たかが汁とあなどるなかれ!柴犬の「汁」にまつわる素朴な疑問・質問

犬の体から出てる、あんな汁、こんな汁。これってどーなの?という疑問・質問にお答えしましょう。
 

 

よだれにまつわる疑問

Q.よだれが出ない

「うちの犬はよだれが全く出ないけど大丈夫?」と不安に思う飼い主さんも少なくないはず。でもご安心を。

だ液が全く出ていないということはなく、よだれが垂れてこないというだけ。

よだれを垂らすというのは、唇の構造なども影響してくるため、大型犬では多いが、柴犬など中型犬などではほとんど垂らさない犬種が多い。

柴犬は普段からそんなによだれを垂らす犬種ではないので、いつもより多くなったなと思ったら診てもらおう。

 
Q.車に乗ると出る

車酔いで気持ちが悪い、吐く手前でムカムカしている時にはよだれが出るもの。また、車に乗ったことで極度の緊張がある場合にもよだれが出る。

極度の緊張時に人間なら手に汗をかくのと同様に、犬はよだれが出るのである。

車酔いを予防するには、少しずつ車に慣らしておくことが大切。

慣らす時間がないという場合には、車に乗せる前12時間以上は絶食させ、大量の水は飲ませないこと。あらかじめ動物病院で酔い止め薬をもらっておくと安心だ。

 
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Q.よだれは有害?

健康な犬のよだれなら、さほど害はないと思ってもよい。

もちろん、口腔内細菌が混ざって出てくる可能性は高いので、全く細菌がないとはいえないが、そう神経質になることはない。

ただし、歯周病があるなら要注意。様々な菌がよだれにはいっている可能性が高くなる。

また、口腔内だけではなく、食糞をする犬だと、口の周りに寄生虫の卵がついていることもあるので抵抗力の弱い赤ちゃんや病人がいる家庭は気をつけないといけない場合もある。

 
Q.よだれに治癒力はある?

犬が傷口を舐める姿を見ていると「もしかしたらよだれには治癒力があるのでは?」と思いがちだが、治癒力はとくにないそうだ。

舐めることで傷口に入った砂やホコリなど異物を取り除き、傷の治りが早くなるという場合もあるが、舐めても舐めなくても軽い傷なら放っておいても治ってしまうはず。

軽い傷なら多少舐めても心配ないが、大きな傷や深い傷では、傷口を舐めることで逆に悪化させてしまうこともあるので、くれぐれも気をつけたい。

 

肛門腺の汁

Q.肛門腺は定期的に絞らないといけない?

体重が5キロ以内の小型犬などは肛門腺の発達が大きい割には、出口である穴が小さく細いために出にくい。

だが、柴犬のような大きさの犬ならば、ある程度の穴の大きさがあるので、とくに定期的に肛門腺を絞らなくても問題ないとのこと。

肛門腺の分泌液のもともとの分泌量が少ない犬もいる。

分泌液がたまったとしても、通常は排便時や、それ以外のときにも少しずつ出ていることが多いので、あえて絞らなくても大丈夫。

ただ、柴犬でも、肛門腺の出口が細かったり、分泌液が異常にたまりやすい犬の場合には、やはり絞ってあげなくてはいけない。

肛門腺の分泌液がたまると、犬はお尻がムズムズするために、お尻をこすりつけたり、ひきずっている様子が見られることが多い。

だが、そんな様子が見られるのは、必ずしも肛門腺の分泌液がたまっている時だけとは限らない。

うんちがついていないか、肛門周囲や尾のつけ根などの皮膚がただれていたりしないか、チェックしてあげよう。それらがムズムズの原因のときもある。

肛門腺の分泌液がたまるのを放っておくと肛門膿が破裂してしまう。

頻繁に破裂を繰り返したり、分泌量が多い犬は手術で肛門膿を取り除く場合もある。

 

発情期の出血

Q.発情期の出血を舐めるのですが問題ない?

結論としては、発情期の出血を犬が自分で舐めても全く問題ない

メス犬の発情出血にまつわる病気で、気をつけたいものとしては、卵巣腫瘍があげられる。

通常、発情期の出血は3週間ほどで終わるものだが、いつまでも出血が続いていて、陰部が腫れぼったいという時には卵巣膿腫の可能性が。

また、膿みっぽい出血だったり、臭いニオイがするようなら、膣炎や開放性の子宮蓄膿症を起こしていることも考えられる。

たまに、発情期の出血と血尿と間違える飼い主さんも多いようだ。

血尿ならば膀胱炎や腎臓病の怖れがある。不明なときは必ず動物病院へ。

 
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おしっこ

Q.おしっこがポタポタもれるのはどんな病気が考えられる?

おしっこがポタポタもれてしまうのは、膀胱か尿道にトラブルがあることが考えられる

膀胱炎結石などが起こっている可能性が高い。

他にも神経や筋肉に障害が起こった場合には、犬自身は意識していないのに、気づかないうちに歩きながら垂れ流してしまうようになる。

また、寝て起きた時に床が濡れているという、いわゆるおねしょの場合は、避妊したメス犬にみられるホルモン性の失禁も考えられる。

 
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Shi‐Ba vol.38『たかが汁とあなどるなかれ!汁でわかる柴犬の健康 犬の汁』より抜粋
※掲載されている写真はすべてイメージです。

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