犬びより

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1から10まで知っておきたい生肉のこと!犬に与えるメリット・デメリット

2018/12/10

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最近、愛犬に生肉を与えている飼い主さんが意外と増えたように感じる。生肉ははたして犬の体にいいのだろうか。そこで「生肉の実情」として、生肉にまつわることをアレコレ調査してみた。
 

いきなり与えるのではなく相性チェックから

犬は雑食であるが、肉食を主としてきた動物。野生時代は、仕留めた獲物の肉を食べてきた。犬は火を使うことはできないので、生肉を食べていたことになる。そう考えれば、生肉を与えることは問題がないように感じる。

しかし、今まで与えたことのなかった生肉をいきなりあげるとお腹を壊す犬も中にはいる。食物アレルギーのこともあるので注意は必要。まずは愛犬が生肉との相性がいいかどうかを下のチェック項目で調べてみよう。ひとつでもチェックが入るなら、動物病院に相談してみること。

生肉を与えることに関心はあるけれど、本当のところはどうなのだろうと疑問を持っている人も多い。生肉について詳しく学んでみよう。

 
▼愛犬と生肉の相性は?▼

□初めてのものを食べた翌日、下痢や軟便、血便を起こしやすい

□初めてのものを食べようとしない、または食べた後に食欲が落ちる

□初めてのものを食べた直後や、しばらくしてから顔が腫れる

□初めてのものを食べたとき、吐きやすい傾向がある

□初めてのものを食べたとき、痒みが出たり、皮膚が赤くなりやすい

□血液検査などで、腎臓疾患の傾向があると言われている

 

愛犬と生肉の相性とは?

いくら体に良いと言われていても、まず大切なのは、愛犬と生肉の相性が合っているかどうかだ。

遺伝性疾患のある犬は生肉を食べていいの?
遺伝性疾患のひとつに食物アレルギーがある。与えようとする肉に対してアレルギー反応を起こすとわかっている犬は、当然、その肉は生でも、加熱した状態でも与えないようにした方がよい。また、食物アレルギー以外にも、食物不耐症というものもある。これは特定の食品を分解する消化酵素を十分に持っていないため、下痢などを発症するというもの。例えば、乳製品に含まれる乳糖で下痢を起こすというのは乳糖不耐症。中には生肉に対しても不耐症を起こす犬もいるので、その場合は避けておきたい。

 
犬種の違いで食いつきの違いは出る?
犬は人間によって目的別に改良され、さまざまな犬種が存在している。生肉を好む傾向があるのは、洋犬、日本犬ともに猟犬として獲物を追っていた犬種と考えられる。獲物とする動物のにおいに敏感ということは猟犬として欠かせないもの。生肉のにおいに対しても、猟犬としての本能を刺激されるのだろう。猟犬に比べ、生肉にあまり興味を示さないのは、獲物を捕る必要のなかった愛玩犬と言われる犬種と考えられるが、犬種に限らず個体差も当然ある。

 
年齢や体格などで制限はあるの?
上のチェックリストで、生肉を与えてもお腹を壊したり、皮膚が痒くなったり、赤くなったりなどの反応がなければ、幼犬から与えても問題ない。ただし、老犬などで腎臓が悪い犬は控えること。生肉はたんぱく質が多いため、腎臓に負担をかけてしまうからだ。体格別としては、生肉はダイエット効果も期待されるため、与えている犬に肥満は少ないといわれている。やせ気味の犬は生肉のみではなく、他の栄養素もきちんと摂れるようにすることが大切。

 

犬に生肉を与えるデメリット

生肉に対して、ちょっと気になることももちろんある。デメリットも知っておきたい。

寄生虫や食中毒のリスクがある?
基本的に人間が食べられるもの、あるいはペット専用として売られているものであれば問題ない。食肉流通で出回るものは、畜場できちんと検査がされている。ただし、例えば知り合いの猟師さんに野生の鹿の肉をわけてもらったという場合は、もしかしたら寄生虫のリスクはあるかもしれない。食中毒に関しては、生肉そのものというよりも、夏の炎天下に1~2時間置いたままにした状態を食べるなど、保存や管理方法によって危険は伴うものだ。

