犬びより

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マテ!させすぎはしつけ上手?柴犬に教えるべき4種類のマテとできない理由

2018/06/23

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日本犬はマテを教えることが難しいと思っている方、実は日本犬はマテが得意な犬種なのだ!マテの種類や教え方を参考に「落ち着くマテ」と「じらされマテ」を教えよう!

号令への集中力は低め、でもマテは得意!

「マテ!」と飼い主が言ったら、背筋をピシッと伸ばしてオスワリで待つ。それだけで忠犬らしく見えるのが、日本犬のいいところだ。でも、マテって意外と難しい。号令に従って止まっても、すぐにフライング、飽きてフラフラ、じれてジタバタ。日本犬は集中力が続かないのだろうか。犬の集中力は、人の指示に従う精度を指すと思われる。しかし、日本犬は自立して作業をしてきた犬種なので、自分で判断して行動する性質があるのだ。訓練性能という意味では、残念なことに評価が低くなりがち。そのため、日本犬はマテが苦手な犬種なのかと思われるが、日本犬はむしろマテが得意。日本犬は習慣や教えたことは忠実に守ろうとするので、教えれば待ってくれる。

しかし、号令を待ってくれない場合にはマテを理解していない周囲に興味を惹くものがあるじらされて我慢ができないなどが考えられる。
しばらく待てるが勝手に動く場合には、マテが動きを止める号令だと理解しているが、止まり続ける我慢強さを理解していない、もしくは、待たせすぎて飽きた自己判断で動いていいと思っている、などの理由がある。

 

