擦ってあげると体の内側から暖かさが増す。

 
■安心安全のために携行しよう

もしもの場合を考えて準備しておくと便利なのが防災グッズとしても重宝されているアルミシート。

シートを体に巻き付けるだけで体温を外に逃さず、自分の体温で保温効果が得られるスグレモノだ。

軽量で小さく折りたためるので持ち運びにも便利。備えあれば憂いなし!

 
■健康維持のために潤いを心がける

湿度が低く乾燥した大気の中で過ごしていると、鼻や肉球などの皮膚がカサカサした状態になることがある。

乾燥して弾力を失った皮膚は硬くなり、時にはひび割れを起こすこともある。

適度な脂質と潤いを与えるために皮膚に浸透しやすい保湿ジェルで定期的に患部に塗り込んであげると安心。

 

寒い冬の日だってお外で元気に遊びたい!

寒がりな愛犬たちだって、冬の散歩やお出かけを快適に楽しむことができる。そのためにまず、寒くなってから慌てないよう、飼い主さんが知っておくべきこと、注意すること、そして準備することなどからはじめて欲しい。

外出先で暖かさをキープする工夫や防寒対策を万全にすることはもちろん、日常の中で愛犬の様子をしっかり観察することを忘れずに。

当然、無理強いは禁物。風が強い日を避け、日中の暖かい時間帯のお出かけから始めてみよう。歩かないようだったら、抱っこしたまま日光浴をするだけでも十分。

準備万端整えて、今年の冬は寒さ知らずで、お出かけレッツ・ゴー!

 
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プードルスタイル vol.15『寒がりプードルのお出かけ防寒のススメ』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。

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