 
骨付き生肉を食べる時の負担って?
骨つきのままだと、消化器官などに負担がかかるのではと思うが、実際はどうなのだろう。カルシウムやリンの補給を考えると基本的に骨も与えても大丈夫とのことだが、大きいままだと、噛み砕いて裂けた骨が消化器官を傷つけることがないとは言いきれない。軟骨程度の大きさなら安心。またはペット用で市販されている生肉の中には骨を砕いた状態のものもあるので、それらを利用するのもいいだろう。

 
ドッグフードより費用がかかる?
与える肉の種類や部位、そして購入場所によって、値段に違いがある。例えば、馬肉で人間の刺身用に使われる高級なものであれば当然値段も跳ね上がる。ドッグフードも値段はいろいろある。高級なドッグフードであれば、生肉よりも値段が高いという場合もある。そのため、一概にドッグフードより生肉の方が費用がかかるとは言いきれない

 

犬に生肉を与えるメリット

生肉を与える利点として、さまざまなことが言われているが、具体的にはどうなのだろうか。

多くの栄養素があるって本当?
栄養素を多く含み、バランス的に整っているのは、それらを計算されて作られているドッグフードがベスト。しかし、ドッグフードになくて、生肉に含まれているのが食物酵素。一般的に食物酵素は48℃の熱で失活するといわれており、ドッグフードは加熱処理するため、食物酵素が含まれない。この食物酵素の働きがさまざまなメリットをもたらしてくれている。

 
歯がきれいになるって本当?
野生の動物に歯のトラブルが少ないのは、仕留めた獲物の肉を引き裂いて噛み砕いて食べていたためと考えられている。ドッグフードを与えている犬の場合、どうしても歯垢がつきやすい。きちんと歯磨きができていれば問題ないが、歯磨きができなければ、たまった歯垢がやがて歯石となり、歯周病を引き起こしてしまう。ある程度の大きさの生肉を噛むことは、歯垢をつきにくくすると考えられる。

 
口腔内の衛生面で利点はあるの?
犬の口臭の主な原因としてあげられるのが、歯周病菌。歯周病菌が増えることで口臭が強くなってきてしまう。生肉を噛むことで、歯垢がつきにくくなっていれば、歯周病菌の活性が減るため、当然、口臭も減ってくる。また、噛むという行為は唾液を分泌させることにもなる。唾液が多く分泌されると、歯周病になるリスクが減るといわれており、生肉を噛ませることは、口腔衛生上にもこれらの利点をもたらすと考えられるのだ。

 
アレルギー改善にもなるって本当?
食物アレルギーの改善のためには、今まで食べたことのないたんぱく源を摂るようにすることで、食物アレルギーを誘発させにくくなるといわれている。例えば、馬、鹿、七面鳥、鴨、羊などがあげられる。このように今まで食べたことのないたんぱく源のことを新奇たんぱくという。食物アレルギーを起こす傾向がある犬であれば生肉を与える際にも、これらの新奇たんぱくのものを選んで与えるようにすれば、食物アレルギーも起こしにくくなる。

 
免疫力が上がって慢性疾患にかかりにくくなる?
食物酵素以外にもともと体には食べ物を分解する消化酵素、栄養素を利用し体の修復や再生をする代謝酵素の2種類、酵素がある。生肉に含まれる食物酵素を摂ることで、体の中に存在する酵素を減らすことなく温存でき、新陳代謝が良くなるといわれている。すると免疫力も上がってくるので、病気にかかりにくくなるのである。
 