マテの種類と教え方

落ち着くマテ1.食べ物の前でオアズケのマテ

飼い主の許可でゴハンやオヤツを食べる習慣をつけるためのマテ。長時間待たせることが目的ではないことを知っておこう。

【教え方】

1.落ち着いた声で犬を停止させる
犬を興奮させないように、落ち着いた声で「マテ」と言って静止。ゴハンを前にすると我慢できない犬はリードをつける。

2.10秒以内にOKの号令を
OKの号令で食べさせる。動かない場合は、軽く叩く、指差しなどの合図を。待たせる場合は10秒以内でランダムにする。

待たせすぎは健康にも悪影響
オアズケのマテは短時間でok。食べ物の前で消化管運動が活発になっている状態で長く待たせることは健康にも良くない。

落ち着くマテ2.姿勢をキープして待機させるマテ
短時間なら号令なしでもできる犬が多い。長時間は号令が必要。

【教え方】

1.犬が自覚できる姿勢で静止
マテが動きを止める号令だと理解できている犬に、オスワリや立っている姿勢(犬が自覚できる姿勢)を維持させる

2.姿勢を維持する時間をのばす
その姿勢を維持している間に小刻みにオヤツや褒め言葉の報酬を与えて時間をのばす。最後はOKの号令で解除をする。

いろいろな姿勢で静止させる
マテの姿勢をオスワリに限定しないで立つ、横になるといった色々な姿勢で教えれば体を拭く時などに役立つ。

落ち着くマテ3.一時停止をさせるマテ
犬が勢い余って飛び出さないように教える。自宅のドアの前や横断歩道を渡る前など、一時停止をさせたい時に役立つ。

【教え方】
1.犬を係留させて人だけ動く
リードを少したるませて犬を係留。「マテ」と言ってから飼い主は階段を下りる。

2.つられても諦めさせる
犬がつられてもリードで行くことができない。勝手に動いた注意を込めて「あっ」と声を出す。

3.諦めて止まる
マテを理解しているなら、元の場所に戻るはず。そこで褒める。自主的に戻らない場合は誘導。

繰り返せば一時停止が習慣に
一時停止が必要なドアの前や横断歩道の前などで飛び出さないように教える。繰り返せば号令を言わなくても習慣になる。

じらされマテ/よーいスタートのよーいのマテ

陸上競争の「よーいスタート」の「よーい」にあたるマテ。次の号令が出る合図でもあるのでじらされて興奮して待ち構えている。

【教え方】
1.オモチャを用意
大きくて噛みやすくて振り回すとパタパタと音がするオモチャを好む犬が多い。

2.興奮を煽る
犬にリードをつけて持ち、犬が届かない距離にオモチャを投げる。「マテマテマテ~!」と興奮をあおるように言葉をかける。

3.興奮MAXの時に遊ばせる
犬の興奮がMAXになった頃に、オモチャを指差してOKの号令とともに自由にさせて遊ばせる。

飼い主に注目する機会を与える
飼い主の行動が予測できるようになるとボーっと過ごすことが多くなる。飼い主に注目させるためにじらされマテを利用。

 

動きを止める「マテ」と、動いてよい「OK」はセット

 
マテの号令を教える時には、動いてよいというOKの号令をセットで教えることが重要だ。マテだけでは、犬はいつまで待てばよいのかわからない。結果的に自分で頃合いを見て動き始めるため、号令を無視する経験を積ませてしまう。必ずOKなどの解除の号令をセットで教えよう。

オススメの解除の号令は、「OK」「いいよ」など。「よし」を使う飼い主が多いが、ほめ言葉の「よしよし」と似ているので、犬が混乱してしまう。号令は明確に分けた方が犬は理解しやすく、教える方も楽だ。

解除の号令は、落ち着くマテとやる気満々のマテによってタイミングを考えよう。落ち着くマテの場合、OKの号令で動かない犬もいる。マテの方に集中していて、『動いたらいけない』と律儀に守る。OKの号令とともに、背中や胸元をポンと叩いて合図を出してあげた方が犬に解除が伝わりやすい。日本犬は接触が苦手なタイプもいるので、人が手を動かすなどの合図でもいい。

すでにマテを教えていて、これからOKを教える犬の場合も同様。やる気満々のマテは、じらされてジタバタしている状態。最初は解除の号令に耳を傾けるどころではないが、号令を無視する経験を積ませないように、必ずOKの後に自由にする

また、落ち着くマテを教える時には、ごほうびのタイミングに注意が必要。オヤツやオモチャを見せてマテを教える時、見せる時間が長すぎると『もらえないならいい』と他へ意識を向ける。飽きっぽいのではなく、損得をシビアに判断しているのだ。動きを止めている間は、飼い主に集中してマテの号令に従っているわけだから、報酬としてオヤツを小刻みに与えよう。最後に、OKで解除する時にはオヤツを与えないこと。オヤツを見せたら、また飼い主に集中してしまう。
 

落ち着くマテは得意だがじらされマテは苦手かも

律儀な日本犬が得意なマテは、落ち着くマテ。逆に、じらされマテはちょっと苦手な傾向があるようだ。日本犬は成長すると無駄なエネルギーを使わなくなるため、もともと落ち着きやすい性質を持っている。

落ち着くマテも必要だが、テンションを上げるためにじらされマテも教えよう。今回紹介した「よーいスタート」のよーいのマテがおすすめだ。ボ~ッとする時間を減らして、飼い主に注目して楽しく過ごす習慣をつけたい。

ところで、取材時にオモチャやオヤツを見せてじらしていると、犬がだんだん顔をそむけることがある。これは、すごく興味があってすごくほしい、でも今は我慢をしなければいけない。そんな葛藤が現れている。露出度が高い美女を見て、「見たいけど目のやり場に困る」という男性心理と同じなのだ。

理性がある男性諸君はともかく、本能のままに生きる犬には対応に注意が必要だ。日本犬は手に入らないとわかると、いらだちを感じたり、いじけて立ち去ったりする。これを繰り返すと、対象がオモチャであれば興味を失い、食べ物であれば食欲が不安定に。報酬として使えものが減ることになるので、じらしすぎは禁物。

ピシッと待つ日本犬もかっこいいけど、日常生活を楽しく送るために、いろいろなマテを正しく活用しよう!

Shi‐Ba vol.74『待てずにフライング、待たされると飽きる、じれてバタバタ・・・ マテ!させすぎはしつけ上手?』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。