 
生肉を食いちぎることで脳への刺激がある?
人間も食べ物を噛むという行為が、脳にたくさんの刺激を与えることになり、その刺激を受けることで脳が活性化されるといわれている。これは犬の場合でも同じ。生肉を食いちぎり、噛むことで、脳へ刺激を与える。特に日本犬は猟犬として、より原種に近い犬種のため、本能をかき立てられ、脳に良い刺激になると考えられる。また、噛むことで満腹感も得られ、唾液の分泌も多くなるので、食べた物の消化も自然と良くなるというメリットもある。

 
筋肉のつきがよくなって関節炎も軽減?
この場合もまた、生肉に含まれる食物酵素によって得られる効果と考えられる。食物酵素を摂ることで、体内の代謝酵素が十分に働いて新陳代謝が良くなる。それによって骨も筋肉も丈夫になる。また生肉にビタミンDなどが含まれていれば、その効果も期待される。そして体内の代謝力が高まることで、体に不要な脂肪がつくこともなく、動きも活発になる。ただし、食べ物だけではなく、健康時から適度な運動をすることも骨や筋肉を丈夫にするためには大切。

 
ウンチの質が変わるって本当?
ドッグフードには、満腹感を与えたり腸の働きを整えるなどの目的から、かさ増しの繊維質が多く含まれているものがある。これらの繊維質は消化吸収されないため、食べた分がウンチとして出てくる割合が多い。だが、生肉の場合は消化吸収される率が高い。そのため、ドッグフードを与えている時と比べるとウンチの量は減る。またニオイもドッグフードを与えた時よりも減ってくると言われている。

 
筋肉のつきがよくなって関節炎も軽減?
この場合もまた、生肉に含まれる食物酵素によって得られる効果と考えられる。食物酵素を摂ることで、体内の代謝酵素が十分に働いて新陳代謝が良くなる。それによって骨も筋肉も丈夫になる。また生肉にビタミンDなどが含まれていれば、その効果も期待される。そして体内の代謝力が高まることで、体に不要な脂肪がつくこともなく、動きも活発になる。ただし、食べ物だけではなく、健康時から適度な運動をすることも骨や筋肉を丈夫にするためには大切。

 
体臭が臭くなくなるって本当?
犬の体臭の原因にもいろいろなものがあるが、その中のひとつに皮膚や皮脂などのバランスが崩れたことによるものがあげられる。生肉に含まれる食物酵素によって皮膚のターンオーバーが活性化され、また、栄養バランスの整った食事によって皮膚や被毛に栄養が行き届いていれば、皮膚や被毛が丈夫になるとは前述した通り。皮膚の状態が健康であり、体の新陳代謝も良い状態であれば、体臭が減る可能性は高くなる。

 
人間のローフードのようにダイエット効果がある?
ローフードとは生の食べ物のこと。野菜や果物などを生で食べたり、48℃以下で調理することで、食物酵素の利点を活かしてダイエットするのが人間でも話題になっている。犬の場合、生肉の食物酵素を摂ることも効果は同じ。また、ドライのドッグフードで必ず使用されているのが油。生肉食であれば余分な油を食べることもないので、その点でもダイエット効果はある。ただ、皮膚や被毛の健康のためには適度な油分も必要だ。

 

実はシニア犬の体にも良い作用が?

生肉に含まれる食物酵素を摂ることで、上記のようにさまざまなメリットがある。これらはシニア犬にも、良い作用があると考えられるのではないだろうか。

皮膚や被毛が丈夫になれば、毛艶も良くなる。筋肉のつきがよくなって骨が丈夫になれば、元気に動ける。

こうしたことからも見た目にも体力的にも若々しくなるという可能性もある。

体内の消化酵素や代謝酵素は、年齢を重ねるにつれ体内で作られる量が減少していくと言われている。食物酵素として外部から摂取することは、老化防止にもつながる作用もあるのだ。

 
 
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Shi‐Ba vol.87『本当に体にいい?1から10まで知っておきたい生肉のすべて!』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。